趣味で歌と小説と詩を掲載させていただいてます。

四季の輝き 第36話 最終話 Shine of the Four Seasons Episode 36 Last episode




第36話 四季の輝き 最終話


貴子は葵と共に瞑想し、話をした。野山を走り、地面や木の上で眠った。元の世界のように季節が進み、冬が近づいてきていた。
貴子は全身の毛の、夏の真っ黒な毛の間に、綿毛のような真っ白い毛が混じっている事に気付いた。葵の全身にも真っ白な毛が混ざり始めている。遠目から見ると、黒から灰色に変化している。
「この白い毛は冬毛だよ。もうじき全身が白い毛で覆われる。とても暖かい毛なんだ。雪の中でも眠れる」と葵は言った。
貴子は腹の辺りの柔らかい毛を撫でた。羊毛みたいな感じだなと思った。動物の冬毛だ。「暖かい。手足は少し冷たいけれど、胸もお腹もポカポカしてる」
「人間の体は暖かい、熱を持っている。エネルギーの熱だ。体内の活動は意思とは無関係に体を生きる方向へと維持している。毛が生え変わるのも、生きるために無意識に体が反応しているんだ」と葵は言った。
「獣の体は本当に野生動物のようなのね」
「君たち人間の体にも野生の名残がたくさんある。爪や犬歯や尾てい骨とかね。直立二足歩行が動物と人間の分かれ道だったんじゃないかとあたしは思う。それについては誰も答えを出さなかったんだ。人間は直立二足歩行をすることで、世界の見方や感じ方が変化したんだ。脳も発達した。見たものは情報としてだけではなく、そこにストーリーを見出すようになった。景色や仲間や自分にストーリーを見出したんだ。感情が豊かになって、創造性も生まれた。道具を作り、その可能性を追求した。道具は夢や希望を形にしたものだ。『物質』はそうやって生まれたんだと思う。初めは『道具』だったんだと思う。何かをするのに便利な物。何も持たずにやるよりは格段にやり易い物。最初は自然から得ていた。棒や石やそんなものだ。いつかそれを加工し始めて、よりやり易い形に変える。創造性の出現だと思う、チンパンジーやゴリラとかには、個体によってはあると思うけど、他の動物には多分ない。」
「なんだかまた少し話がずれてきていると思うわよ。確か『道具』の話をしていたと思うけど、そのまま行くと『創造性』の話になってしまいそうよ」
「そうだね、確かに今『創造性』のことしか考えていなかった。『今』に生きていると本当にすぐさっきの事を忘れてしまう。『道具』を『創造性』が変えたんだ、『物質』っていう幻に。『創造性』は夢や希望も描く。もしかすると、それこそが『創造性』なのかもしれない。それが『道具』のうちは良かったんだと思う。使う人間が主体だからね。でも『道具』が価値の最高位に来た時は、その世界は『物質』が主体の世界だと思うんだ。人間は、それを得るためにシステムに飲み込まれる。精神的世界は、もはや無いものと同じだ。非科学的なことは、どこかに追いやられている」
葵は話をしながら、時々空を見上げた。「でも空はいつの時代も同じように輝いている。四季折々の表情を見せながらね」

貴子は葵の言葉に頷きながら、同じように空を眺めた。そしてふと、現実の元いた世界のことを思った。ビルが立ち並び、車が行き交い、『物質』に溢れた世界だ。その世界に何か、懐かしい感覚がある。
「私はもう随分長い間ここにいるのね。来た時間と同じ時間に戻れるとしても、あまり長くいると感覚がこの世界に馴染んでしまいそうになる。元の世界にうまく馴染めなくなりそうな気がする」と貴子は言った。
「そうだね、君はそろそろ戻ってみてもいいかもしれないね」と葵は言った。
「私はこの世界がとても好きだと思う。元の世界の常識からはかけ離れているけれど、とてもシンプルで生きるのが楽しい気がするわ」
「もう分かっていると思うけど、君の世界でもシンプルに楽しく生きることは可能なんだよ。それは心の有り様や意識次第なんだよ」

「君の世界には二千年以上前に釈迦という人間がいたよね。目覚めた人間だよ」と葵は言った。
「いたと思うわ。弟子が書き残したお経という文献もあるし」
「君の世界でも目覚めた人間は何人もいる。過去にも現在にもね。釈迦は自分がアバターだと気付いたんだ。そしてその意識は宇宙大にまで広がっていて、それは宇宙そのものだと悟ったんだよ。人間はその無限に広がる意識の中を時間と共に進み続けている。『選択』という自由を得ながらね。一歩ごとに選択肢がある。その選択は普通はほとんど無意識のうちにやっている。一瞬一瞬に『選択』を意識してはいられないからね」
「『選択』は確かに無意識のうちにやっていることが多いと思うわ。余程の局面でも『選択』は日頃の癖とかに影響される事が多いと思う」
「シンプルに楽しく生きるには、一瞬ごとに『最高の道を選択』するんだ、それが無意識になるまで」
「それはどういう事なのかしら? 一瞬一瞬をベストで生きるっていう事かしら?」
「まあ、そんな感じだね。『思考』と『行動』を『最高の思考と行動』にするんだ。常にポジティブを保ち、目の前の行動を最高の行動にする。その行き着く先は『最高の現実』になる」
「自分の望む現実という事かしら?」
「望む現実に向かって時間を流すんだ。時間は止められないけど、流れを変えることはできる。その能力はすべての人間に備わっているんだ。そして『選択』はそのために自由を得ている。『選択』は自分でする、どんな状況でも必ず最後は自分が選択している。もし無理やり何かをやらされたとしてもね」
「何かをやらされても『やる』という事を選択しているのね」
「望む現実を選択するのも自分なんだ。だからポジティブさはとても大事なんだよ。『そんな現実が来るわけがない』と思っていたら、それを『選択』している事になる。人は自分の能力や強さに自信が持てない。意識が宇宙大に広がっている事も、未来を望む未来にできる事も、信じられない。運命は変えられないし、現実も変えられないと思っている。そして願いは常に叶っているんだ。『思考』はそのまま現実に結びついている。『願い』としてね」
「ネガチィブな思考が現実に反映されるっていう事かしら?」
「そういうことになるね。どん底の逆境でポジティブを維持するには、その自分の可能性に気付く事が大事なんだ。誰だって、どんな状況だって、それを変える力があるっていう事だよ。人間のエネルギーは宇宙と一体なんだ『思考』が宇宙を動かして現実を創り上げる」

「私たちの未来は危機的な状況にあるのかもしれない。この世界の岩石人間が行き詰まったように。人間は人と自然を支配して破壊している。持続不可能なシステムを創って物質に最高の価値を認めている。そんな世界にはいずれ必ず終わりが来る。その現実を私たちは変えられるということなのね?」
「もちろん変えられる。そのために生きている。そのために気づきがある。君たちの未来は何も決まっていない。どんな世界にも行ける。それをリアルに感じるために君たちは生まれてきたんだ。劇的な瞬間を見届けるためにね。ジョンレノンの『イマジン』の世界だよ」
「あなたジョンレノンも知っているのね」
「もちろん知っている。ジョンレノンは目覚めていたんだと思う。あの時代の音楽やアートのムーブメントはフラワームーブメントとも言われている。警察に銃口を向けられた学生たちが、その銃口に花を一輪づつ差していったんだ。ラブ&ピースだよ。現代文明の中から覚醒が始まったんだ」
「人種や国境を越えてアートで若者が繋がっていったようね。ムーブメントは世界に広まった。その影響は今でも残っているみたいね」と貴子は言った。
「彼らのメッセージは色あせることがない。ジョンレノンは『イメージしてごらん』と歌った。平和で、国境も宗教もなく、殺されることも飢えることもない世界を、いつかみんなこっちに来て世界を分かち合う『いつか世界はそうなる』」


葵と貴子は元いた大山のふもとへ戻ってきた。
「ここが君たちの世界の君たちの家のある場所だ」と葵は言った。
草原の中にポツンと鏡が立っていた。とても異質な感じがする。
「ここが私たちの世界の施設の場所なのね。ここまで来ると、とても戻りたい気がする。子供たちのことも心配だし、もう随分離れてしまっているし」と貴子は言った。
「大丈夫だよ、元いた世界は一秒も進んではいない。その時間軸に君を戻してあげる」と葵は言った。「鏡の前に立ってみて」

貴子は鏡の前に立ち、自分の全身を映した。そこには白い冬毛が混じり始めた獣がいた。じっくりと見てみると、その姿は荒々しい野生動物そのものだった。
「この牙や尖った爪は何のためにあるのかしら?」
「身を守るためだよ。この世界では人間も生態系の中では高次消費者じゃない、肉食動物に狩られる。狼や猛禽類にね、彼らはハンターだ、あたし達は獲物だ」
「狼が生きているのね、日本では絶滅してしまったけど」
「自然の生態系は必要な役割を別の生き物が担うようになる、この世界でも狼は絶滅したけど、ここの狼は犬から進化したんだ」と葵は言った。
「少し名残惜しいけど、また来られるかしら?」
「君が望めばね。あたしはいつでも君の無意識にいる。そして空にもいる。鏡の前で願えば、また迎えに来るよ」
「ありがとう、私は自分の世界に戻ってみるわ、そして自分なりになんとか生きてみる。子供たちと一緒に」
「良い未来になるよ。きっとね」と葵は言った。

貴子は鏡に向かって手を差し出した。鏡の中に指先がすっと入っていった。貴子はもう一度振り返った。「アキ、僕は君と会えてとても幸せだ。ずっと僕を見ててくれ」
「サポ、ずっと一緒だよ。忘れないで」とアキは言った。

貴子は手を振って鏡の中に入っていった。


鏡を抜けると、そこは廃墟のようになった施設の部屋だった。家具は全部持ち出されたようで、何一つ残っていなかった。床には割れた窓ガラスの破片が散らばり泥が付いていた。
割れたガラス窓から太陽が差し込んでいる。
あたりはとても静かだった。小鳥が飛んできて窓枠の割れたガラスの破片に止まり、しばらく部屋の中を見渡してからバタバタと羽ばたいて飛んで行った。

「元いた世界は一秒も進んでいない。その時間軸に君を戻してあげる」と葵は言った。

これが僕の世界なんだろうか。とサポは思った。

窓からは白い雲が見えた。











Episode 36 episode of the shining of the four seasons Last episode


Takako meditated with Aoi and talked. I ran aside and slept on the ground and on a tree. The season advanced like the original world, and winter was approaching.
Takako noticed that white hair like fluff was mixed among the hair of the whole body, the black hair of the summer. Aoi 's whole body is beginning to mix pure white hair. From a distance perspective, it is changing from black to gray.
"This white hair is winter hair, the whole body will be covered with white fur soon, it will be very warm hair, sleeping even in the snow," Aoi said.
Takako stroked the soft hair around her belly. I thought it was like wool. It's an animal's winter hair. "It's warm, although the limbs are a bit cold, but my chest and stomach are cheerful."
"The human body is warm, has heat, energy of heat, activity in the body keeps the body living regardless of intention.The hair grows unconsciously to live also to live The body is reacting, "Aoi said.
"The body of a beast really is like a wildlife"
"I guess you also have a lot of wild remnants in the human body.I think that it was a nail, a cuspid tooth or a cocoon, etc. It seems that the upright biped walking was a division between animals and humans, no one answered about it Human beings who walked upright biped changed the view and feel of the world.The brain has also developed.These things saw not only the information but also the story there I found a story about the scenery, my friends and myself.The emotions became enriched and creativity was born.To create a tool and pursue that possibility.The tool is a form of a dream and hope.The substance I think that it was born in the beginning.I think that it was "tool" at the beginning.It is convenient thing to do something.It is much easier to do than doing without doing anything.It comes from nature at first It was a stick, a stone or such. Or beginning to processing it, I think the emergence of. Creativity to change the easy form to do more, to Toka chimpanzees and gorillas, but I think there is some individuals, maybe not. "
The other animals "I think that the story is going down a bit again, I think I was talking about 'tools', but as it is, it seems to be a story of" creativity "
"Yes, surely now I was thinking only about" creativity. "I really forgot about just a little while living in" Now "," creativity "changed" material "," substance "Creativity" also draws dreams and hopes, perhaps it may be "creativity." I think that it was good among the tools, because the human being is the subject But when "tool" came to the highest value of value, I think that the world is the world that "substance" is the subject of the world.The human being is swallowed by the system to get it.The spiritual world, It is the same as there is no longer, non scientific things are being driven to somewhere. "
While speaking, Aoi looked up at the sky from time to time. "But the sky is shining in the same way all the time, while showing the facets of every season"

Takako nodded in Aoi 's words and looked at the sky in the same way. And suddenly I thought of the world in which the reality came. Buildings stand side by side, cars are in and around, the world full of "material". There is something nostalgic in that world.
"I have been in here for quite a while now, even if I can return to the same time as I came, the sense seems to be familiar to this world if I am too long, I feel like I will not be familiar with the original world well "Takako said.
"Well, you might as well go back soon," Aoi said.
"I think that I like this world very much, although it is far from the common sense of the original world, I feel it is very simple to live and live"
"I think I already know, but it is possible to live simple and fun even in your world, it depends on your mind and consciousness."

"In your world there was a man called Buddha more than two thousand years ago, it is a human being awakened," Aoi said.
"I think that there was a document called saddle that the disciples left behind."
"There are many people who have woken up in your world, both in the past and now, Buddha realized that I was an avatar, and that consciousness was spreading to the universe and I realized it was the universe itself Man keeps advancing in the infinitely spreading consciousness over time.While getting the freedom of "choosing." There is a choice for every step.The choice is usually done almost unconsciously Because I can not be conscious of "choice" instantly. "
"I think that 'selection' is certainly done unconsciously, and I think that 'choice' is often influenced by daily habits, even in the rest of the phase.
"To live happily simply and simply," Choose the best way "every moment, until it becomes unconscious"
"What does that mean? Is it meant to live an instant for the best?"
"Well, it's such a feeling." Make "thinking" and "behavior" the "best thinking and action." Always keep positive and constantly take action before your eyes as the best action, It will be "the best reality"
"Is it the reality you desire?"
"Shed time towards the reality we want, time can not be stopped, we can change the flow, that ability is all human, and" choice "gains freedom for that You choose "choice" yourself, you always choose the last in any situation, even if you force you to do something.
"Even if you are forced to do something, you are choosing to do"
"It is yourself to choose the reality you want, so positive is very important, if you thought that" such a reality can not come ", you are" choosing "that person I can not be confident about my ability and strength.I can not believe that consciousness is spreading to the universe and what I can do for the future that wants the future I can not change my fate and I can not change the reality And my wish is always fulfilled, "thinking" is connected to reality as it is "as a wish"
"Is negative thinking reflected in reality?"
"It's such a thing, to keep positive with the bottomless adversity, it is important to notice the possibility of that person, any situation, any situation, there is the power to change it. Human energy is united with the universe "Thinking" moves the universe and creates reality "

"Our future may be in a crisis situation, as the rock human beings of this world have stalled, humans dominate people and nature and destroy it, create a sustainable system We admit the highest value to substances, which surely comes to an end to such a world, is that we can change that reality? "
"Of course I can change it, I am alive because of that.Another's future is not decided, I can go to any world.You have been born to feel it realistically.A dramatic To see the moment, the world of the Beatles 'imagine'
"You also know the Beatles"
"Of course I know ... I think that John Lennon was awakening, the movement of music and art of that era is also said to be a flower movement.The students who were aimed at the muzzle by the police, Love and peace, awakening has started from the contemporary civilization. "
"It seems that young people were connected by art across races and national borders, the movement spreading to the world, the influence seems to remain," Takako said.
"Their message never fades, John Lennon sang" Please imagine. "It is peaceful, there are no borders and religions, everyone will come and see the world without being killed or hungry someday Sharing 'One day the world will be like that']


Aoi and Takako came back to the base of Oyama where they were originally.
"Here is the place where you guys' house in your world," Aoi said.
Pots and mirrors were standing in the meadow. It feels very heterogeneous.
"This is the place of our facility in the world, I feel like returning very much when I come here, I am worried about my children, I have already left a lot," Takako said.
"Okay, the original world has not advanced a second, I will return you on that time axis," Aoi said. "Try to stand in front of a mirror"

Takako stood in front of the mirror and reflected his whole body. There was a beast whose white winter hair began to mix. When I looked closely, the figure was a wild animals themselves.
"What is this fang and sharp nail for?"
"To protect yourself, humans are also hunted by carnivores, not elevated consumers in the ecosystem.In wolves and birds of prey, they are hunters, we are prey." < br> "Wolf is alive, it has been extinct in Japan"
"Another natural creature plays a necessary role for the natural ecosystem, but the wolf has become extinct even in this world, but the wolf here evolved from the dog," Aoi said.
"I am sorry a little, but will he come again?"
"If you wish, I will always be in your unconsciousness and in the sky, I will pick you up again if I wish in front of a mirror."
"Thank you, I will go back to my world, and I will manage to live my own way. With children"
"It will be a good future, A surely," Aoi said.

Takako offered his hand to the mirror. My fingertips stepped in in the mirror. Takako turned over again. "Aki, I am very happy to meet you, please look at me forever."
"Sapo, we will be together forever, do not forget," Aki said.

Takako waved his hand and went into the mirror.


As I passed through the mirror, it was a room of a facility like a ruin. All the furniture seemed to be brought out, and nothing remained. Broken pieces of the window glass were scattered on the floor, with mud attached.
The sun is plugged from a broken glass window.
The area was very quiet. A bird flew and stopped at broken glass fragments of the window frame, after a while looking through the room, it fluttered and flew away.


"The original world has not advanced for a second, I will bring you back on that time axis," Aoi said.

Sapo thought, "Is this my world?"


I saw white clouds from the window.




The end

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