趣味で歌と小説と詩を掲載させていただいてます。

あおいの中のリン


あおいの中のリン あと数分で夜が明ける。あおいは暗闇の中でそう感じた。
全ての言葉は意味を失い、歌だけが意味を伝える。
稲妻が走り、大気中の電圧が急激に上がる。海の中で巨大な発光体が点滅している。海が沸騰しているのはこの発光体のせいなのだ。ピンク色に点滅する光は、ゆっくりと海面に浮上する。空がピンク色に染まる。

砂浜に立つ少年の輪郭が濃くなる。あおいは嬉しくなった。リンのシルエットはピンク色の膜に包まれていた。  海上では、漁船が魚寄せ用の明かりを消していく。  夜が明ける瞬間、あおいは全神経を集中させて、テトラポットに影が出来る一瞬、砂が光り始める一瞬の全てを見たいと思った。空気に温度が加わるその一瞬を感じ、その音を一つも聞き漏らしたくないと思った。  風が向きを変えた時、リンの歌が聞こえた。  「わかったよ・・・」あおいは砂浜に立つリンの背中にそうつぶやいた。

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