趣味で歌と小説と詩を掲載させていただいてます。

四季の輝き 第6話 Shine of the Four Seasons Episode 6



第6話



凛太朗は真夏の太陽に照らされた施設の庭を、玄関の階段に座ってぼんやりと眺めていた。
子供達の大抵は学校に行ってしまっていた。残っているのは就学前の子供と学校に行かないことを選択している児童だった。

貴子に「しばらく学校に行きたくない」と言ったら「それでいいよ」と言ってくれた。「やりたくない事を無理してやることはないよ」
行けと言われたらどうしよう、という思いもあったが、行きたくない、という思いが大きかった。それで正直に言ってみた。
「それでいいよ」と貴子は軽く言った。訳も聞かなかった。
凛太朗は少し拍子抜けした感じがした。行きたくない理由を、自分なりに考えてもいたし、後ろめたさもあった。行けと言われるだろうなと思っていた。
「行きたくなったら行けばいい」と貴子は言った。
凛太朗は、「学校に行かない間、勉強をしてもいいし、何もしないでもいい」と言われたので、近くを散歩したりしてみたが、大人の目が気になったりしたのであまり出歩かずに施設の庭先にいることが多かった。

玄関の階段は軒が深いこともあってちょうどいい日陰ができる。
南に開けた庭は門までの道に沿って木の枝が短いトンネルを作り、涼しげな木陰を作っている。門の近くのトンネルが途切れた辺りに菜園があるが、それまでの道中にも色々な花や野菜が育っている。
野生化していそうな感じのものもある。
取ってきて植えたのかもしれない野草もたくさん生えていた。
小さい花がいくつも咲いていた。春に咲いて、この夏また花をつけた草もあった。この間の久しぶりの雨で、草の緑が深まった気がした。

世界の色は以前より鮮やかになっていた。逃げ込んだ「楽園」は消えて、「青い夢」を包み込んだ現実がぽっかりと口を開けて凛太朗を捉えた。
嫌なものや見たくないものがそこには含まれていた。でももう「楽園」はない。
自分でそこを出てきたのだ。
自分は何でこんなところにいるのだろう。
それに答えてくれるものはいなかった。

施設の玄関からノートと色鉛筆を持ったちひろが出てきた。ちひろも学校に行かないことを選択していた。

ちひろはなぜか、学校生活に自分をうまくなじませることができなかった。決められた時間に登校したり、チャイムがなるごとに授業が始まったりすることや、興味のない科目を勉強することが苦痛だった。友達もあまりいなかった。一人でいることが好きだった。
そしてそれをある日貴子に言ってみた。
「学校に行くのが嫌だ」
貴子は少し思いつめたようにそう言ったちひろを見て、よくよく考えた末のことなんだなと感じた。
「わかった」と貴子は言った。「学校の勉強は、手の空いてる職員で交代で見てあげる。勉強したい科目はある? 聞かなくても大体わかるけど」
「絵を描いていたい」とちひろは言った。一日中でも絵を描いていたい。

ちひろは階段のところに座っている凛太朗のそばに来て自分もその隣に腰掛けた。
しばらく何も言わず、二人はじっと庭を見ていた。
凛太朗もちひろも、何も言わなくてもお互いの気持ちがわかるような気がした。 しばらくしてちひろが「昨日描いた絵を見せてあげる」と言った。
ノートを広げて「ここからこっちが昨日の分」と言って凛太朗に渡した。
凛太朗はノートを受け取るとすぐにそこに描かれた絵に見せられた。A4のノートにいろんな絵が描かれていた。鉛筆で石や花を正確に描きこんだものもあれば、色鉛筆で色を塗り重ねただけのものもある。でもそこに描かれたものには不思議な共通点があるように思う。
ちひろは花を描いても木々を描いても最初は何も色を塗らないでいた。しばらくしてから色を塗ったものを見せてもらうと写実的なものとは程遠い不思議な図形のようになっていることもあった。
「私は絵を描いてる時が一番楽しいの。凛太朗くんは?」凛太朗は聞かれたが、自分が何をしていたら楽しいのかわからなかった。「楽しくないことや嫌なことならわかる」と凛太朗は答えた。
「かわいそう」とちひろは言った。
「そう?」
「うん、楽しいことがわからないなんてかわいそう」とちひろは言った。「きっと凛太朗くんは迷子になってるのよ、ちゃんと考えたら何をしてたら楽しいかわかると思うよ」
「考えてみるよ」と凛太朗は答えた。
ちひろは凛太朗からノートを返してもらうと庭の方に降りて行った。
凛太朗はその小さな背中を見ていた。

ちひろに関しては学校に行かなくなってからもう半年が経っていた。学校からは何度も登校を促すよう頼まれていたが、貴子はそうする気になれなかった。
「子供は嫌なことをしていると心が萎縮してしまうんです」貴子は何度か学校側に説明してみたが、逆に責められることもあった。
「いじめとか、そういう事もないみたいですし、勉強についていけなくなりますから」と学校側は言った。
「勉強はしたい時にしたい事をやればいいと思ってます」と貴子は言った。それ以上は平行線だった。
社会に出て一人前に生活していくために学業に打ち込む子供達が施設には多いが、学校になじめない子供も同時にいた。
自分から学校に行かない、と決めた子供は少ないが、子供が自ら決めた事に、貴子は反対する気になれなかった。子供達は自分の事をよく理解している。大人にはない感のようなものなのだろう。
好きなことや楽しいことをしていると、子供はその能力をどんどん伸ばしていく。貴子は今までにそういう子を何人も見てきた。

最初に不登校になったのはチッチだった。彼は中学校に入ってから学校を休みがちになり、やがて全く登校しなくなった。部屋に閉じこもり気味だったし、貴子や職員たちも対応に戸惑った。
しかし学校に行かない、という選択を自らの命を削って、そこに抵抗を示しているチッチを見ていて、その苦しみを認めてあげたい、と思うようになっていった。
「本心をねじ曲げてでもしなければいけない事柄なんて無いような気がする」と貴子は職員に言った。「認めてあげてもいいような気がするの。今はチッチにとってはそれが救いになると思うの」
チッチは職員たちが誰も自分に「学校に行け」と言わなくなってから少しずつその心を解放して行った。そしてその心が満たされたと感じ始めると、少しずつ登校する日が増えていった。
それから貴子は不登校に関しては子供達の気持ちを最優先することにした。




凛太朗は、ここがどこなのか、まだよくわからなかった。養護施設だということはわかる。一人になったのだ。自分のいる場所はここにしかないんだ。
ここは一体どこなんだろう。なんでここにいるんだろう。
楽しいことってなんなんだろう。
あの朝、ドアを開けて部屋を出たいと思った。学校に行きたくないと思った。でもどこにも行きたいところはない。
凛太朗は空を見上げた。夏の入道雲が海の方角に積み重なっていた。ちょうど淡路島の上空のあたりだった。
あの雲はやがてやって来て雨を降らせるんだろうか。入道雲の下の方は黒い雨雲が広がっていた。雲の下はもう雨が降っているような、ぼんやりとした歪みが見えた。
時々暗雲の中に鋭く光る稲妻が見えた。
少し後にかすかな雷鳴が聞こえた。

あの下の海は発泡しているんだろうか。
あおいは今、どこにいるんだろう。
凛太朗はゆらゆらと歪んだ雨の軌跡を見ながらぼんやりと思った。夢で見たあおいの事を思った。
やりたい事はあおいを探す事かもしれない。凛太朗はぼんやりと思った。探してどうするのかはわからない。でもあの夢に出てきたあおいは僕に何かをくれたような気がする。大切なものを譲ってくれたような気がする。それは何かのメッセージなのかもしれない。会って確かめてみたい。
凛太朗は立ち上がって階段を降りた。この街から電車に乗ればあおいの居る街にいける。
凛太朗はポケットの中に小銭が入っているのを確かめた。そして施設の門を抜け駅の方に向かって歩き出した。
ちひろが門から追いかけてきて「どこに行くの?」と聞いた。「ちょっと元町まで行って来る」「電車に乗って?」とちひろが聞いた。「うん、会って確かめたい人がいるんだ」と凛太朗は言った。 「連絡したの?」
「電話番号を知らない」と凛太朗は答えた。「夕方までには帰る」そう言って駅に向かった。
券売機で切符を買い、改札を抜けて電車に乗るとガタンという音を立てて電車が動き始めた。凛太朗は海側の窓辺に立って、海上に浮かぶ積乱雲を見つめた。空高く積み上げられた雲はゆっくりと街に近づいているようだった。雲の下以外の海は夏の太陽に照らされてキラキラと眩しく輝いている。積乱雲の方向から吹いてくる風に煽られて波がしぶきを上げている。
街の間から途切れ途切れに見える雲や海を見ているうちに、電車は元町駅に着いた。
改札を出て、記憶を辿りながらあおいの住むアパートに向かう。

あの夜、初めてあおいにあった夜、ライブハウスの鉄扉を開けた夜に一緒にCDを聴いたのだ。
凛太朗は見覚えのある鉄階段のついた古い木造アパートを見つけた。階段を上ってドアを確かめてみる。記憶にあるドアを見つけ、そっとノックしてみた。
「はーい」と女の人の声が聞こえた。しばらくしてドアが開き、知らない女の人が出てきた。「どちら様?」と女の人は凛太朗を見て言った。
「僕は凛太朗と言います。この部屋にあおいさんはいますか?」と凛太朗は言った。
「キミ小学生?」と女の人は言った。
「はい、5年です」と凛太朗は答えた。
「葵の知り合いなの?」
「はい」と凛太朗は小さな声で言った。
「葵はいなくなったの」とその女の人は言った。「私は美和っていうの、葵のルームメイト、葵はここに一緒に住んでたけど、事情があって出て行ったの」
「どこに行ったかわかりますか?」と凛太朗は聞いた。
「わからないのよね、無事だとは思うんだけど」と美和は言った。「どういう知り合いなの?」と美和は聞いた。
「ライブを見たことがあります。それからこの部屋で一緒にCDを聞いたんです」と凛太朗は言った。
「ああ、あの蝶の指の男の子。そういえば覚えてる、あの夜のライブの時、キミはドアから入ってきて葵の持ってるマイクに触ったんだ。葵がよく言ってた。自分によく似た男の子。一緒に海に行ったって言ってた。私はあの時ドラムスを叩いていたのよ」と美和が言った。
ここにも自分を知っている人がいる、と凛太朗は思った。何も知らないのは自分だけなのかも知れない。

「キミは小学生なのになんでこんな時間にこんな所にいるの?」美和は不思議に思って聞いてみた。「なんで葵を訪ねてきたの?」

「僕は・・・」凛太朗は言いかけたがどう説明していいのかわからなくなった。
「どこから来たの?」と美和は聞いた。
「御影からです」と凛太朗は答えた。
「お家から?」
「いえ、施設です」
「何の?」
「養護施設です」
「家じゃないの?」
「はい」
「つまりキミは養護施設に住んでいてそこから電車に乗ってここにきたのね?」
「はい」と凛太朗は答えた。

空が暗くなってきた。午後からは急な雷雨があると天気予報は言っていたな、と美和は思った。
「葵はもうここにはいないの。キミは傘持ってるの?」と美和は聞いた。「持っていない」と凛太朗は答えた。
「しょうがないわね、雨降ってくるよ。雨宿りしてく?」と美和は言いながら凛太朗を部屋に入れた。「ちょっと待っててね、今私の友達に連絡してみるから」

タナベは休みを利用してチッチの住んでいる施設に遊びに来ていた。
ギターとベースで大体の音合わせをやっておくと次のスタジオ練習の時に美和のドラムスと合わせるのに感じがつかみ易いし時間も短くて済む。スタジオでの練習時間は2時間と決まっているので、できるだけ時間を有効に使いたいと思っていた。
チッチは学校に行ったり行かなかったりしていたので、施設に電話してみると居ることがあったので「行ってもいいか」と聞いてからギターを抱えてやって来ていた。

「どこにいるの?」と美和は電話越しに言った。
「チッチんとこ」とタナベは答えた。
「どこだっけ?」
「御影」とタナベは答えた。
「たぶんそこからお客さんが来てるの、凛太朗くんっていう子なんだけど」
「凛太朗って子、この施設に居るか?」とタナベはチッチに聞いた。
「居ますよ、ちょっと前に駅の方に歩いて行ったってちひろちゃんが言ってた」とチッチが言った。
「いるみたいだぜ」とタナベは美和に言った。
「迎えに来てよ、葵を探して来たみたいなんだけど、あの葵がよく言ってた男の子」
「ああ、あの子か」とタナベは言った。
あのライブの夜にドアから入ってきた男の子だ。
「雨が降ってくるのに傘を持ってないみたいなんだよね、私はもう少ししたらバイトに行かなくちゃいけないんだ」
「わかった、迎えに行く、30分くらいは大丈夫?」とタナベは聞いた。
「大丈夫だけど、なるべく早く来てよ、私今日だけは遅刻できないんだよね」と美和は言った。
「お前普段から遅刻しすぎなんだよ」とタナベは言った。電話はそれきり何も言わずに切れてしまった。
「仕方ないな、ちょっと迎えに行ってくる」タナベはチッチに言って軽トラの鍵をポケットに入れて部屋を出て行った。

チッチはブルースのフレーズを何度も色々なパターンで試していた。Aのメジャーコードだ。
しっとりした感じのフレーズからファンクな感じのフレーズを乗りに合わせて弾いてみるとタナベはそれに答えてギターのフレーズを合わせてくる。
ブルースのスリーコードは黒人の憂鬱を物語にしたような憂いもあれば、アフリカの大地の記憶のような躍動感もあった。
チッチはそんな黒人のリズムに心惹かれていた。
タナベとそんな風にリフを決めて感覚でセッションをするのが楽しい。タナベは火曜か水曜に会社の休みがある。そんな日は学校の勉強なんかよりタナベと音を合わせている方が楽しかった。
「ちょっと行ってくる」と言ってタナベは出て行った。「1時間くらいで戻ってくるよ」とタナベは言った。
「わかった、また後で」とチッチは言った。雨がやってくるんだなとチッチは思った。

夏の雨は今では優しく降ることはない。
チッチは窓を閉めてドアを開けた。廊下から冷んやりした冷房機の風が入ってくる。
ヘッドホンをつけ、ブルースのコード進行で右手の指で弦を弾いてみる。黒人のリズムは嵐の中でもそれを楽しむタフさを感じる。とても昔、強制的にアフリカから連れてこられて白人の奴隷にされた人たちのリズムだとは思えない。
踊っているのだ。どんな時でも。それが黒人のリズムなんだ。
チッチはエフェクターのつまみを調整しながら音にエッジを効かせたり歪みを足したりしながら自分らしい音の響き方を確認する。エフェクターはBOSSのマルチエフェクターを中古で買ったものだったが、十分すぎるほどの変化を音にもたらしていた。
オーバードライブを強めに効かせてその分音にエッジを効かせる。音は派手になるが、弦を弾く強さを変えると派手さは消えてギターの音を増幅させるような音色に変わる。
音色に対する感覚はタナベと自分はよく似ていると感じる。
タナベのギターの音色には、自分に似た色がある。
チッチはそれをもっと増幅したいと思っていた。
週末にスタジオにみんなで入るのだ。ユウというボーカルの子もその時くると美和が言っていた。
どんな声でどんな歌を歌うんだろう。それを支えるだけのベースを弾けるんだろうか。

チッチはしばらく学校を休んでベースギターを弾いていたいと思った。そしてそれをやっても周りの大人たちは誰も自分を咎めないと知っていた。

自分の魂は自分の喜ぶことを欲している。周りの大人もそれを理解してくれている。


貴子は雨がやってくることを知っていた。多分大きな嵐になるだろう。大きな積乱雲が近づいてきているのだ。
ちひろがやって来て「凛太朗くんが駅に行った」と言った。
「どこに行ったの?」
「元町に行くって言ってた」
「大丈夫よ、きっと帰ってくるから」と貴子は言った。大丈夫だきっと帰ってくる。

私の命を譲った子なのだ。私のところに戻ってこないはずはない。

貴子はちひろに「ありがとう」と言って「大丈夫だよ」と言った。





< >
Episode 6



Rintaro was sitting on the staircase of the entrance and looking out of the garden of the facility illuminated by the midsummer sun.
Most of the children had gone to school. What was left was a child who chose not to go to school with preschool children.

Takako told me that "I do not want to go to school for a while" and said "I do not mind that." "We never force you to do things you do not want to do"
Although there was a thought that what should I do if I were to go, I thought that I do not want to go. So I tried to be honest.
"That's fine," Takako said lightly. I did not hear a translation either.
Rintaro felt a bit skeptical. I thought about why I do not want to go on my own, and there were times when I started back. I thought that it would be said to go.
"If you want to go, you can go," Takako said.
Rintaro said, "I can study while I go to school and I do not need to do anything", so I tried taking a walk in the neighborhood, but I was concerned about the eyes of adults So I often stayed in the garden of the facility without much going out.

The staircase of the entrance can have a good shade just as the eaves are deep.
The garden opened to the south creates a short tunnel along the way to the gate and branches of trees make a cool shade of shade. There are vegetable gardens in the vicinity where the tunnel near the gate is cut off, but various flowers and vegetables are growing up to that point.
There are things that seem to be wild.
There were plenty of wildflowers that might have been planted and planted.
Several small flowers were blooming. There were grasses that bloomed in the spring and put flowers again this summer. I felt the green of the grass deepened after a long rain last time.

The color of the world was brighter than before. The "paradise" that ran away disappeared, the reality wrapped in the "blue dream" caught a mouth wide and caught Rintaro.
There was something unpleasant or something I did not want to see. But there is no "paradise" anymore.
He came out there by myself.
I wonder why I am in such a place.
There was nothing that answered it.

Chihiro with a note and a colored pencil came out from the entrance of the facility. Chihiro was also choosing not to go to school.

Chihiro could not adapt himself well to school life for some reason. It was painful to go to school at a fixed time, to start classes as each chime got and to study subjects not interested. There were not many friends. I liked being alone.
And I told it to Takako one day.
"I do not want to go to school."
Takako saw Chihiro as he thought a little and felt it was after thinking carefully.
"I understand," Takako said. "Study of the school is taken care of by the vacant staff of hand.When there are subjects you want to study, you can generally understand without asking"
"I want to draw a picture," Hiromi said. I would like to draw pictures all day.

Chihiro came near Rintaro sitting on the stairs and I sat down next to him.
For a while not to say anything, the two were still watching the garden.
Neither Rintaro nor Chihiro felt like I could understand each other's feelings without saying anything. After a while Chihiro said, "I will show you the painting I painted yesterday."
I spread the notes and handed it to Rintaro after saying "From here on for yesterday".
Rintaro was shown to the painting depicted there as soon as he received the note. Many pictures were drawn on the note of A4. Some have drawn precise stones and flowers with pencils, others are colored pencils only. But I think there is something mysterious in the things drawn there.
Chihiro painted flowers and painted trees at first was not painting anything. There were times when it seemed like a mysterious figure far from a realistic thing when having you show things painted color after a few days.
"When I draw a picture the most fun, Rintaro-kun?" Rintaro was asked, but he did not know what he was doing was fun. Rintaro replied, "I know if it's not fun or disgusting."
"Poor thing", Hiromi said.
"Oh?"
"Yeah, I feel sorry I do not understand fun", Hiromu said. "I'm sure Rintaro is getting lost, I think I can figure out what I do if I think about it properly"
"I will think about it," Rintaro replied.
Chihiro got down from Rintaro to return the note and went down to the garden.
Rintaro was watching the small back.

For Chihiro it has been half a year since I ceased to go to school. I was asked to encourage school to go to school many times from school, but Takako did not feel like doing it.
"My child is atrophied when I do something unpleasant," Takako explains to the school several times, but sometimes he was accused.
"There seems to be no such thing as bullying, so I will not be able to keep up with studying," the school said.
"I think that I do what I want to do when I want to study," Takako said. It was a parallel line beyond that.
Children who go to society and devote themselves to studying in order to live in a single person are at the facility but children who do not go to school at the same time.
Although there are few children who decided not to go to school from myself, Takako was unwilling to oppose the child 's own decision. Children understand ourselves well. It seems like a feeling not found in adults.
When doing something you like or having fun, the child will gradually stretch its ability. Takako has seen so many of these children.

It was Titchi who first went to school. Since he entered junior high school he tended to be absent from school and eventually stopped going to school. Takako and the staff were puzzled by the correspondence because it was in the room that it was going to be detached in the room.
However, I decided to choose not to go to school, cut down my life, watching Titchi showing resistance there, I wanted to recognize that suffering.
Takako told the staff, "I feel like there is no thing I have to do even if my true heart is twisted." "I feel like I can accept it. I think that it will be a salvation for Chitch now."
Titchi released his mind little by little after all the staff did not say "go to school" to anyone. And as I began to feel that my heart fulfilled, the days I gradually went to school increased.
Then Takako decided to give priority to the children's feelings about school refusal.




Rintaro did not quite understand where he was here. I understand that it is a nursing home. It has become one person. There is only place where I am here.
Where the hell is he? Why are you here.
I wonder what fun things are.
I thought that I wanted to leave the room with the door open that morning. I thought that I do not want to go to school. But there is no place I want to go anywhere.
Rintaro looked up at the sky. Summer clouds were piling up in the direction of the sea. It was just around the sky above Awajishima.
I wonder if that cloud eventually comes to rain. There was a black rain cloud spreading under the cloud cover. Under the clouds I could see the absurd distortion that it is now raining.
Sometimes I saw a sharp flashing lightning in the dark clouds.
A little faint thunder was heard after a while.

I wonder if the sea under that is foaming.
I wonder where Aoi is now.
Rintaro was vaguely watching the trajectory of the distorted rain. I thought of the passengers I saw in my dream.
What you want to do may be looking for Aoi. Rintaro thought vaguely. I do not know what to look for. But the blues that came out in that dreams seems to have given me something. I feel like giving away important things. It might be a message of something. I would like to meet and check with you.
Rintaro stood up and got off the stairs. If you get on the train from this town you can go to the town where the aoi is.
Rintaro confirmed that small change was in the pocket. Then we walked through the facility gate towards the station.
Chihiro followed me from the gate and asked me "Where are you going?" "I'm going to Motomachi for a moment" "I got on the train?" Hiromi asked. "Yeah, there are people who want to see and make sure," Rintaro said. "Did you contact him?"
"I do not know the phone number," Rintaro replied. I said "I will come home by the evening" and headed for the station.
I bought a ticket at the ticket vending machine, passed the ticket gate and got on the train, the train began to make a noise. Rintaro stood at the window side of the sea side and stared at the cumulonimbus cloud floating on the sea. Clouds piled up high in the sky seemed to approach the city slowly. The seas other than under the clouds are shining brightly and shining with the summer sun. The waves are splashed by the wind blowing from the direction of the cumulonimbus.
The train arrived at Motomachi station while looking at the clouds and sea which seemed to be choppy from the streets.
I go out to the apartment where Ao lives while tracing my memory.

That night, I listened to the CD at night when I first caught the night, when I opened the iron door of the live house together.
Rintaro found an old wooden apartment with a familiar iron staircase. Go up the stairs and check the door. I found a door in memory and knocked softly.
I heard the voice of a woman saying "Hui". After a while the door opened, a woman of unknown came out. The woman saw Rintaro and said "Who?"

"I am Rintaro, is there a Aoi in this room," Rintaro said.
"Kimi elementary school student?" Said the woman.
"Yes, five years," Rintaro replied.
"Aoi's acquaintance?"
Rintaro said "Yes" with a small voice.
"Aoi has gone away," said the woman. "I am Miwa, Aoi's roommate, Aoi lived together here, but I got out because of circumstances"
Rintaro asked, "Do you know where you went?"
"I do not know, I think it's safe," Miwa said. "What kind of acquaintance are you?" Miwa asked.
"I've seen the live, then I listened to the CD together in this room," Rintaro said.
"Oh, that boy with that butterfly 's finger, when I remember that, when I was living that night, you came in through the door and touched the microphone that Aoi has. Aoi often said, He said that he went to the beach together, I was hitting the drums at that time, "Miwa said.
Rintaro thought that there is a person who also knows himself here. It may be only you that you do not know anything.

"Why are you in such a place at such a time though you are a primary school student?" Miwa wondered and asked. "Why did you visit Aoi?"

"I ..." Rintaro said, but I did not know how to explain it.
"Where are you from?" Miwa asked.
"It is from Mikage", Rintaro replied.
"From your house?"
"No, it's a facility"
"What?"
"It is a nursing home"
"Is not it a house?"
"Yes"
"You lived in a nursing home and you came here by train from there?"
"Yes," Rintaro replied.

The sky is getting dark. Miwa thought that the weather forecast said that there was a steep thunderstorm from the afternoon.
"Aoi is not here anymore, Miwa asked," Do you have an umbrella? " "I do not have it," Rintaro replied.
"It can not be helped, it will rain, will you rain from the rain?" Miwa said while entering Rintaro in the room. "Wait a moment, I will contact my friend right now."

Tanabe used to take a break and was coming to the facility where she lives.
When you do the approximate sound matching at the guitar and the base, it is easy to grasp the feeling to match with Miwa's drums at the time of the next studio practice and the time is short. Since practice time in the studio is fixed to 2 hours, I wanted to use the time as effectively as possible.
She was going to school or not going to school, so when I tried calling the facility there was something I was doing, so I asked him if I could go and he was holding a guitar after asking.

"Where are you?" Miwa said over the phone.
"Titchichinoko" answered Tanabe.
"Where are they?"
"Mikage" and Tanabe answered.
"Perhaps the customer is coming from there, Rinchester's kid is a child,"
"Rintaro, you child, are you at this facility?" Tanabe asked Zitch.
"I'm here, Chihiro said that she walked towards the station a while ago," Chitch said.
"It looks like there seems to be," Tanabe told Miwa.
"Come pick me up, it looks like I came looking for Aoi, but the boy whose Aoi often said"
"Oh, that girl," Tanabe said.
It is a boy who came in from that door on that live night.
"It looks like rain comes down but I do not have an umbrella, I guess I have to go to bytes some more."
"Okay, I will pick you up, is it OK for about 30 minutes," Tanabe asked.
"It's okay, but please come as soon as possible, I can not be late for today," Miwa said.
"You are too late from usual," Tanabe said. The telephone ran out of words without saying anything.
"I can not help it, I will pick you up for a moment" Tanabe said to Titchi and left the room with the key of a light tiger in his pocket.

Titch tried the blues phrase many times over various patterns. It is the major code of A.
Tanabe answers that phrase with a funky feeling from the phrase of moist feeling in accordance with the ride and it matches the phrase of the guitar.
Bruce 's Three Cord was somewhat saddened like the story of a black man' s melancholy, and there was also a feeling of dynamism like the memory of Africa 's Earth.
Zitch was attracted to such a rhythm of black.
It is pleasant to decide riffs with Tanabe and to do sessions with that feeling like that. Tanabe has company holidays on Tuesday or Wednesday. On that day, I enjoyed having a sound with Tanabe rather than studying at school.
Tanabe went out saying "I will come over a bit." "I will come back in about an hour," Tanabe said.
"I understand, later," said Titchi. I thought it was going to rain.

Summer rain never falls gently now.
She closed the window and opened the door. The wind of the air conditioner which cold from the corridor comes in.
Turn on the headphones and try playing the string with the fingers of the right hand in chord progression of the blues. The black rhythm feels tough enough to enjoy it even in the storm. A long time ago, I do not think that it is the rhythm of those who were white slaves.
It is dancing. anytime. That is the black rhythm.
Titchi adjusts the knob of the effecter and checks how to hear your own sound while applying edges to the sound and adding distortion. Effector bought BOSS 's multi - effector second - hand, but it brought about too much change to the sound.
Make the overdrive stronger and make the edge more effective accordingly. Sounds become flashy, but when you change the strength of playing a string, the flashy will disappear and change to a tone that will amplify the sound of the guitar.
I feel that Tanabe and myself are very similar in feeling to the sound.
The sound of the guitar of Tanabe has a color similar to me.
Tschitch wanted to amplify it further.
Everyone enters the studio on weekends. Miwa said that when the son of Yuu vocal also arrived.
What kind of songs will you sing in what kind of voice? I wonder if I can play the base just to support it.

She wanted to be absent from school for a while and play bass guitar. Even though doing it, adults around knew that no one would blame oneself.

My soul wants to please himself. Adults around me understand that as well.


Takako knew it was going to rain. Perhaps it will be a big storm. A big cumulonimbus is approaching.
Chihiro came and said, "Rintaro-kun went to the station."
"Where have you been?"
"I was going to Motomachi"
"Okay, I'm surely coming home," Takako said. I'm fine, I'm surely coming back.

It is a child who gave away my life. I can not be coming back to me.

Takako told Chihiro "Thank you" and said "I'm all right."

コメント
コメントする








   

calendar

S M T W T F S
      1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
30      
<< September 2018 >>
kayagreen home
kayagreenについて
greenfingers自然素材でつくる家庭菜園つきエコアパートプロジェクト
kayagreen ブログ
ふうよう huuyou
つちとヒト
links
Facebook & Twitter

selected entries

categories

archives

profile

search this site.

others

mobile

qrcode
みんなのブログポータル JUGEM