趣味で歌と小説と詩を掲載させていただいてます。

種 第7話 Seed Episode 7




第7話


ユウはできるだけ簡単なコード進行で曲をつけようと思った。アマの歌は日本語のようでも言葉にはなっていない。音遊びだ。
Gの循環コードを基本に創ってみる。

あかはなま
いきひにみうく
ふぬむえけ
へねめおこほの
もとろそよ
をてれせゑつる
すゆんちり
しゐたらさやわ

五七五の音階だ。
単純なメジャーの巡回コード。

部屋のベッドに座ってアコースティックギターを抱えながら色々と試してみる。
最後の七つの音を収めるのに苦労する。
少しだけ音階に変化があってもいいかもしれない。変化しすぎないように少しだけアクセントに違うコードを入れてみる。
大体の曲の構成ができると、とりあえず録音してみる。何度か聴き返しながら、曲の構成を変えてみる。
明日、皆んなとスタジオに入ることになっている。あとはセッションしながら仕上げていけばいい。
「楽しみだな」ユウは自分のつけた曲を皆んなが色付けしていくことを考えると嬉しくなる。音楽は一人でやるのもいいけれど、バンドは皆んなの個性が絡み合って独特のアレンジが出来上がる。自分一人だけでは想像もできなかったように進化していく。

コード進行と音階はただの種だ。発芽した曲はメンバーの個性で様々な葉や花を咲かせる。皆んなが育てた曲は苗木のように一つの命を宿していく。
苗木は演奏のたびに、その姿を変えていく。

音楽は植物に似ている。

根っこがあり、幹から枝葉が茂り、花が咲く。そして花はやがて種をつけていく。
その種から、また新たな曲が育っていくんだ。






真知子は久しぶりに街の音楽スタジオに来て少しテンションが上がっていた。
「懐かしい。学生時代によく利用していたわ。ここのスタジオはまだあったのね」
「真知子さんの学生時代って何年前なんですか?」とチッチがふざけて聞いた。
「そんなのずっと前よ」と真知子は言った。「でもわくわくする。アマの歌がどんな感じになったのか、聴くのが楽しみだわ」
「なんで来てるのかなー。バンドのメンバーでもないのに」と美和が言った。
「いいじゃない、見学くらい。聴いてみたいのよ、あんたたちのアマの歌」と真知子が言った。

四人はそれぞれの音を仕上げていった。
自分の音。
スネアの音の高さ、ギターの歪み具合、ベースのエッジ感、ボーカルのイコライジング。
自分の音が出来上がると、四人はそれぞれの色を調整していく。
タナベのギターの色にチッチが少し寄り添うようにエッジを調整する。タナベはユウの声に合わせて歪み具合を少しいじる。
美和はみんなの音が出来上がっていくのをタムを回しながら聴いている。
「ロックだねえ」と美和は独り言を言う。


四人はスタンバイができると美和を見た。曲は、ドラムスが根っこみたいなものだ。そこからベースが幹をつくり、ギターが枝葉を茂らせて、ボーカルが花を咲かせる。
美和は自分に皆んなの視線が集まったのを確認した。「どれぐらいのテンポで行く?」
「ゆっくりめ」と言いながらユウが指先でテンポを刻む。
美和はハイハットでそのテンポを確認しながらバスドラムとスネアドラムを重ねていく。

タナベがオープニングソロを弾き始めた。
チッチは慌ててそれにコードを合わせた。
「オープニングソロなんて、タナベさん粋だなあ」チッチはタナベのソロに合わせてベースのフレーズを乗せていく。
「歌うようなギターのソロには、歌うようなフレーズが合う」
タナベはチッチがメロディアスなベースラインを弾き始めたのでもうワンフレーズ、ソロを延長した。
ギターとベースのダブルソロがドラムスに支えられてスパイラルを描く。
それは延々と続くように思えたが、2フレーズが終わると、ユウが始めの七文字の音を歌い始めた。

あかはなま

音がユウに集中する。花が開花していく様子を皆が見守る。

音階は 言葉と重なり 歌になる。

木が成熟していく。

しゐたらさやわ

もう一度ギターのソロになる。優しいソロだ。歪んだいつものタナベの音だが、ピックではなく指で弾いている。音は柔らかなタッチで拡散していく。

たっぷり2フレーズギターのソロが終わると、もう一度ユウがソロをとる。

あかはなま
いきひにみうく
ふぬむえけ
へねめおこほの
もとろそよ
をてれせゑつる
すゆんちり
しゐたらさやわ

歌が終わると、ガンガンガンと美和がハイハットでアクセントを入れた。

「盛り上げていくよ!」
美和のサインだ。

チッチは跳ねたアクセントをフレーズに忍ばせる。
タナベがピックを弾かせる。

音は一気にロックし始める。
「私たちはこうでなくっちゃね!」
音がロールする。
渦が龍のように空に昇る。

あかはなま
いきひにみうく
ふぬむえけ
へねめおこほの
もとろそよ
をてれせゑつる
すゆんちり
しゐたらさやわ

もう一度ユウがソロをとった。
黒い感じが演奏には合う。


10分かそこらの演奏だった。
「あんたたちってなんでもそんなふうになるのね!」と真知子は大笑いしながら言った。「でも最高だった!」
四人も皆んな笑顔だった。顔を見合わせて「いいね!」と言った。
「いい感じ!」ユウは最高のアレンジが出来上がったと思った。






Episode 7


Yu thought about putting the song with as simple chord progression as possible. Even though the songs of Ama are like Japanese, it is not a word. It's a sound play.
Let's create based on the circulation code of G.

A kana
Ikihinami club
Bathington
Horn's okay's
Even solemnly
Let's make it happy
Retirement
If you do it SAISA

It is a scale of 575.
Cyclic code of a simple measure.

Sitting in the bed of the room and trying variously while holding an acoustic guitar.
I struggle to put the last seven notes.
It may be good for a slight change in the scale. I try to insert a slightly different code for accent so as not to change too much.
If you can structure almost the song, try recording for the time being. While listening several times, try changing the composition of the song.
I am planning to enter the studio with everyone tomorrow. Then finish as you go through session.
"I'm looking forward to it" Yu will be pleased if everyone tries to color the songs he attached. Although it is okay to do music alone, the band is intertwined with everyone's individuality and makes a unique arrangement. I will evolve as one can not imagine alone.

Chord progression and scale are just seeds. Germinated songs bloom various leaves and flowers with the personality of members. The songs that everyone raised have a life like a sapling.
Saplings change their appearance each time they play.

Music is like a plant.

There is a root, branches and leaves grow thick from the trunk, flowers bloom. And the flowers will continue to grow seed soon.
From that kind, another song will grow up again.






Machiko came to the music studio in the city after a long absence and a little tension was rising.
"I used to use it nostalgicily during my school days, the studio here is still there"
Titchi playfully asked, "How long ago was Michiko's student days?"
"Before such a long time ago," Makiko said. "But exciting, I'm looking forward to listening to what the songs of Ama have become."
"Why are you coming, I wish you were not a member of the band," Miwa said.
"It's not nice, it's about a tour, I'd love to listen, your songs of ama", Makicho said.

Four people finished each sound.
My own sound.
Sound height of the snare, distortion condition of the guitar, edge feeling of the base, equalizing of the vocal.
When their own sound is completed, the four people adjust their colors.
Adjust the edges so that the lattice gets closer to the color of the guitar of Tanabe. Tanabe changes his condition slightly according to Yu 's voice.
Miwa is hearing everyone's sound is turning while turning the tom.
"Rock neeze" and Miwa say soliloquy.


Four people saw Miwa if they could stand by. The song is like drums roots. From there the base makes the trunk, the guitar grows branches and leaves, the vocals bloom.
Miwa confirmed that everyone's eyes gathered to himself. "How long will you go with tempo?"
Yu will inscribe the tempo with his fingertip while saying "slowly".
Miwa will overlay the bass drum and snare drum while checking the tempo with the hi-hat.

Tanabe began playing the opening solo.
Titch hurriedly matched the code to it.
"Tanabe is strange like an opening solo." Chichi carries a phrase based on Tanabe's solo.
"The singing phrase is suitable for a singing solo guitar solo"
Tanabe extended the one phrase, solo as Titch began playing melodic baseline.
Guitar and base double solos are supported by drums and draw a spiral.
It seemed to be going on and on, but when two phrases were over, Yu started singing the beginning seventh letter.

A kana

The sound concentrates on Yu. Everyone watch the flower blossoming.

The scale overlaps words and becomes a song.

The tree matures.

If you do it SAISA

I become a guitar solo again. It is a gentle solo. It is the usual distorted sound of Tanabe, but it is playing with fingers instead of picks. The sound spreads with a soft touch.

Plenty of phrase When solo of guitar finishes, Yu takes solo once more.

A kana
Ikihinami club
Bathington
Horn's okay's
Even solemnly
Let's make it happy
Retirement
If you do it

When the song was over, Ganggangan and Miwa accented with Hihat.

"I will make it excitement!"
It is a sign of Miwa.

Titch folds the bounced accents into a phrase.
Tanabe makes the pick up.

The sound begins to lock at a stretch.
"We must not do this!"
The sound rolls.
The whirlpool rises to the sky like a dragon.

A kana
Ikihinami club
Bathington
Horn's okay's
Even solemnly
Let's make it happy
Retirement
If you do it

Yu took the solo again.
A black touch fits the performance.


It was about 10 minutes or so.
"All of you will be that way!" Makiko said with a big laugh. "But it was awesome!"
All four people smiled. She looked at her face and said "I like it!"
"Good feeling!" Yu thought that the best arrangements were made.

種 第6話 Seed Episode 6




第6話


「それをやった時と、やらなかった時で、何が違うのか。人間が、自然に対して何かをやった時と、やらなかった時は、結果として大きく違ってくるのだろうか。短期的に見れば大きな違いがあるだろうけど、長期的に見れば、何も違わないと思う。放射能が大量に自然界に拡散されて、被爆した動物は人間も含めて大量に死んだ。海でも山でもね。でも生き残る個体もいる。多様化した生き物は、何か一つの原因だけでは決して死に絶えない。放射能汚染にも適応する個体が出てくる。それまでの環境の中でデメリットだった部分が、環境が変わることでメリットになるんだ。放射能はその個体にとっては大きなギフトだったんだ。進化はそうやって起こるんだと思う」と菊蔵は言った。

またここにも話し始めと、話しの終着点がまるで一致しない人間がいた、と貴子は思った。「菊蔵さん、進化の話しなの? それとも、やった時とやらなかった時の話なの?」
菊蔵はハーブティーを一口飲んでから言った。
「そう話の筋道をはっきり立てて話をしなくてもいいんじゃないかなと思うんだ。話は思考の流れだよ、それはとても自然なことで、無理に変えないほうがいいと思うんだ」
「でもやっぱり会話っていうのは独り言じゃないんだから、相手の思いや思考も考慮する必要があるわ。キャッチボールが成立して、初めてそれは会話っていうんだと思う」
「もちろんそうなんだろうね。俺だって何も考えていないわけじゃない、相手の事も考慮する。進化の話をしないほうがいいなら、それを無理にはしない。ストレートにそう言ってくれればいい。貴子さんは、そういう意味ではすごくストレートな言い方をするね」
「そういう性分なのね。職業的なこともあるかもしれないけれど、会話の中に答えを導き出したいと思うのよ。例えば『やった時とやらなかった時』という話の結論を、会話の中から見つけたいの。セッションによる発見。一人では導き出せなかった新たな発見みたいなもの。そういうことを会話に求めてしまうの」
「俺とはぜんぜん違う感覚だね。俺は会話をもっとリラックスした方向で考えている。答えや結論は不確定なものだと思う。それを導き出しても、それが確定的なことだとは言えないんじゃないかな。俺はやってもやらなくても、長期的に見れば何も変わらないと思っている。自然は、常にあるべき姿に戻ろうとしていると思うんだ。街はどんどん自然に飲み込まれていく。ここも数十年したら森になっているかもしれない」

「人間がいくら自然にインパクトを与えても、自然にとっては、それはそれほど大したことではないってこと?」
「長期的に見ればね。でもその答えも、確定的なことではないと思う。もしかすると、何かが取り返しのつかないことになってしまうのかもしれない。そしてそれは環境にとって、というか、この地球にとって致命的なダメージを与えることになるのかもしれない。想像すればきりがない。世界は、何だって起こり得るんだ」
「放射能が蔓延したこの世界で、生き残る人間もいるのかしら? 耐性みたいなものを獲得して」
「もともとあった耐性が、そういう環境になった時に開花するんだろう。人間の中にも環境に対応していく人がいるんだと思う。遺伝としてそれを子孫に残しながら、今の環境を生き抜くんだ」
「でもそれも不確定な結論なのね?」
「もちろん。もしかしたら人間は死に絶えるかもしれない。それは誰にもわからない。未来自体が不確定だ。何も決まっていない。さっきも言ったけど、何だって起こり得る。時間は続いているものじゃないかもしれないしね」

貴子はタイムスリップしてしまったことを思い出していた。

「時間が続いていないって、私がこの未来に来たことも関係しているのかしら?」
「貴子さんが言っていることが本当なら、それを証明していることになる。時間は続いていないってね。時間が必ず続いているなら、貴子さんはここにはいない、時間軸を踏み外すことはない。だから会話に結論を求めても意味がないとも思う。もっとリラックスして楽しめばいいんじゃないだろうか。娯楽の一つとして」

貴子はそのことについてしばらく考えた。時間が続いているのなら、タイムスリップなんてするはずがない。それなら説明がつくかもしれない。 でもそれも確定的なことではない。

「よくわかったわ。菊蔵さんには結論を導き出すとか、そういうの期待しないようにする。お互いに、それは個性っていうものだものね。無理に合わせる必要もないと思うわ。このままでも割と、会話は成立しているみたいだし」
「そうだな。貴子さんははっきりと言うタイプみたいだから、俺も本音を出しやすい。でも失礼だけど、もう少し柔らかい感じがあるといいと思う。女らしさというか」
「変なこと言うようだけど、私の魂は男性なの。今は女性に生まれているんだけど。そのことも私は思い出したの。だから女性らしいところがあまりないんだと思う」
「そうなのか、俺もそれを考えてたことがある。人間には男性性と女性性が共に備わっていると思うんだよ。俺は女性性が自分の中では多くを占めていると思うんだ。あくまでも精神的な面での話だけどね。子供の頃から男よりも女の方が話しもしやすいし、楽なんだよ、友達になるには。女は感情の生き物だと思う。俺もそういう感じだし」
「良かった。じゃあこういう話は通じるのね。それはとてもありがたい。私ももう少しリラックスできると思うわ。私は感情よりも理論を重んじると思う。説明しにくいけど、揺るぎないものや物事の真理は感情ではなくて理論や法則にあるんだと思うの」
「理論や法則は感情を排した、どちらかというと数学的なものだね。感情は女性的で文学的なものだ。ふわふわしている。数学的なものは硬い。デジタル的とも言えるかもしれない。そして、その男性性には攻撃性も含まれる。女性性にはない『戦う』っていう闘争本能の表れなんだろうけど、男性は女性よりも肉体がタフで強いからね。でもそれが会話の中に混じると、争いごとや諍いの原因になる。会話には女性性を表に出したほうがいいと思うね」
「男性は肉体がタフで強い分、精神は弱いと思うわ。私の知っている人は皆んなそんな感じがする。女性は精神的には男性よりもタフなんだと思う。男性も女性もそういう意味でフェアーなんだと思う。その菊蔵さんの花柄のズボンは女性性の表れなの?」
「それもあるかもしれないが、俺は花柄をカモフラージュ柄というカテゴリーで見ている。緑と茶色のマルチカム柄も花柄も、俺の中ではどちらもカモフラージュ柄なんだ。自然に溶け込むデザイン。自然のデザインだと思う。チェック柄とは対照的なんだ」
「私はチェック柄は割と好きよ。牧歌的な感じがするし、攻撃的なイメージがない。チェック柄を着た兵隊さんなんていないでしょう。迷彩柄はどうしても戦争をイメージしてしまうのよ、感覚として」
「迷彩柄は、柄としては一番自然に近い柄だし、曲線的で見ていて飽きない。それはとても複雑な模様で、柄によってはそれは森そのものなんだよ。森を体にまとっている気分になるんだ。優れたものや美しいものは、時として戦争に利用されることがある。戦いの中で生き残るには、本物の道具や装備が必要だからね」

「戦争はもう起きないと思うわ。もう誰も戦争をしたいとは思わない。一部の企業以外はね。でもそこで働く人も戦争をしたいとは思っていないはずよ。戦争がどういうものなのか、もう皆んな知っているから」
「そうだね。世界からは戦争はなくなった。災害が頻発し始めてからはね。人間はそれどころではなくなった。そんなことよりも、やらなくてはいけないことがあったんだ。生き残るためにね」
「結果として、それは良かったのよね。人間同士争っている暇はないってことで、協力し合わないと生きていけない状況になった」
「災害が『分断』を停止させたんだ。個人主義から全体主義に。災害からの教訓は、分断意識を持った人間は生き残れない、ということだと思うんだ。そして個性はそんな時にとても際立ってくる。何もかもが満遍なく得意な人間よりも、何かに特化して偏った人間の方が専門的なことに突出している。そんな人たちは皆んなの役に立ったんだ」
「役割ということね。ナイフはナイフ。スプーンはスプーン。それぞれに得意なことと不得意なことがある。すべてを備えたカトラリーは無い」
「ナイフは一応すべてを備えていると言えると思う。扱いには注意がいるけどね」
「だんだんマニアックな感じになってきているようだけど、菊蔵さんはどんなお仕事をしていたの?」
「俺は植木屋だったんだ。庭の手入れをしたり、木を植えたりする仕事だよ。ハサミやノコギリ、ナタやナイフが俺の商売道具だった。ハサミやノコギリはとても複雑な道具なんだ。手仕事では作れない。鉄や鍛冶にも精通していなくてはいけないしミリ単位の精巧さも要求される。ナイフは一番シンプルな道具だ。尖った石みたいにね」

貴子は話が大きくずれていると思ったが、初めに何の話をしていたのかを思い出せなかった。 まあいいか、と思った。 女性性に寄りかかってみよう。女性は感情の生き物だ。心に従って生きている。


「できたよ」と言って菊蔵は野菜の味噌汁を茶碗に注いでくれた。貴子はそれを受け取った。野菜がたっぷり入った美味しそうな味噌汁だった。
「とても美味しそう。食べ物をどうしようかと考えていたの。この野菜はどうしたの?」
「庭に畑があるんだよ。それに、この辺りはどこにでもいろんなものが勝手に生えている。山菜も生えているし、野菜は零れ種で野生化している。一人ではとても食べきれない。街で家庭菜園をやっていた庭の野菜が、そのまま繁殖したんだ。場所にもよるだろうけど、食べ物なんて自然に任せておけばいくらでもできるんだって思うよ。農村に行けばもっと豊富に食料はあると思うよ。味噌も醤油もつくればいいしな」と菊蔵は言った。






Episode 6


"What is different between when I did it and when I did not do it, will it differ greatly as a result of human beings doing something against nature and not doing it as a result? There seems to be a big difference in the short term, but I think that nothing is different in the long term, a large amount of radioactivity was diffused into the natural world, and the bombed animals died altogether, including humans. There are individuals that survive, but diversified living things never die out due to one cause alone, there are individuals that adapt to radiation contamination.Demerit in the previous environment It was a benefit to change the environment because the environment changed.A radiation was a big gift for that individual.I think that evolution happens in that way, "Kikuzo said.

Takako thought that there were people who did not match the end points of the talks as they started speaking here. "Is Mr. Kikuji, a story of evolution, or is it a story when I did it or when I did not do it?"
Kikuso said after drinking a bite of herbal tea.
"I think that it is okay not to talk about the story of the story so clearly that the talk is a flow of thought, it is very natural, I think that it is better not to forcibly change it"
"But since conversation is not solitary, you also need to consider the thoughts and thoughts of the other party. I think that it is a conversation for the first time when a catch ball is established.
"Of course I guess that's not because I am not thinking about anything, considering the other party. If you do not talk about evolution, do not force it, just do it straight. Takako speaks in such a straightforward way in that sense. "
"It's such a sexual thing, although there may be occupational things, but I'd like to figure out the answer in the conversation, for example, the conclusion of the story" when I did it and when I did not do it " I'd like to find it inside. Discovering by session, something new discoveries that I could not bring out by themselves, asking for such a thing in conversation. "
"It's a different feeling from me, I think about the conversation in a more relaxed direction, I think the answer and the conclusion are uncertain.When I derive it, that is definite Even if I do it does not do, I think that nothing will change in the long run.I think that nature always is going to return to the form that the city is steadily more natural It will be swallowed into. "It will be forest again in decades also here."

"How much does man humans impact naturally, for nature it is not that big?"
"In the long run, I think that the answer is not deterministic, perhaps something may be irrevocable, and that is for the environment, this Perhaps it will cause deadly damage to the Earth, there is no imagination I can do anything, anything can happen. "
"Is there a human being who survives in this world where radiation is prevalent? Acquire something like resistance"
"I think that there is a person who responds to the environment also among human beings as it is the resistance that originally had it become such an environment.While leaving it as descendants as heredity, I will survive. "
"But is that also an indeterminate conclusion?"
"Of course it may be that human beings die out, nobody knows, the future itself is uncertain, nothing has been decided, I told you earlier, anything can happen, the time is not going on It might be, "

Takako remembered that he had time slipped.

"Is not time going on, is it related to the fact that I came to this future?"
"If Takako's thing is true, it will prove it, time will not continue.If time is always going on, Takako is not here, time axis is I do not miss it, so I do not think there is any point in seeking a conclusion in a conversation.I think I can relax and enjoy it. "As one of entertainment"

Takako thought about that for a while. If time continues, it can not be time slip. Then you may be able to explain. But that is not definitive.

"I understand well, I will not draw expectations from Kikuzo-san, I do not expect that kind of thing, each other, that is personality.I think that there is no need to forcefully adapt it, It seems that the conversation is established.
"That's right, because Takiko seems to be a type that is clearly clear, I can easily give out a real intention, but I feel rude but I think that there is a feeling a bit more soft, femininity"
"It seems weird, but my soul is a man, I am born to a woman now, I also remembered that, so I do not think there are so many feminine things"
"Well, I think I've thought about it, I think that men and women are both equipped with men.I believe that female sex occupies a lot in myself I think that it is a spiritual story to the last.Because it is easy to talk to a woman more than a man from a childhood, it is comfortable, to become a friend.I think that a woman is a creature of feeling. That's how it feels.
"Well, it's good, then I am very thankful for that stuff.I think that I can relax a bit more.I think that I will emphasize the theory rather than emotion.It is hard to explain, but the truth of unshakable things and things is emotion I think that it is in theory or law "
"Theories and laws are mathematical rather than emotional, emotions are feminine and literary, fluffy.Mathematical things are hard, it may be said that it is digital That masculinity also includes aggression.It is manifestation of a fighting instinct like "fight" not feminine, but men are more tough and stronger than women, but that is because of the conversation It is a cause of conflict and danger when mixed in. I think that it is better to put female sex on the table in the conversation. "
"Men think that the body is tough and strong, the spirit is weak, everyone who I know is such a feeling I think that women are more tough than men mentally.The men and women like that I think that it is fair in meaning, is the floral pants of Kikuzo's appearance of femininity? "
"Although it may be there, I am watching the floral pattern in the category of camouflage pattern.Both green and brown multicam patterns and floral patterns are camouflage patterns in me, a design that melts naturally. I think that it is a design of nature, as opposed to a check pattern. "
"I like the plaids relatively much, I feel idyllic and there is no aggressive image.The soldiers in the check pattern do not have anything.The camouflage pattern definitely imagines the war Okay, as a sense "
"Camouflage pattern is the most nearly natural pattern as a pattern and it does not get tired of being curved and it is a very complex pattern and depending on the pattern it is the forest itself.The mood that wears the forest in the body Excellent and beautiful things are occasionally used for war because we need real tools and equipment to survive in the battle. "
"I think that war will not happen anymore, nobody wants to do war any more, except for some companies, but people working there will not want to wage war what kind of war is Or since everyone already knows. "
"Well, there has been no war from the world, since the disasters began to occur frequently, human beings are not so much, there are things we have to do rather than such things to survive." < br> "As a result, it was good, it means that we do not have time to fight among people, and we have to live together unless we cooperate."
"Disasters have stopped" decomposition. "From individualism to totalitarian lessons Lessons from disasters are that people with disconnected consciousness can not survive and individuality is very striking at such times People who are biased towards something are more prominent in terms of professionalism than anyone who is even more proud of everything. Everyone was useful for everyone.
"A knife is a knife, a spoon is a spoon, there are things that are good and weak for each, there is no cutlery with everything."
"I think that a knife can be said to have everything for once, there is a caution in handling it, but it is not.
"It seems that it gradually becomes a maniac feeling, but what kind of work did Mr. Kikuji do?"
"I was a gadget, it's a job to care for the garden and plant trees.The scissors, saws, nata and knives were my business tools.Scissors and saws are very complex tools You can not make it with handicraft, you must also be familiar with iron and blacksmith and elaborate in millimeters.The knife is the simplest tool, like a pointed stone.

Takako thought that the talk was largely out of line, but I could not remember what we were talking about at the beginning. Well, I thought so. Let's lean on femininity. A woman is an emotional creature. I live according to my heart.


Kikushi pour the vegetable miso soup into the bowl, saying "I could do it." Takako received it. It was a delicious miso soup with plenty of vegetables.
"It looks very tasty, I thought of what to do with food.What was this vegetable?"
"There are fields in the garden, plenty of things growing everywhere in the neighborhood, wild vegetables growing wild, vegetables are growing wild, alone can not eat very much. The vegetables in the garden that was doing a family garden in the town breed, as it is, although it depends on the place, I think that you can do as much as you can leave food to nature.If you go to rural areas more abundant food I think that it is good to make soy sauce and miso, "Kikuzo said.

種 第5話 Seed Episode 5




第5話


「大きな災害が立て続けに起こったんだよ、世界中でね。地震が起こり、それと連鎖して火山も噴火した。それに、気候も大きく変動した。世界的に森林が減少してさらに温暖化が加速して、海流が変化したんだ。夏の台風はどれも超破壊的なものだった。救出や復興は遅れ、手がつけられないまま放置されることもあった。多くの人が亡くなり、多くの企業が倒産した。世界各地でそれは起こった。災害は、人間には防ぎようがない。災害は経済に大きな打撃を与える。耐えられない企業は倒産するしかない。負の連鎖は加速して拡大する。そして経済が崩壊した。あっという間だったよ。構築して維持をするのが大変なシステムは、崩れ去る時は一瞬なんだと思ったよ。苦労して人間が作り上げたシステムは、人間の不自然さから生まれた不自然なシステムだったんだと思うんだよ。俺は街がだんだん自然に飲み込まれていくのを見ていて、それを感じたんだ。自然のシステムは勝手にできていく。自然がシステムを構築していくんだ。人間もその自然のシステムに習って経済や社会を構築するべきだったんだ」
「それで、経済が行き詰まってからどうなったの?」
「国が経済破綻し始めた。やがてほとんどの先進国がその機能を失った。ライフラインは止まり、貿易もストップした。日本では発電のほとんどを化石燃料に頼っていた。電気が止まると原発を安全に維持することはできない。原発はその全てがメルトダウンしたんだ。日本人はほとんどが国外に避難した。あらゆる理由で国内にとどまった者は全員が被爆した。俺も被爆している。気の毒だが貴子さんも、もう被爆している。そして当然だが、それは世界各地で起こった」と菊蔵は言った。

貴子はコップの中の温かいハーブティーを一口飲んだ。思考を止めて、事実だけをそのまま受け入れる。
「あまり驚かないようだね」と菊蔵は言った。
「思考は時には生き残る邪魔をすることがあるの。あれこれ考えて落ち込んでも仕方がない。起こったことは過ぎ去ったこと、今とこれからが大事なのよ」
「そういったタイプの人間だけが生き残った。メンタルにダメージを受けた人間は寿命を縮めた。心も体も病に侵されていったんだ、世界は混乱した。人口は激減したようだ。世界が混乱し始めてからしばらくはメディアも機能していて、ヨーロッパで全てを自然エネルギーに移行させてライフラインを維持する計画が進んでいるようだったが、今ではそれもどうなったかわからない。放射能は世界に拡散されたんだ。安全な場所なんてもうどこにもないだろう。被爆したくなければ地球を出て行くしかないね。そうなってからは、もう情報は一切入ってこない。メディアは死んだ。世界は静まり返っている」
「情報がなくなってからはどれくらい経つの?」
「2年半か3年くらいだろう、情報は人の噂程度になって、そのうち何もなくなった。その間にも人口はどんどん減っていった。でも激変は、今年に入ってからようやくひと段落してきたように思う」
「今は少し落ち着いているの?」
「そうだな、地震はたまにあるが、倒壊するものはほとんど倒壊している。朽ちるものはほぼ朽ちている。気候も寒冷になり始めたようだ。都市機能がなくなったせいもあるかもしれないが、太陽活動が沈静化しているようなんだ。これはだいぶ前に科学者が言っていたことだけど、地球は小さな氷河期に向かっているようなんだ。台風もあまり大型化しなくなった」
「安定し始めたってことなの?」
「それはわからないな、去年よりはましということだよ。この先に何が起こるか何もわからない」

二人は黙ってハーブティーを飲んだ。それぞれに思いを巡らせていた。
「菊蔵さんはなぜ避難しなかったの? ご家族はどうしたの?」
「家族はそれぞれの理由で死んだ。嫁と息子だ。俺だけ生き残った。それもあって、俺は避難しなかった。ここにいたかったんだ」
「ごめんなさい、辛い理由なのね」
「避難は強制ではなかったんだ。もう国も末期だったし、全員が避難できるかどうかさえわからなかった。船も飛行機も、いつ運行が止まるか、誰にもわからなかった。その頃が一番ひどい時期だったかもしれない。あの頃のことはもうあまり思い出したくない」
「想像するだけでも、十分だわ。ネガティブな出来事も沢山あったでしょうし」
「人間は善も悪も両方抱えていると思ったよ。それが人間なんだってね」
「思い悩めばなんだって問題になってしまうわよ。人間は善も悪も内包している。それは単なる事実だと受け止めれば、ただそれだけのことよ」
「俺もそう思ったよ。そう思うととても気持ちが楽になった。俺は人間に何かを期待していたんだと思う。もっと暖かみのある何かを」
「環境が大きく影響するのよ。善が引っ込んで悪が出てくる。月が欠けていくように、闇ばかりになる。でも、それでも善を秘めている。悪と同じくらいの善を秘めている。私はそう思う」
「ひどい時期だったからな。普通の生活が成り立っていなかった。『当たり前』がどんどん崩壊して行ったんだ」
「菊蔵さんは身体は大丈夫なの? 私はこれでも医者だから、簡単な診断ならできるわよ」
「そうなのかい? ありがたい、できれば診てもらいたい、自分の身体は今の所は大丈夫だと思うんだが、被爆の影響が心配でもあるんだ」

貴子は菊蔵の脈拍を調べ、目や舌の状態を調べ、毛や皮膚の様子を調べた。内臓や血液に異常があれば、必ず何らかの兆候が表面に現れる。それは東洋医学でも同じことだ。内側の異常はサインとして外側に現れる。
菊蔵の身体は、痩せてはいたが皮膚や血管に異常はなさそうだった。内臓も問題はなさそうだ。栄養が偏っているようには思うが、極端にバランスを崩しているわけでもない。脈拍も正常だった。「特には問題はなさそうね。でも運動はあまりしていないの? 筋力が少し落ちているみたいよ」
「割と色々と動き回る時もあるんだけど、公園やこのガレージの前で昼寝をしていることが多いな。もう年だし、日記を書いたり、スケッチをしたりしていることが多い。あとはぼんやりと日光浴をしている」
「もう少し運動をしたほうがよさそうよ。歩くのは一番いい運動なの、無理のない程度で散歩してみるといいわよ」
「ありがとう、そうすることにするよ。診てもらって一安心することができた。腹も減ってきたし、何か作るよ。野菜の味噌鍋を作ろう。味噌があるしね。まあ、ゆっくりお茶でも飲んでいてくれ、水もこの水筒に入っている、ヤカンで沸かすといい」菊蔵はそう言って、椅子から立ち上がり、料理の支度を始めた。

焚き火はガレージの軒先で焚かれていた。開け放たれたシャッターからは四角く切り取られた景色が見える。道路と向かい側の家の門。今では機能していない折れた電信柱や電線。割れたアスファルト、堆積した落ち葉や枯れ枝。
太陽は明るくそれらを照らしている。
まだ夕方まではしばらく時間がありそうだ。ガレージを入ってすぐのところに置かれたテーブルで、折りたたみのキャンプ用の椅子に座っている。

貴子はそんな風景をぼんやりと眺めた。
時々雲が太陽をすっぽりと隠してしまった。ゆらゆらと揺れる焚き火の火は、日陰になった世界を明るく照らした。「これくらいの火が丁度いいんだ」貴子は焚き火を見ながらそう思った。

外を見るのに飽きると、ガレージの中を見回してみた。車一台分が入る程度のガレージで、一番奥の方にベッドらしきものが置いてあって布団が敷かれていた。
入り口がキッチンで、今いるところはリビングのような使い方をしていた。道具や物は壁にかけたり棚をつけて置いたりしている。ほぼすべての道具や必要品がどこにあるのか視覚的に確認出来るようにしてある。その置き方は、機能的で使いやすそうな置き方だった。使う用途に合わせたスペースに、必要なものが家具と共に配置されている。動線の使い方がうまいのだろう。アウトドアも好きなのかもしれない。アウトドア用品も要所に配置してあった。アウトドア用品には機能的なものが多い。軽量で、コンパクトで多機能だ。性能もいい。

「物質」と貴子は思った。この身体の人間が生きて行くためには物質がいる。食材は、ほぼ料理をして食べる。快適に生きるには、料理をするための道具は最低限必要だろう。

獣の身体なら、この状況でもおそらく何も困らない。
彼らは環境に合わせて、人間が進化した姿なんだろうか。それは何を選択するかによるんだろうが、都市生活をやめることを選んだ人間は、やはり野生化という進化の道を行くのかもしれない。

「物質からの脱却」私もその道を選択すると思う。獣の身体は、自然の中で生きるために進化している。持つものは肉体と精神のみだ。シンプルに自分だけだ。

「物質」とは人間だけが必要とするものだ。なぜそんな進化の仕方を選択したのだろう。ある段階で、快適さを物質に求め、自分に求めるのをやめたのだろうか。脳を大きくして身体の能力よりも脳の能力の進化に重きを置いたのだろうか。人間の脳は、何を求めているのだろう。この脳は、正しいことを選択し、進化しているのだろうか。

貴子はそこで思考を止めた。思考をするのなら、菊蔵と会話をしてみよう、情報を聞きたいし、彼の意見も聞きたい。私は何を選択し、どこに歩いていけばいいのだろう。
そのヒントを見つけたい。






Episode 5


"A major disaster struck in the world, in the world, an earthquake occurred, the volcano erupted in conjunction with it, and the climate also fluctuated greatly.When forests declined worldwide and global warming accelerated The ocean current has changed, none of the summer typhoons were super destructive.The rescue and reconstruction were delayed and sometimes left untouched, many people died, Many companies went bankrupt, it happened all over the world, disasters have no way to prevent human beings, disasters have a major impact on the economy, companies that can not bear will go bankrupt, negative chains will accelerate And the economy collapsed.It was in a moment.I think that it is a moment when it collapses.The system which the struggle made up by human beings, Born from human unnaturalness I think that it was an unnatural system, I felt that the city was gradually being swallowed naturally, I felt it.Natural system can be done without permission.Naturally, We should build it, humans should learn from that natural system and build economy and society. "
"So, what happened after the economy stalled?"
"The country began to economically collapse Soon most developed countries lost their functions, the lifeline stopped and trade stopped.In Japan, we rely on fossil fuels for most of the electricity generation.When the electricity ceases the nuclear power plant The nuclear power plant meltdown all of the nuclear power plants, most of them evacuated to foreign countries All those who stayed in the country for all reasons were bombed, I was also exposed. Sorry, but Takako is already bombed, and of course it happened all over the world, "Kikuji said.

Takako drank a bite of warm herbal tea in the glass. Stop thinking and accept just the facts.
"It seems not to be much surprised," Kikuzo said.
"Thinking sometimes interferes with survival, it is no use crying down thinking about it, what has happened is what has passed, now and the future is important"
"Only people of that type survived, people who suffered mental damage shrank their longevity, their hearts and bodies have also been affected by disease, the world was confused, the population seems to have declined, the world is confused It seems that the plan is progressing to maintain the lifeline by shifting everything to natural energy in Europe, but the media is also functioning for a while since the beginning, but now it is not clear how it became. I have no place to have a safe place any more There is no choice but to go out of the earth if you do not want to bombed it.After that, no more information comes in. The media is dead. The world is restless "
"How long has passed since the information is gone?"
"About two and a half or three years, the information has become rumor about people, nothing has been lost in the meantime, while the population has declined rapidly, but the drastic change finally comes from this year's paragraph I think I've done it. "
"Is it a little calm now?"
"Well, there are earthquakes occasionally, but almost everything that collapses is almost destroyed, the things that have decayed are almost decayed, the climate seems to start to be cold, even though the city function may have gone , The solar activity seems to be calming down.This is what the scientists said long ago, but the earth seems to be heading for a small ice age, the typhoon does not become too big.
"Is it supposed to start to stabilize?"
"I do not know, it's better than last year, I do not know anything about what will happen ahead"

They silently drank herbal tea. I was thinking each one.
"Why did not Mr. Kikuchi evacuate? What about the family?"
"My family died for each reason, my daughter and my son, only I survived, which I also did not evacuate, I wanted to stay here."
"Sorry, it's a painful reason"
"The evacuation was not compulsory, the country was also at the end of the year and it was not even known whether everyone could evacuate, neither ships nor airplanes knew when the operation would stop, no one knew when it was the best It may have been a terrible time, I do not want to remember much about that time.
"Even just imagining it is enough, there must have been a lot of negative events" "I thought that human beings have both good and evil, that is human," he said.
"Everything comes to be a problem if you are worried, human beings encompass both good and bad.If it is just a fact, that's all that is."
"I also thought so, I felt very comfortable when I thought so, I think I was expecting something for humans." Something warmer "
"The environment will have a major impact, good will retreat and evil will come out, so that the moon will be lacking, it will only make the darkness but still has goodness.It has the same goodness as evil I think so.
"It was a terrible time, normal life was not established," Naturally "collapsed more and more"
"Is Mr. Kikuji okay the body is OK? Because I am still a doctor, I can do a simple diagnosis,"
"Do you think so? Thankfully, I would like to see them if possible, I think that my body is okay now, but I am worried about the impact of the atomic bombing."

Takako examined the pulse of Kikuzo, examined the condition of the eyes and tongue, examined the state of hair and skin. If there is abnormality in internal organs or blood, certain signs will certainly appear on the surface. That is the same in Oriental medicine. The inner abnormality appears outward as a sign.
Although the body of Kikuro was thin, it seemed that there was no abnormality in skin and blood vessels. There seems to be no problem with internal organs. I think it seems that nutrition is biased, but it is not extremely weak. The pulse was also normal. "There seems to be no problem in particular, but you do not do much exercise, you seem to have a bit of muscle weakness."
"There are times when I move around in various ways, but I often take a nap in the park or in front of this garage.I already have years, I often write diaries and sketching. I'm sunbathing blankly. "
"It seems better to exercise a bit more but walking is the best exercise, try walking to a reasonable extent."
"Thank you, I will do it. I was able to relieve and I was relieved. My hungry has also decreased and I will make something. Let's make a miso saucepan of vegetables.You have miso.Well, slowly drink tea Take it, water is in this water bottle, boil it with a yakan. "Kikushi said so, standing up from the chair and began preparing for cooking.

Bon fires were burned at the eaves of the garage. From the open shutter you can see the square clipped scenery. The gate of the house opposite the road. A broken telegraph pole or electric wire that is not functioning now. Broken asphalt, accumulated fallen leaves and dead branches.
The sun is brightly shining on them.
It seems that there is still time for some time until evening. I sit in a folding camping chair with a table placed just in front of the garage.

Takako looked at the scenery vaguely.
Sometimes the cloud hid the sun comfortably. The fire of the boiling swaying bonfire shone brightly the world in the shade. "This fire is exactly right." Takako thought while watching the bonfire.

I got tired of seeing the outside, I looked around the inside of the garage. It was a garage with enough car for one car, with things like beds on the innermost side and futon beds laid.
The entrance was in the kitchen, where I am now using it like a living room. Tools and objects are put on walls and shelves. It makes it possible to visually check where almost all tools and necessary items are located. The way it was placed was a functional and easy to use placement method. Necessary items are arranged with furniture in the space according to the use to be used. How to use flow lines is good. Perhaps it likes outdoor. Outdoor equipment was also placed at key points. Many of outdoor equipment are functional. It's lightweight, compact and multi-functional. Performance is also good.

Takako thought "substance". There is a substance for this human body to live. I eat foods almost cooking. In order to live comfortably, tools for cooking are at least necessary.

If it is the body of a beast, perhaps nothing is troubled in this situation.
Are they human beings evolved according to the environment? It depends on what you choose, but the person who chose to quit city life may be going to evolve the way of wildening.

"Removing from substances" I think that I will choose that road as well. The beast's body is evolving to live in nature. The only thing you have is the body and mind. Simply be yourself.

"Substance" is what human only needs. Why did you choose such a way of evolution? Was it somewhat like asking for comfort for comfort and stopping seeking for myself? Were they growing their brains and putting more emphasis on the evolution of their brains than their physical abilities? What is the human brain seeking? Is this brain choosing the right things and evolving?

Takako stopped thinking there. If you are thinking, let's talk to Kikuzo, want to hear the information, and want to hear his opinion. I wonder what I choose and where I can walk.
I want to find the hint.

種 第4話 Seed Episode 4




第4話


貴子は叫んだ拍子に足がもつれて、その場に尻もちをついた。それでもお尻の痛さよりも驚きの方が勝っていて、あまり痛さを感じなかった。
二人はそのまま、しばらく無言で見つめ合った。お互いを確認し会うように。

老人は、明らかに今のこの状況とは懸け離れた格好をしていた。大きな花柄がプリントされたズボンは滑稽にさえ見えた。頭に巻いた真っ赤なバンダナも微妙に間が抜けていた。
「あんた、どこから来た?」と老人は言った。
貴子はしばらく老人の顔を見たまま、声をかけられたことを認識できずにいた。しばらくしてから声をかけられたことにハッと気づいた。「近くの養護施設からです」と多少声をうわずらせながら言った。
「養護施設か。ここらにはもう人はいないと思っていたが、あんたは逃げなかったのか?」
貴子は老人が害のない人間かもしれないと思い始めた。「逃げるって何ですか? 何があったんですか?」
「何があったって、あんた何も知らないのかい?」
「はい、私はこの世界に少し前に来たばかりなんです」と貴子は言った。
老人は少しの間、貴子の顔を見たまま何も言わなかった。そして、しばらくして「あんた、気は確かかい?」と言った。
貴子はまずいと思った。言葉に気をつけたほうがいい、何もかも事実を話すと、逆にこっちが怪しまれる。
「あの、ここに来たばかりなんです」と貴子は言い直した。
老人は、またしばらく黙って貴子を見ていた。それから「嘘をつかなくていい、事実だけを話したほうがいい、そのほうがお互いシンプルでわかりやすい」と言った。「たいていのことには驚かない、何せ、世界がひっくり返ってしまったんだからな」老人はそう言ってニヤリと笑った。
貴子は黙ってうなづいた。そして少し安心した。貴子にとっても、そのほうがありがたい。
二人はなんとか、お互いの緊張を少しづつ解いていった。

「あの、失礼ですが、おじいさんは名前はなんと仰るんですか?」と貴子は聞いた。
「俺は菊蔵というもんだ。花の菊に「お蔵入り」の蔵だ。この近所に昔から住んでいる。あんたはどこから来たんだい?」と菊蔵は言った。
「たぶん過去から来たと思います。信じられないと思いますが、街も人も元どおりだった世界からです」
菊蔵はしばらく貴子の言ったことについて考えているようだった。
「それが本当だとすると、10年ほど前の世界だな」
「今は何年の何月なんですか?」
「今は2029年の年末だ。もうすぐ2030年になる。あんたの居た世界は2019年かい?」
「2018年です、11年前です」と貴子は答えた。そして11年も未来の世界に来てしまったのかと思った。そしてそこで思考を止めた。
事実だけをありのままに受け入れる。
「あまり驚かない。たいしたもんだな、あんたならこの世界を生き抜けるかもしれない。見た所、あり合わせの服しか着ていないようだけど、他に服は持っていないのか?」と菊蔵は聞いた。
「持っていません。家にはほとんど何もありませんでした」と貴子は答えた。
「俺の住処には服や道具もある。いるものがあれば持って行くといい。その身なりではこれからの季節は厳しい。俺の住処はすぐこの近くだ」と菊蔵は言った。
貴子は棒切れを強く握りしめながら、しばらく考えた。
「心配しなくてもいい、俺はあんたに危害を加えるつもりはない。そんな場面は何度も嫌という程見せられた。こんな世界では正気を失うと生きてはいけない。一番大切なことは気を確かに保つことなんだ」と菊蔵は言った。
貴子は老人が本音を言っていることを目の色で確かめた。本当にそうなんだろう、こんな世界では狂気に飲み込まれると、あっという間に命を落とすことになるかもしれない。一反、この老人を信じてみよう、情報源は今の所、この老人しかいない。
「わかりました、お言葉に甘えて必要なものを分けてもらいます。それともっと詳しく、何がどうなっているのか教えて欲しいんです」と貴子は言った。
うんうんと老人はうなづいた。「水は俺の住処にもある。ここの井戸水だ。お湯も沸かせるからお茶でも入れよう」と菊蔵は言った。
「わかりました。菊蔵さん、よろしくお願いします」と貴子は言った。

菊蔵の住処にはシャッター付きのガレージがあり、そこに生活に必要な道具が一式揃えられていた。実際の生活もこのガレージでしているようだ。
「家の中は火が使いにくいからな、ここなら焚き火をして煮炊きができる。こんな状況では家の中はかえって住みにくいんだ」と菊蔵は言った。「物置にまだ鍋やら食器もある。服は一階の洋服ダンスに入っている。家族が着ていた女物もあるから適当に選ぶといい。押し入れにも何かあると思うから好きに持って行っていい。その間に俺はお茶を入れておく」

「ありがとう菊蔵さん」貴子はそう言って家の中に入った。
玄関のすぐ脇の和室に洋服ダンスがあり、中を開けると丁寧に洋服がたたまれて入っていた。ハンガーから綿の綿入りジャンパーと、引き出しの中からGパンを手に取った。Tシャツと下着と靴下も何足か取り出した。それだけを手早く手に取ると浴室に行って着替えた。そして部屋に戻ってカバンのようなものを探した。押し入れに登山用の綿のリュックサックがあった。貴子は思わずガッツポーズをしてしまった。山に行くにはおあつらえ向きだ。年季が入っているが、よく手入れされていて丈夫そうだ。
貴子は一通りの必要なものをそのリュックに入れた。1階には他にも部屋はあったが、道具や荷物は洋服ダンスと押し入れに集約されていた。
荷造りを終えると貴子はガレージに戻った。菊蔵は火を起こしながらヤカンに水を入れているところだった。「早いな、もう着替えているし、俺のお宝のリュックまで見つけたのか。あんた、たいしたもんだ」
「このリュックもいただいてもいいのかしら? そうさせてもらえるとすごく助かるんだけど。それと私は貴子っていうの。まだ名乗っていなかったけど」と貴子は言った。
「貴子さんか、よろしく。お互いに名前を名乗り合うと安心するね。相手を少し理解できたような気がする」
「そうね、私も少し安心した。まともな服を着ているとそれだけでほっとする」
「服は大事だよ、服の中には気分を上げてくれるものと、そうじゃないものがある。貴子さんが着ていた制服みたいな服は、俺には一番気分が下がる服装だね」
「失礼だけど、その派手な服装は菊蔵さんの気分を上げてくれるものなの?」
「もちろんだ。好きな服を着ていると気分が上がる。気分が上がるということはそれだけですごく物事がいい方向に動いていく。生き残る術だよ」
「そうかもしれないわね。私は特に服装にはこだわらないけど、マトモな服には気分をマトモに保つ効果はありそうね」
菊蔵はうんうんとうなづいて、焚き火にごとくを置きヤカンを火にかけた。「もう少し待ってくれ、じきにお湯が沸く。庭にハーブが生えているからハーブティーでも入れよう。腹が減っているなら、畑から何か取ってこよう。どうだい?」
「ありがとう。多分何か食べられると思う。もし面倒じゃなければ」と貴子は言った。
「そうしよう、俺も何か食べておきたい。誰かと飯を食うのも久しぶりだしな。野菜は畑にいくらでもあるんだ」と菊蔵は言って、収穫袋みたいなものを持ってガレージから出て行った。出て行く前に「ちょっとヤカンを見ててくれ、沸騰したら火からおろしてくれないか」と言った。






Episode 4


Takako caught my feet tangled and clapped at the spot. Still worse than the pain of the butt was surprising, and I felt less pain.
They kept their eyes on each other for a while silently. Make sure to see each other and see each other.

The old man was obviously in a shape far apart from this situation at the moment. Pants printed large floral prints even looked ridiculous. The crimson bandana wrapped around the head was delicately missing.
"You, where did you come from," said the old man.
Takako was looking at the face of the old man for a while and was unable to recognize what he was saying. I realized that I was able to speak after a while. Said, "I am from a nearby nursing home" while rumors somewhat.
"I thought that there are no more people here, but have you not escaped?"
Takako began to think that the old man might be a harmless person. "What is escaping? What happened?"
"What's wrong, you do not know anything?"
"Yes, I just came to this world a while ago," Takako said.
For a while the old man said nothing while watching Takako's face. And after a while, "you, is your mind sure?"
I thought Takako was bad. You'd better be careful about the words, if you tell the facts everything, you are doubtful about this.
"Oh, I just came here," Takako said.
The old man also kept silent for a while and was watching Takako. Then he said, "You do not have to lie, you should tell only the facts, that one is simple and easy to understand". "I will not be surprised at most things, for anything the world has been overturned," the old man said so and laughed.
Takako silently nodded. And I was relieved a little. For Takako, that is also appreciated.
They somehow solved each other's tension little by little.

"Oh, exaspitate, Takako asked," Does your grandfather say his name? "
"I am a kiko store, a warehouse of" storage "in the chrysanthemum of flowers. I live in this neighborhood from long ago. Where are you from? "Said Kikuji.
"Perhaps I think that I came from the past, I think that I can not believe it, but the city and people were exactly the same from the world."
Kikushi seemed to be thinking about what Takako said for a while.
"If that is true, it's about 10 years ago.
"What month is it now?"
"Now is the end of 2029. It will soon be in 2030. Is the world where you were in 2019?"
"2018 is 11 years ago," Takako replied. And I wondered if I came to the future world for 11 years. Then stopped thinking there.
Accept the fact only as it is.
"I do not surprise too much, it's a big deal, you may survive this world, as you saw, it seems you are wearing only matching clothes, but you do not have any other clothes," Kikushi asked It was.
"I do not have a house, there was hardly anything at home," Takako replied.
"There is also clothes and tools in my house, you should take it if you have something, the future season is severe in the future, my house is near here," Kikuji said.
Takako thought for a while while clapping the stick strongly.
"I do not have to worry, I'm not going to hurt you, I've had such a scene that I hate that many times .. In such a world I should not live if I lose my sanity.The most important thing is It is to keep it in mind, "Kikuji said.
Takako made sure that the old man is saying the true intention with the color of his eyes. It really seems that in such a world, being swallowed by madness may result in the loss of life in a blink of an eye. Contrary to this, let's believe this old man, as far as information sources are available, there is only this elderly person.
"I understand, let me spare the words and divide what I need, I would like you to tell me more about what and what's going on," Takako said.
The old man nodded. "Water is also in my home, well water here, I will put in tea as it boils hot water," Kikuzo said.
"I understand, Mr. Kikuji, thank you," Takako said.

There was a garage with a shutter in the residence of Kikuro, and there was a set of tools necessary for daily life. Actual life seems to be in this garage.
"Because the fire is difficult to use inside the house, if it is here, you can boil cook with a bonfire and in this situation it is hard to live inside the house," Kikuzo said. "There are still pots and dishes in the storeroom.The clothes are in the first floor wear dance.If there are some women who were wearing by the family, you can choose appropriately.Since you think there is something in the closet, You can go and I will put some tea in the meantime. "

"Thank you Mr. Kikuzo" Takako said so and entered the house.
There was a wardrobe dance in the Japanese-style room just beside the entrance, with clothes carefully dressed when opening inside. I took a cotton cotton jumper from the hanger and a G bread from the drawer. I took out some T - shirts, underwear and socks. I picked it up quickly and went to the bathroom and changed my clothes. Then I went back to the room and looked for something like a bag. There was a cotton rucksack for climbing in the closet. Takako unintentionally played a guts pose. For going to the mountain it is good for me to make customs. Although it has an age, it seems to be well maintained and durable.
Takako put all the necessary things in its backpack. There were other rooms on the first floor, but tools and luggage were concentrated in wardrobe dressing and closet.
Takako returned to the garage when packing was over. Kikushi was just putting water in the kettle while raising the fire. 'I'm quick, I have already changed clothes and have you found my treasure backpack, you're a big deal '
"Is it okay if I can get this backpack? It will be great if you let me do so, and I am Takako, I did not say it yet," Takako said.
"Takako, please give my name to each other and I am relieved, I feel like I understood a little bit."
"Well, I also feel relieved a bit. I am relieved only by wearing decent clothes."
"Clothes are important, in clothes there is something that raises our mood, there are things that are not so.The clothes like Takako's uniforms are the most dressed clothes to me "
"Excuse me, is that gorgeous clothes that raises Mr. Kikuro's mood?"
"Of course, of course, you feel better as you wear favorite clothes, that's how it goes up, it's just a matter of things going in the right direction, it's a way to survive.
"I do not care about clothing in particular, but it seems that Matmo's clothes have the effect of keeping Matmo feeling.
Kikuro nodded and put on a fire like a bonfire and put a kettle on the fire. "Wait a little more, as soon as hot water boils, let her put herbal tea in the garden so if you're hungry, let's get something from the field."
"Thank you. Maybe I can eat something, if it's not a hassle," Takako said.
"Let's do that, I want to eat something, it's been a long time since I've eaten with someone.I have plenty of vegetables in the fields," Kikushi said, with the things like harvesting bags out of the garage I went there. Before going out, "Watch a little jacan, if you boil, will you please drop me down from the fire?"

種 第3話 Seed Episode 3




第3話


貴子は山に登るかどうか考えた。すぐにでも行きたいと思うが、少し冷静になってみる。
今が何月の何日なのかはわからないが、戻ったはずの9月6日とは明らかに違っていた。季節は完全に冬になっている。
空は晴れているが、北風が轟々と音を立てている。六甲山の木々は落葉が終わり、分厚い落葉を根にかけて、冬支度を終えている。
12月か1月くらいだろうか。なぜ、季節まで進んでいるんだろう。まるで、違う世界に滞在していた間、こちらの世界も同じように時間が進んでいたような感じだ。それに年代も違うかもしれない。 たぶん過去ではない、未来だ。数年先の未来かもしれない。

ちょっと待って、それを考えている時ではない。今は子供達に会いに山に登るかどうかを考えるんだ。
「今」のことを考えよう。未来に来てしまっていたとしても、それを確認したところで状況は変わらない。「今」が100年未来だろうが、1000年未来だろうが、同じことだ。
冬山に登るには服装が軽微すぎる。コートかジャンパーが必要だ。雪は降ってはいないだろうが、雨が降るかもしれない。体温の低下は死につながる。水を携帯しておくことも必要だろう。
「もう少し装備が必要ね。それに、今日、明日にでも行かないと、何かがどうにかなってしまう、ということもないでしょう」
貴子はそう、自分に言った。

外を少し探索してみよう、何か使えそうなものがあるかもしれない。
貴子は布巾とノートをエプロンで包んで腰のあたりに巻きつけて結んだ。庭先で適当な棒切れを拾いそれも手に持った。
ゆっくりと門まで歩き、街の様子を伺ってみる。数ブロック先に幹線道路があるが、車は一台も走っている様子はない。向かいや両隣の民家からも人気のようなものは感じない。
みんなどこに行ってしまったんだろう? ダメだ考えるな。今は状況をありのままに把握するんだ。考えるのはその後だ。
貴子はゆっくりと門を出て、神社の方へ歩いた。井戸が使えるかどうか確認しておこう。
辺りを注意しながら時々、落ちている物を拾った。ペットボトルと空き缶はすぐに落ちていた。拾ったものはエプロンで包んで腰に巻いた。
家々は皆しんとしていて、扉や窓ガラスが壊れている家もあった。ガレージの扉が開いていて、物置が見えたので、そっと近づいて中の様子を伺った。誰もいないことを確認して、物置の扉を開けてみる。中には何もなかった。
こんな風にして、施設の物も持ち去られたのかもしれない。皆が、自分の必要なものを手に入れるために、略奪が起こったのかもしれない。
貴子は思考をそこで止めた。
ここには何もない、神社へ行こう。

貴子は2ブロックほど南へ下り、幹線道路の近くの神社にたどり着いた。
鎮守の森は前に見た時よりも明らかに枝を伸ばしていた。落葉した木々の落ち葉が分厚く境内に堆積していた。棒切れで落ち葉を掘り返すと、下の方の落ち葉はもうほとんど土になっていた。細かい植物の根がそんな土の層に張ってきている。コンクリートの側溝は、ほとんど落ち葉に埋められて、歩道との境界がわからなくなっていた。境内に上がる石の階段には分厚い苔がむしていた。長い間、人が通った気配はなかった。
貴子はそれでも少し用心深く棒切れを杖にしながら、その階段を上った。境内の入り口の手水場に井戸があったはずだ。
滑りやすい階段を注意深く登り、手水場にたどり着く。桶やら柄杓などはなかった。鉄製の手動ポンプが井戸の中から出ているのが見えた。
ポンプを押してみる。ゆっくりとある程度の重さを保ちながらポンプは動いた。
水があるかもしれない。貴子は手応えを感じながら力を込めてポンプのハンドルを押した。

「水は出るよ」と男の声がした。
貴子は思わず、わっと叫んでしまった。
声の方を見ると、花柄のズボンに赤いバンダナを頭に巻いた白髪の老人が立っていた。






Episode 3


Takako thought whether or not to climb the mountain. I want to go even soon, but I will try to calm down a bit.
I do not know what day of the month it is now, but it was clearly different from September 6 which should have returned. The season is completely winter.
The sky is sunny, but the north wind is roaring. The trees of Mt. Rokko have finished their preparations for winter, after the fallen leaves have ended, thick dead leaves are rooted.
Is it about December or January? Why is it going to the season? It's as if time was staying in the same way in the same way as I was staying in a different world. Moreover, the age may be different. Probably not the past, the future. It may be a future a few years away.

It's not a while to wait and think about it. Now think about whether to climb the mountain to see the children.
Let's think about "now". Even if you have come to the future, the situation will not change as you have confirmed it. It is the same thing whether "now" is the future for 100 years or the future in the year 1000.
Clothes are too light to climb Winter Mountain. I need a coat or jumper. It may not rain, but it may rain. A decrease in body temperature leads to death. It will be necessary to carry water as well.
"We need a little more equipment, and if we do not go to tomorrow today, there will not be anything going to happen."
Takako said yes to herself.

Let's explore outside for a while, there may be something that seems to be useful.
Takako wrapped the cloth and the note with an apron and wrapped around the waist and tied. I picked up a suitable stick in the garden and brought it to my hand.
Walk slowly to the gate and ask the state of the city. There are trunk roads several blocks ahead, but no cars are running. I do not feel anything popular from opposite houses or private houses next to each other.
Where did everyone go? Do not think about it. Now I grasp the situation as it is. It is after that.
Takako left the gate slowly and walked toward the shrine. Let's check if wells can be used.
I sometimes picked up something while paying attention to the neighborhood. PET bottles and empty cans fell immediately. I picked up wrapped it in an apron and wrapped it around my waist.
All the houses were doing the same, and some houses where the doors and window glass were broken. The door of the garage was open and I saw the storeroom so I gently approached and asked what was inside. Confirm that there is no one, try opening the door of the storeroom. There was nothing inside.
It might be that the facilities' facilities were taken away as well. Plundering may have occurred in order for everyone to get what they need.
Takako stopped thinking there.
Let's go to the shrine, nothing here.

Takako descended south two blocks to the shrine near the main road.
The forest of the guardian was obviously stretching the branches more than it was when we saw it before. Leaves of fallen leaves were thickly deposited in the precincts. When the stalks were digging down the fallen leaves, the fallen leaves on the lower side were almost dirty. The roots of fine plants are spreading over such layers of soil. The side grooves of concrete were almost buried in fallen leaves, and the boundary with the sidewalk became unknown. There was thick moss on the stone stairway rising in the precinct. There was no sign of a person passing by for a long time.
Takako still caught a little cautiously and went up the stairs while sticking a stick. There should have been a well in the handwater of the entrance to the precincts.
Carefully climb the slippery stairs and get to the hands-free place. There were no tubs and ladles. I saw a manual iron pump made out of the well.
Push the pump. The pump slowly moved while maintaining a certain weight.
There may be water. Takako pushed the handle of the pump with full effort while feeling a response.

"There will be water," said the man.
Takako did not think he shouted at me.
Looking at the voice, an old man with gray hair standing floral pants with red bandana on his head was standing.

種 第2話 Seed Episode 2




種 第2話


街は六甲山から吹き降りてくる風に吹かれていた。風鳴りが唯一の音だった。
貴子は玄関の階段を降りて、庭先に出てみた。冬草がびっしりと蔓延り、少し荒れた様相をしていた。枯葉や枯れ草が吹き溜まりに堆積していた。

でもそれは、一連の植物のストーリーのようだった。風に吹かれて庭の隅やブロック塀の足元に吹き溜まった枯葉は、ここに木々が息づいていることを証明していた。

庭の木々の間から見える街の景色は、何も変わらないように見えたが、よく見てみると施設の窓のように割れた窓がいくつも見えた。もっとよく見てみると瓦屋根が崩れていたり、倒壊している家屋もある。

貴子は裸足のまま慎重に歩いて門のところまで行ってみた。

門の外のアスファルトがひび割れて、そこから草が生えている。視線を上げると、その道路の荒れ方は延々と続いていて、街路樹は伸ばし放題に枝を伸ばしていた。

人がいなくなってから数年は経っていそうな感じがする。

何かあったことは確かだ。災害か戦争か何かそんなものなのかもしれない。
子供達や職員はどうなってしまったんだろう、ここに居られない理由があって、別のところに移動したのかもしれない。 貴子は不安になる気持ちをぐっとこらえてポジティブな方向に気分を切り替えた。

大丈夫だ、きっとどこかで安全にいるはずだ。

施設の中に何か手がかりがあるかもしれない。
貴子は玄関まで戻り、戸を閉めてキッチンに向かった。
小南さんが食事日誌をつけていた。毎日の献立やレシピなどをメモしたものだ。そんなに大きくないノートで、いつもキッチンの引き出しにしまってある。

玄関の脇に下駄箱があったので何気なく扉を開けて中を見てみる。室内用のスリッパと職員のものらしいスニーカーが残っていた。
貴子は宝物でも見つけたような気持ちになった。
スニーカーは少し大きかったが、これでガラスをあまり気にせずに歩ける。
スニーカーを履いて、スリッパも片方ずつ両手で持った。そのままキッチンまでゆっくりと歩いた。
キッチンの作り付けの調理台は損傷もなく、引き出しも閉まったままだった。ステンレス製のその引き出しを開けてみると幾つかの食器とカトラリーが入ったままだった。
なんてラッキーなんだろう。何もないと思っていたので、当たり前にあるはずのものがあるだけで飛び上がるほど嬉しくなる。
その中に小南さんの小さなノートを見つけた。はやる気持ちを抑えつつノートを手に取る。

2018年9月6日 木曜日

そこで日誌は終わっていた。確か私が鏡の向こうの世界に行った日だ。日誌には朝食と昼ご飯のメニューが書かれていた。
晩ご飯のメモはない。
9月6日に何かがあったのか? 私が違う世界に行った午後に。
貴子はノートと筆記用具の入った筆箱を調理台の上に置いた。不思議なことに、この引き出しには荒らされた後はない。自分の部屋や子供達の部屋の様子と同じようなイメージを持っていたので意外だった。
もしかすると他にも何かあるかもしれない。貴子は調理台の別の引き出しや掃除道具入れやロッカーの中を探ってみた。
運良くかどうかはわからないが、エプロンと布巾数枚とブリキのバケツと竹の柄の箒、調理用の白の調理服があった。
すごくツイているかもしれない。調理服があったのは本当にありがたい。
貴子はその場ですぐに調理服を着込み布巾をポケットに入れた。エプロンで食器やカトラリーを包み、ノートと一緒にバケツに入れた。箒を片手で持って、さらに何かないか探してみることにした。調理室に置かれた大きな冷蔵庫を開けるとそこには何も入ってはいなかった。電源は切れている。冷蔵庫は真っ暗で、無意味な箱のようだった。
流しに行き水道をひねってみた。案の定、水は出なかった。
貴子はそれほど気落ちすることなく、事実をありのままに受け入れることにした。

水は出ない、電気も使えない。当然ガスも使えないのだろう。おそらくライフラインが機能していないのだ。
物は大方持ち出されている。そして今のところ誰もいない。

貴子は不思議と落ち着いていられた。ついさっきまで本当に何もないところに数ヶ月いたのだ。体は元の人間の体だが、着るものさえあれば何とかなると思った。
雨風はどこでもしのげそうだ。火も起こせるし暖は取れる。
今夜はこのままここに留まろう、バケツに枯れ葉や木の枝を拾ってきて、部屋で火を起こせばいい。窓ガラスは割れているし、建物は壁も床もコンクリートだ。

念のため、貴子は別の部屋も探索してみることにした。浴室、医務室、職員の宿直室、トイレ、事務室。貴子は施設のすべての部屋を調べた。
医務室に医療器具がいくつかあった。聴診器やステンレスのトレーやそんなものだ。それに白衣も見つけた。事務室には事務用の筆記用具や文房具や書類があった。小さなハサミと接着剤やホッチキスもあった。
紙の書類は燃料になる。植物は枯れてもそれ自体がエネルギーの塊だ。火をつけると熱を発する。

水は、近所の神社に井戸があったはずだ。水があるかどうか確認しておく必要がある。
貴子は数日この場所に留まれるように、必要と思われる事柄をざっと思い描いた。
思いついた事柄を小南さんのノートにメモした。 とりあえず今は、手に入れたものでなんとかなりそうだった。

この瞬間を生きるしかない。それはきっと、どこかに繋がっている。
私は死んではいない。生かされているんだ。
それはきっと、この世界の必然なんだ。 この世界がどんな世界であろうと、私はここに生きている。
ここは私の世界だ。私はここでやるべきことがある。

貴子は気持ちを生きる方向へと向ける。
それはシンプルな欲望でもある。

「生きることが目的なんだ」アキが言っていた言葉が真実味を帯びてくる。
この状況では、本当に「生きることが目的」になるかもしれない。
こういう時に思考は邪魔になることもある。思考はネガティブを連れてくることもある。それは何の助けにもならない。
ネガティブを思考するなんて、時間とエネルギーの無駄だ。
貴子は心の声と体の声を聞く。

不思議とあまり空腹は感じなかった。あちらの世界で食べ物以外からエネルギーを得る術をアキに教わったし、実際にそれは素晴らしいエネルギーの得方だった。
太陽に当たることもその一つだし、生き物に触れることもその一つだ。
太陽は無限のエネルギーを与えてくれる。生き物は太陽に生かされている。太陽の熱と光は目や肌から体に染み入って元気の素を養う。
生き物は触れているだけでエネルギーの交換が始まる。個々の壁を超えて交換と循環が始まる。そしてそれぞれが僅少を保とうとする。エネルギーの多い方から少ない方へと流れ始める。そしてエネルギーを分け合い、補い合う。
草木は根が絡まり、常に個々が手をつないだ状態で生きている。ネットワークは他のネットワークと繋がり、巨大なエネルギーネットワークを創り出す。
一本の木に触れると、その巨大なエネルギーに触れることができる。癒しのエネルギー。植物は動物と対極にあり、毒を抜き、安らぎを与える。そのエネルギーはとても静かで力強い。

貴子は得たものを、比較的荒れていないキッチンに集めて、そこを寝床にすることにした。1階にあり、出入り口が複数箇所あった。床のリノリュームの床材を剥がせば、すぐ下がコンクリートになっていて、バケツに入れた薪の火も燃やせそうだ。その気になれば流し台でも火が燃やせる。

貴子は調理服に白衣を羽織って庭に出てみることにした。枯れ枝をバケツに拾うことと、太陽の光に当たるためだ。自分の姿を客観的に見てみると、スニーカー以外は完全に真っ白で、冬毛の獣みたいだと少し思った。

貴子は白い出で立ちでまたそっと玄関を開けた。午後の太陽が惜しみなく庭を照らしている。そして最後に見た時よりも明らかに庭の木々は成長していた。数年間、誰も手入れをしていない感じだった。あたりには枯れ枝や枯れ草がたくさん落ちていた。

貴子は玄関のポーチに座ってしばらく荒れた庭を眺めた。凛太朗やちひろがよく座っていたところだ。二人はよくここに座って庭を眺めていた。学校にも行かず、二人の世界を構築するように何かを話していた。

あの二人に何か伝わるだろうか? 生きてどこかにいるとしたら、テレパシーのようなものが通じるだろうか?

貴子はアキに教わったようにあぐらをかいて瞑想してみることにした。行動を起こす前に一度、気持ちも落ち着きたかった。目を閉じて意識を丹田に向ける。体の中心でエネルギーの流れを感じる。

外からのメッセージと内からのメッセージが交差する。二人についてネガティブな感覚はない。なぜか心配するのには及ばないという気がしている。ただどこにいるのかが知りたい。
「あなた達は今どこにいるの?」
返答はない。誰の声も聞こえない。聞こえるのは自分の声だ。「あの二人は大丈夫、何も心配はいらない」貴子は自分に問いかける「二人はどこにいるの? 他の皆んなと一緒なの?」

無意識の声がする。
アキの声だ。

「『たまり』だ。『たまり』に皆んないる」
「『たまり』ってなに? どこにあるの?」
「『たまり』は龍の入り口なんだ。シキの中に潜り込むためのね」

私の無意識はそれ以上答えない。「『たまり』ってどこにあるの?」
「美和と待ち合わせた場所だよ」
私は無意識の記憶を探る。アキの記憶、葵の記憶。自分の無意識の記憶なんて、普段は手の届かないところにある。

貴子は無意識の領域へと旅をする。思考を止め、感覚のみを開く。音や温度、匂い、風。目を閉じて視覚以外の感覚を開く。ただ開く。何かを感じようとさえしない。

無意識は思考の範疇には存在しない。思考とは別のところにある。それは感覚の世界だ。

「六甲山なのね」貴子は浮かんできたインスピレーションをつなぎ合わせてその記憶を読み取る。

「そこに皆んないるのね」






Seed episode 2


The streets were blowing in the wind down from Rokko Mountain. The wind sound was the only sound.
Takako got off the stairs at the entrance and went out to the garden. The winter grass was richly spreading and had a slightly rough appearance. Dead leaves and dry grass were accumulating in the pool.

But it seemed like a series of plants stories. Dead leaves blown by the wind blown over the corners of the garden and the feet of the block fence proved that trees are breathing here.

The view of the city seen from among the trees in the garden seemed to have nothing changed, but when I looked closely, I could see a number of windows that broke like windows of the facility. Looking more closely, there are houses where the roof tiles have collapsed or collapsed.

Takako walked cautiously with barefoot and went as far as the gate.

The asphalt outside the gate cracks, from which grass grows. When I gazed at the line of sight, the road was roaring indefinitely, and the street trees were stretching out the branches freely.

I feel that it seems a few years have passed since people disappeared.

It is certain that something happened. It may be disaster or war or something like that.
I wonder what happened to the children and staff, maybe they moved to another place because there was a reason not to stay here. Takako got a sense of anxiety for a moment and changed the mood in a positive direction.

It's okay, it is surely safe somewhere.

There may be some clues in the facility.
Takako returned to the entrance, closed the door and headed for the kitchen.
Mr. Konan wore a diary diary. I made a note of everyday menus and recipes. With notes that are not that big, I always put them in the drawer of the kitchen.

Since there was a shoe box beside the entrance, we opened the door casually and looked inside. Slippers for the room and sneakers that seemed to belong to the staff were left.
Takako felt like I found treasure.
The sneakers were a little big, but now I can walk without worrying about the glass much.
I put on sneakers and slippers with both hands one by one. I walked slowly to the kitchen as it was.
The kitchen built-in cooktop was not damaged and the drawer remained closed. When I opened the drawer made of stainless steel, some dishes and cutlery remained in.
How lucky it is. Because I thought that there was nothing, it gets pleasant enough to jump up because there is something that should be obvious.
I found Konan's small note in it. Take notes while holding down the feelings of caress.

Thursday, September 6, 2018


That's where the diary was over. It is certainly the day when I went to the world beyond the mirror. The diary included menus for breakfast and lunch.
There is no note of dinner.
Did something happen on September 6? In the afternoon when I went to a different world.
Takako put the pencil case containing the notebook and writing utensils on the table. Strangely, this drawer has not been devastated. It was surprising as I had an image similar to the situation of my room and children's room.
Perhaps there may be something else. Takako explored another drawer on the cooktop, a cleaning tool holder and a locker.
I do not know if luck or not, but there were several aprons and a cloth of cloth, a bucket of tin, a broom of bamboo handle, and white cooking clothes for cooking.
It might be very twisty. It is truly appreciated that there was cooking clothes.
Takako put on the cooking suit immediately on the spot and put the cloth in his pocket. I wrapped tableware and cutlery with an apron and put it in a bucket with a notebook. I held a broom with one hand and decided to look for something even more. I opened a big refrigerator in the cooking room and there was nothing in there. The power supply is off. The refrigerator was dark, it looked like a pointless box.
I went sailing and twisted the water supply. Sure enough, there was no water.
Takako decided to accept the fact as it is without so much disappointment.

There is no water, electricity can not be used. Of course we can not use gas either. Perhaps the lifeline is not functioning.
Most of the things are brought out. And for now there is no one.

Takako was calm and calm. Several months have passed since there was not really anything until a while ago. Although the body is the original human body, I thought that it would manage somehow if there was anything to wear.
It seems that the rain breeze will go anywhere. I can make a fire and get warm.
Let's stay here this way tonight, pick up dead leaves and tree branches in a bucket and wake the fire in the room. The window glass is broken and the building is concrete on both the wall and the floor.

As a precaution, Takako decided to explore another room. Bathroom, medical office, staff's duty room, toilet, office. Takako looked through all the rooms in the facility.
There were several medical instruments in the medical office. It is such a stethoscope or stainless steel tray. And I found a white coat. In the office there were office writing instruments, stationery and documents. There were also small scissors and glue and stapler.
Paper documents become fuel. Even if a plant dies it is itself a mass of energy. Turn on fire and give off heat.

There must have been a well in the shrine in the neighborhood shrine. It is necessary to check whether there is water.
Takako roughly envisioned things that seemed necessary so that he could stay in this place for several days.
I made a note of Mr. Konan's notes on the idea. For now, I got it now that I got it somehow.

There is no choice but to live this moment. It is surely linked to somewhere.
I am not dead. It is alive.
That surely is inevitable in this world. Whatever world this world is, I am living here.
This is my world. I have something to do here.

Takako aims to live a feeling.
It is also a simple desire.

"The purpose is to live" The word which Aki was saying comes true.
In this situation, it may really be "to live".
Thinking can become an obstacle at such a time. Thoughts may bring negative. That does not help anything.
Thinking negative is a waste of time and energy.
Takako listens to the voice of the heart and the voice of the body.

No wonder and I did not feel hungry. I learned about Aki about getting energy from outside of food in other places, and in fact it was wonderful way to gain energy.
To hit the sun is one of that and touching living things is one of them.
The sun gives infinite energy. Creatures are kept alive by the sun. The heat and light of the sun will breathe into your body from your eyes and skin and nourish your energy.
Exchange of energy begins just by touching living beings. Exchange and circulation began across individual walls. And each one tries to keep a small amount. It starts flowing from one with a lot of energy to the other with less energy. Sharing energy and complement each other.
The plants are tangled with roots and always live with individuals holding hands. The network connects with other networks, creating a huge energy network.
Touching a single tree can touch its huge energy. Healing energy. Plants are opposite to animals, they drain poison and give peace. That energy is very quiet and powerful.

Takako decided to collect what he got in a relatively rugged kitchen and lay it there. It was on the first floor and there were several entrances. If you float the linoleum flooring on the floor, it will be concrete just below, and firewoods in the bucket are likely to burn. If that comes to mind, the fire will burn even in the sink.

Takako decided to wear a white coat on cooking clothes and go out into the garden. It is to pick up dead branches in a bucket and hit the sun's light. When I looked at his appearance objectively, I thought that something other than sneakers was completely white and like a beast of winter hair.

Takako gently opened the front door with a white appearance. The afternoon sun is gently shining the garden. Clearly the trees of the garden were growing better than I saw last. It was a feeling that nobody was maintaining for several years. There were a lot of dead branches and dead grass falling around.

Takako sat on the porch of the entrance and looked at the rough garden for a while. Rintaro and Chihiro were sitting well. They often sat here and were looking at the garden. I did not go to school, and I was talking about something to build up the two worlds.

Will they convey something to them? If you are living somewhere, will it be like telepathy?

Takako decided to meditate by agurating like Aki taught. I wanted to calm down my mind once before taking action. Close your eyes and turn consciousness to Taneda. I feel the flow of energy at the center of my body.

Messages from outside and messages from inside intersect. There is no negative feeling for the two people. I am afraid that I do not have to worry why. I just want to know where I am.
"Where are you guys now?"
There is no reply. I can not hear anyone's voice. What I can hear is my voice. "The two of them are all right, I do not need to worry about anything." Takako asks myself "Where are the two of us? Is it with everyone else?"

I have an unconscious voice.
It is the voice of Aki.

"Temari", everyone is "stagnant"
"What is" tamari "? Where is it?"
"Tamari" is the entrance of the dragon, to get in the shiki "

My unconsciousness will not answer any more. "Where is" stagnation "?
"It's a place I met with Miwa"
I explore memories of unconsciousness. Aki 's memory, Aoi' s memory. My unconscious memories are usually out of reach.

Takako travels to the area of ??unconsciousness. Stop thinking and open sensation only. Sound, temperature, smell, wind. Close your eyes and open a sense other than a visual sense. Just open. I do not even feel anything.

Unconscious does not exist in the category of thinking. It is different from thinking. It is a world of sensation.

"Rokko Mountain" Takako connects the inspiration that came floating and reads its memory.

"There are everyone there,"

新連載 「種」  第1話 桜童子シリーズ 第4作 New series "seed" episode 1 story Sakuragi child series 4




新連載 「種」  第1話 桜童子シリーズ 第4作


種は全てを内包している。人間も植物も種から生まれる。
動物の種は卵だ。卵の中には種のように全てが内包されている。
ただ種と卵の違いは、卵は温めなければ育つことなく腐ってしまう。
種は乾燥していれば何年でも保存できる。環境が整えば地面から自然に発芽する。

あたしは植物になりたいとさえ思う。植物は静かに生きている。

秋に種が実る。木枯らしが吹き始めると、それが風に乗って方々へ散る。遠くまで飛ぶ種もあれば、すぐ近くに落ちる種もある。

紅葉の種が風に舞うのを見ると、とても健気に思う。紅葉の種は葉っぱの羽をつけてクルクルと風に乗る。ヘリコプターみたいに地面に落ちていく。

できるだけ地面に落ちる前に遠くまで飛ぼうとしているんだ。アキは紅葉の葉が散るのを見ながらそう感じていた。






ここは私の世界じゃない。

じゃあ、君の世界ってどんな世界なの?

私の世界はもっと暖かくて、子供達がいた。窓も割れてはいなかった。

それは過去の世界だよ。君の世界にはもう窓ガラスもないんだ。夜になれば冷たい風に身を晒すしかないね。

家具も何もない。これが今の私の世界なの?

そうだよ。これが君の世界だ。君は何もかもを失ったんだよ。




「今を生きるんだよ」
「今、できることをやるしかないんだ」
「今が全てに繋がっている」
「今、最高の行動をするんだ」




貴子は鏡の世界に戻ろうとしたが向こう側に指が入ることもなく、鏡にぶつけた。鈍い音がした。手の指を捻挫したようだ。
鏡はそのまま床に倒れて大きな音を立てて割れた。あたりに割れた鏡が散らばった。

「アキ、ここは私の世界じゃない!」


何も、誰も返事をしなかった。貴子の声は部屋に少し響いただけで、やがて消えてしまった。
背中に寒気が走った。もう獣の体ではない。元の人間の体だ。
身には何も纏っていない。全裸のままだった。貴子は考えた。

とにかく着るものを探そう、凍えそうだ。

部屋の中を見渡したが、机も椅子もタンスもベッドも、何もかもが持ち出されていた。床に割れたガラスと泥や土が散乱しているだけだった。

床には何もない。

窓を見上げると、ちぎれたカーテンがぶら下がっていた。
裸足のまま窓に近寄るのは危険だが、布らしきものはそれしかなかった。貴子は注意深く立ち上がり、窓までのルートを確認した。最短距離で3mほど。ガラスを避けながらゆっくり行けば何とかなる。

貴子は屈んで、ガラスらしき散乱物をちょっと大きめのガラスの破片で避けながら、足元の安全を確保した。
一歩一歩、そうやって進んだ。
服を手に入れるよりも、怪我をしない方が大事だ。

貴子は自然に『今』最も大切な事柄に優先順位をつける。

怪我をしないで、あのカーテンを手に入れる。

10分ほどかけて窓までたどり着く。カーテンを外して足元に敷いた。このままカーテンをスリッパ代わりにして、とりあえず部屋を出よう。何がどうなっているのか確認する必要がある。
貴子は床にカーテンを敷いて、それで足を包んだ。カーテンを足首のあたりで両手で押さえながら中腰で歩いて部屋の外に出た。
廊下の窓も、ところどころ割れていた。窓から離れた所を歩けば、怪我をしないで歩けそうだ。
貴子は部屋を出るとカーテンをバスタオルのようにして胸の上で縛った。少しほっとした。
あたりは静まりかえっていた。冬の轟々という風の音が聞こえるだけで、他には物音ひとつ聞こえなかった。

子供達の部屋のドアを順番に開けてみる。部屋には子供達も、家具も何もなかった。
「どうなってしまったんだろう」
外に出てみよう。

貴子はゆっくりと廊下を歩いて玄関の扉を開けた。

空はよく晴れていた。太陽が目の前の庭を明るく照らしていた。















冬毛が真っ白に染まってゆく。あたしは冬が好きだ。空気が澄んでいて、生き物は皆、眠っている。
全てが凍りついていて、透明な雪の結晶が枯れ木に氷の花を咲かせる。
それ以外は全て白の世界。
木々も大地も白くなる。
あたしも白い毛に身を包み、白の世界に同化する。
水が氷と雪になって、あたり一面に堆積していく。

あたしはまた溺れそうになる。

世界は水に覆われるのだ。凍りついた水に。

あたしは雪をかき分けて土の地面を掘り当てる。そこに杉の枯葉を敷いて小枝を載せる。石をすり合わせて火花を落として火を起こす。
火は周りの雪を溶かして雪が地面に染み込む。
焚き火の火は冷え切った体を温める。







New series "seeds" episode 1 story Sakuragi child series 4 /


The seeds contain everything. Both humans and plants are born from seeds.
Animal species are eggs. Eggs are all encapsulated like seeds.
Just a difference between seed and eggs, if you do not warm the eggs will rot without growing up.
The seeds can be stored for many years as long as they are dry. It germinates spontaneously from the ground if the environment is set.

I even want to be a plant. Plants live quietly.

The seed fruits in autumn. When the withering tree begins to blow, it gets scattered to people by the wind. Some species fly far, others have fallen nearby.

When I see the autumn leaves seed dancing in the wind, I think it is very healthy. The autumn leaves seeds leave their feathers on their feet and ride in the wind and the wind. It fells to the ground like a helicopter.

I'm trying to fly as far as possible before falling to the ground. Aki felt so while watching leaves of fall foliage scattering.






This is not my world.

So, what kind of world is your world?

My world was warmer and children were there. The window was not broken.

That's a past world. There is no windowpane in your world anymore. There is no choice but to expose himself to the cold wind at night.

I have nothing furniture. Is this my world right now?

that's right. This is your world. You lost everything.




"Living now"
"Now I can do what I can do"
"Now is connected to everything"
"Now, do the best thing"




Takako tried to return to the mirror world, but his fingers did not enter the other side, hitting a mirror. There was a dull sound. It seems I had sprained my fingers.
The mirror fell on the floor as it was and broke with a loud noise. A mirror broke around was scattered.

"Aki, this is not my world!"


Nothing, nobody replied. Takako's voice sounded a bit in the room and eventually disappeared.
I ran cold on my back. It is no longer the body of the beast. It is the body of the original human being.
I have nothing to wear. It remained naked. Takako thought.

Anyway, I will search for something to wear, it will freeze.

I looked over the inside of the room, but everything was taken out desk, chair, dressing room and bed. Glass broken in the floor, mud and earth were just scattered.

There is nothing on the floor.

As I looked up at the window, the tearing curtain was hanging.
It is dangerous to approach the window with bare feet, but there was nothing like cloth. Takako stood up carefully and confirmed the route to the window. It is 3 m in the shortest distance. Go down slowly while avoiding the glass.

Takako bent and secured her feet while avoiding scattered objects like glass with slightly larger fragments of glass.
Going step by step.
Rather than getting clothes, people who do not hurt are more important.

Takako naturally prioritizes the most important things "now".

Do not hurt, get that curtain.

It takes about ten minutes to get to the window. I removed the curtain and lay it on my feet. Let's leave the room for now, instead of curtains as slippers. It is necessary to confirm what is going on.
Takako laid a curtain on the floor, and wrapped his legs. While holding down the curtain with both hands around the ankle, I walked out in the middle while walking out of the room.
The windows in the hallway were also broken in some places. If you walk away from the window, you will be able to walk without hurting.
Takako left the room and bound the curtain like a bath towel and bound it on her chest. I was a little relieved.
It was silent around here. I could only hear the sound of the wind called the roaring of the winter, I could not hear any other noise.

I try to open the doors of the children's rooms in order. There were no children, no furniture in the room.
"What happened?"
Let's go outside.

Takako slowly walked through the corridor and opened the door of the entrance.

The sky was sunny. The sun was lighting the garden in front of me.















Winter hair stains blank white. I like winter. The air is clear, all the creatures are sleeping.
Everything is frozen, clear snow crystal makes dead trees bloom ice blossoms.
Other than that it is all white world.
Both trees and the earth turn white.
I also wear themselves in white hair and assimilate in the white world.
Water becomes ice and snow, and it accumulates on the entire surface.

I will be drowning again.

The world is covered with water. To frozen water.

I squeeze the snow and dig into the ground. Put some twigs on the cedar leaves with spread leaves. Ground the stones, drop the sparks and cause a fire.
The fire melts the surrounding snow and snow penetrates the ground.
The fire of a bonfire warms a cold body.

四季の輝き 第36話 最終話 Shine of the Four Seasons Episode 36 Last episode




第36話 四季の輝き 最終話


貴子は葵と共に瞑想し、話をした。野山を走り、地面や木の上で眠った。元の世界のように季節が進み、冬が近づいてきていた。
貴子は全身の毛の、夏の真っ黒な毛の間に、綿毛のような真っ白い毛が混じっている事に気付いた。葵の全身にも真っ白な毛が混ざり始めている。遠目から見ると、黒から灰色に変化している。
「この白い毛は冬毛だよ。もうじき全身が白い毛で覆われる。とても暖かい毛なんだ。雪の中でも眠れる」と葵は言った。
貴子は腹の辺りの柔らかい毛を撫でた。羊毛みたいな感じだなと思った。動物の冬毛だ。「暖かい。手足は少し冷たいけれど、胸もお腹もポカポカしてる」
「人間の体は暖かい、熱を持っている。エネルギーの熱だ。体内の活動は意思とは無関係に体を生きる方向へと維持している。毛が生え変わるのも、生きるために無意識に体が反応しているんだ」と葵は言った。
「獣の体は本当に野生動物のようなのね」
「君たち人間の体にも野生の名残がたくさんある。爪や犬歯や尾てい骨とかね。直立二足歩行が動物と人間の分かれ道だったんじゃないかとあたしは思う。それについては誰も答えを出さなかったんだ。人間は直立二足歩行をすることで、世界の見方や感じ方が変化したんだ。脳も発達した。見たものは情報としてだけではなく、そこにストーリーを見出すようになった。景色や仲間や自分にストーリーを見出したんだ。感情が豊かになって、創造性も生まれた。道具を作り、その可能性を追求した。道具は夢や希望を形にしたものだ。『物質』はそうやって生まれたんだと思う。初めは『道具』だったんだと思う。何かをするのに便利な物。何も持たずにやるよりは格段にやり易い物。最初は自然から得ていた。棒や石やそんなものだ。いつかそれを加工し始めて、よりやり易い形に変える。創造性の出現だと思う、チンパンジーやゴリラとかには、個体によってはあると思うけど、他の動物には多分ない。」
「なんだかまた少し話がずれてきていると思うわよ。確か『道具』の話をしていたと思うけど、そのまま行くと『創造性』の話になってしまいそうよ」
「そうだね、確かに今『創造性』のことしか考えていなかった。『今』に生きていると本当にすぐさっきの事を忘れてしまう。『道具』を『創造性』が変えたんだ、『物質』っていう幻に。『創造性』は夢や希望も描く。もしかすると、それこそが『創造性』なのかもしれない。それが『道具』のうちは良かったんだと思う。使う人間が主体だからね。でも『道具』が価値の最高位に来た時は、その世界は『物質』が主体の世界だと思うんだ。人間は、それを得るためにシステムに飲み込まれる。精神的世界は、もはや無いものと同じだ。非科学的なことは、どこかに追いやられている」
葵は話をしながら、時々空を見上げた。「でも空はいつの時代も同じように輝いている。四季折々の表情を見せながらね」

貴子は葵の言葉に頷きながら、同じように空を眺めた。そしてふと、現実の元いた世界のことを思った。ビルが立ち並び、車が行き交い、『物質』に溢れた世界だ。その世界に何か、懐かしい感覚がある。
「私はもう随分長い間ここにいるのね。来た時間と同じ時間に戻れるとしても、あまり長くいると感覚がこの世界に馴染んでしまいそうになる。元の世界にうまく馴染めなくなりそうな気がする」と貴子は言った。
「そうだね、君はそろそろ戻ってみてもいいかもしれないね」と葵は言った。
「私はこの世界がとても好きだと思う。元の世界の常識からはかけ離れているけれど、とてもシンプルで生きるのが楽しい気がするわ」
「もう分かっていると思うけど、君の世界でもシンプルに楽しく生きることは可能なんだよ。それは心の有り様や意識次第なんだよ」

「君の世界には二千年以上前に釈迦という人間がいたよね。目覚めた人間だよ」と葵は言った。
「いたと思うわ。弟子が書き残したお経という文献もあるし」
「君の世界でも目覚めた人間は何人もいる。過去にも現在にもね。釈迦は自分がアバターだと気付いたんだ。そしてその意識は宇宙大にまで広がっていて、それは宇宙そのものだと悟ったんだよ。人間はその無限に広がる意識の中を時間と共に進み続けている。『選択』という自由を得ながらね。一歩ごとに選択肢がある。その選択は普通はほとんど無意識のうちにやっている。一瞬一瞬に『選択』を意識してはいられないからね」
「『選択』は確かに無意識のうちにやっていることが多いと思うわ。余程の局面でも『選択』は日頃の癖とかに影響される事が多いと思う」
「シンプルに楽しく生きるには、一瞬ごとに『最高の道を選択』するんだ、それが無意識になるまで」
「それはどういう事なのかしら? 一瞬一瞬をベストで生きるっていう事かしら?」
「まあ、そんな感じだね。『思考』と『行動』を『最高の思考と行動』にするんだ。常にポジティブを保ち、目の前の行動を最高の行動にする。その行き着く先は『最高の現実』になる」
「自分の望む現実という事かしら?」
「望む現実に向かって時間を流すんだ。時間は止められないけど、流れを変えることはできる。その能力はすべての人間に備わっているんだ。そして『選択』はそのために自由を得ている。『選択』は自分でする、どんな状況でも必ず最後は自分が選択している。もし無理やり何かをやらされたとしてもね」
「何かをやらされても『やる』という事を選択しているのね」
「望む現実を選択するのも自分なんだ。だからポジティブさはとても大事なんだよ。『そんな現実が来るわけがない』と思っていたら、それを『選択』している事になる。人は自分の能力や強さに自信が持てない。意識が宇宙大に広がっている事も、未来を望む未来にできる事も、信じられない。運命は変えられないし、現実も変えられないと思っている。そして願いは常に叶っているんだ。『思考』はそのまま現実に結びついている。『願い』としてね」
「ネガチィブな思考が現実に反映されるっていう事かしら?」
「そういうことになるね。どん底の逆境でポジティブを維持するには、その自分の可能性に気付く事が大事なんだ。誰だって、どんな状況だって、それを変える力があるっていう事だよ。人間のエネルギーは宇宙と一体なんだ『思考』が宇宙を動かして現実を創り上げる」

「私たちの未来は危機的な状況にあるのかもしれない。この世界の岩石人間が行き詰まったように。人間は人と自然を支配して破壊している。持続不可能なシステムを創って物質に最高の価値を認めている。そんな世界にはいずれ必ず終わりが来る。その現実を私たちは変えられるということなのね?」
「もちろん変えられる。そのために生きている。そのために気づきがある。君たちの未来は何も決まっていない。どんな世界にも行ける。それをリアルに感じるために君たちは生まれてきたんだ。劇的な瞬間を見届けるためにね。ジョンレノンの『イマジン』の世界だよ」
「あなたジョンレノンも知っているのね」
「もちろん知っている。ジョンレノンは目覚めていたんだと思う。あの時代の音楽やアートのムーブメントはフラワームーブメントとも言われている。警察に銃口を向けられた学生たちが、その銃口に花を一輪づつ差していったんだ。ラブ&ピースだよ。現代文明の中から覚醒が始まったんだ」
「人種や国境を越えてアートで若者が繋がっていったようね。ムーブメントは世界に広まった。その影響は今でも残っているみたいね」と貴子は言った。
「彼らのメッセージは色あせることがない。ジョンレノンは『イメージしてごらん』と歌った。平和で、国境も宗教もなく、殺されることも飢えることもない世界を、いつかみんなこっちに来て世界を分かち合う『いつか世界はそうなる』」


葵と貴子は元いた大山のふもとへ戻ってきた。
「ここが君たちの世界の君たちの家のある場所だ」と葵は言った。
草原の中にポツンと鏡が立っていた。とても異質な感じがする。
「ここが私たちの世界の施設の場所なのね。ここまで来ると、とても戻りたい気がする。子供たちのことも心配だし、もう随分離れてしまっているし」と貴子は言った。
「大丈夫だよ、元いた世界は一秒も進んではいない。その時間軸に君を戻してあげる」と葵は言った。「鏡の前に立ってみて」

貴子は鏡の前に立ち、自分の全身を映した。そこには白い冬毛が混じり始めた獣がいた。じっくりと見てみると、その姿は荒々しい野生動物そのものだった。
「この牙や尖った爪は何のためにあるのかしら?」
「身を守るためだよ。この世界では人間も生態系の中では高次消費者じゃない、肉食動物に狩られる。狼や猛禽類にね、彼らはハンターだ、あたし達は獲物だ」
「狼が生きているのね、日本では絶滅してしまったけど」
「自然の生態系は必要な役割を別の生き物が担うようになる、この世界でも狼は絶滅したけど、ここの狼は犬から進化したんだ」と葵は言った。
「少し名残惜しいけど、また来られるかしら?」
「君が望めばね。あたしはいつでも君の無意識にいる。そして空にもいる。鏡の前で願えば、また迎えに来るよ」
「ありがとう、私は自分の世界に戻ってみるわ、そして自分なりになんとか生きてみる。子供たちと一緒に」
「良い未来になるよ。きっとね」と葵は言った。

貴子は鏡に向かって手を差し出した。鏡の中に指先がすっと入っていった。貴子はもう一度振り返った。「アキ、僕は君と会えてとても幸せだ。ずっと僕を見ててくれ」
「サポ、ずっと一緒だよ。忘れないで」とアキは言った。

貴子は手を振って鏡の中に入っていった。


鏡を抜けると、そこは廃墟のようになった施設の部屋だった。家具は全部持ち出されたようで、何一つ残っていなかった。床には割れた窓ガラスの破片が散らばり泥が付いていた。
割れたガラス窓から太陽が差し込んでいる。
あたりはとても静かだった。小鳥が飛んできて窓枠の割れたガラスの破片に止まり、しばらく部屋の中を見渡してからバタバタと羽ばたいて飛んで行った。

「元いた世界は一秒も進んでいない。その時間軸に君を戻してあげる」と葵は言った。

これが僕の世界なんだろうか。とサポは思った。

窓からは白い雲が見えた。











Episode 36 episode of the shining of the four seasons Last episode


Takako meditated with Aoi and talked. I ran aside and slept on the ground and on a tree. The season advanced like the original world, and winter was approaching.
Takako noticed that white hair like fluff was mixed among the hair of the whole body, the black hair of the summer. Aoi 's whole body is beginning to mix pure white hair. From a distance perspective, it is changing from black to gray.
"This white hair is winter hair, the whole body will be covered with white fur soon, it will be very warm hair, sleeping even in the snow," Aoi said.
Takako stroked the soft hair around her belly. I thought it was like wool. It's an animal's winter hair. "It's warm, although the limbs are a bit cold, but my chest and stomach are cheerful."
"The human body is warm, has heat, energy of heat, activity in the body keeps the body living regardless of intention.The hair grows unconsciously to live also to live The body is reacting, "Aoi said.
"The body of a beast really is like a wildlife"
"I guess you also have a lot of wild remnants in the human body.I think that it was a nail, a cuspid tooth or a cocoon, etc. It seems that the upright biped walking was a division between animals and humans, no one answered about it Human beings who walked upright biped changed the view and feel of the world.The brain has also developed.These things saw not only the information but also the story there I found a story about the scenery, my friends and myself.The emotions became enriched and creativity was born.To create a tool and pursue that possibility.The tool is a form of a dream and hope.The substance I think that it was born in the beginning.I think that it was "tool" at the beginning.It is convenient thing to do something.It is much easier to do than doing without doing anything.It comes from nature at first It was a stick, a stone or such. Or beginning to processing it, I think the emergence of. Creativity to change the easy form to do more, to Toka chimpanzees and gorillas, but I think there is some individuals, maybe not. "
The other animals "I think that the story is going down a bit again, I think I was talking about 'tools', but as it is, it seems to be a story of" creativity "
"Yes, surely now I was thinking only about" creativity. "I really forgot about just a little while living in" Now "," creativity "changed" material "," substance "Creativity" also draws dreams and hopes, perhaps it may be "creativity." I think that it was good among the tools, because the human being is the subject But when "tool" came to the highest value of value, I think that the world is the world that "substance" is the subject of the world.The human being is swallowed by the system to get it.The spiritual world, It is the same as there is no longer, non scientific things are being driven to somewhere. "
While speaking, Aoi looked up at the sky from time to time. "But the sky is shining in the same way all the time, while showing the facets of every season"

Takako nodded in Aoi 's words and looked at the sky in the same way. And suddenly I thought of the world in which the reality came. Buildings stand side by side, cars are in and around, the world full of "material". There is something nostalgic in that world.
"I have been in here for quite a while now, even if I can return to the same time as I came, the sense seems to be familiar to this world if I am too long, I feel like I will not be familiar with the original world well "Takako said.
"Well, you might as well go back soon," Aoi said.
"I think that I like this world very much, although it is far from the common sense of the original world, I feel it is very simple to live and live"
"I think I already know, but it is possible to live simple and fun even in your world, it depends on your mind and consciousness."

"In your world there was a man called Buddha more than two thousand years ago, it is a human being awakened," Aoi said.
"I think that there was a document called saddle that the disciples left behind."
"There are many people who have woken up in your world, both in the past and now, Buddha realized that I was an avatar, and that consciousness was spreading to the universe and I realized it was the universe itself Man keeps advancing in the infinitely spreading consciousness over time.While getting the freedom of "choosing." There is a choice for every step.The choice is usually done almost unconsciously Because I can not be conscious of "choice" instantly. "
"I think that 'selection' is certainly done unconsciously, and I think that 'choice' is often influenced by daily habits, even in the rest of the phase.
"To live happily simply and simply," Choose the best way "every moment, until it becomes unconscious"
"What does that mean? Is it meant to live an instant for the best?"
"Well, it's such a feeling." Make "thinking" and "behavior" the "best thinking and action." Always keep positive and constantly take action before your eyes as the best action, It will be "the best reality"
"Is it the reality you desire?"
"Shed time towards the reality we want, time can not be stopped, we can change the flow, that ability is all human, and" choice "gains freedom for that You choose "choice" yourself, you always choose the last in any situation, even if you force you to do something.
"Even if you are forced to do something, you are choosing to do"
"It is yourself to choose the reality you want, so positive is very important, if you thought that" such a reality can not come ", you are" choosing "that person I can not be confident about my ability and strength.I can not believe that consciousness is spreading to the universe and what I can do for the future that wants the future I can not change my fate and I can not change the reality And my wish is always fulfilled, "thinking" is connected to reality as it is "as a wish"
"Is negative thinking reflected in reality?"
"It's such a thing, to keep positive with the bottomless adversity, it is important to notice the possibility of that person, any situation, any situation, there is the power to change it. Human energy is united with the universe "Thinking" moves the universe and creates reality "

"Our future may be in a crisis situation, as the rock human beings of this world have stalled, humans dominate people and nature and destroy it, create a sustainable system We admit the highest value to substances, which surely comes to an end to such a world, is that we can change that reality? "
"Of course I can change it, I am alive because of that.Another's future is not decided, I can go to any world.You have been born to feel it realistically.A dramatic To see the moment, the world of the Beatles 'imagine'
"You also know the Beatles"
"Of course I know ... I think that John Lennon was awakening, the movement of music and art of that era is also said to be a flower movement.The students who were aimed at the muzzle by the police, Love and peace, awakening has started from the contemporary civilization. "
"It seems that young people were connected by art across races and national borders, the movement spreading to the world, the influence seems to remain," Takako said.
"Their message never fades, John Lennon sang" Please imagine. "It is peaceful, there are no borders and religions, everyone will come and see the world without being killed or hungry someday Sharing 'One day the world will be like that']


Aoi and Takako came back to the base of Oyama where they were originally.
"Here is the place where you guys' house in your world," Aoi said.
Pots and mirrors were standing in the meadow. It feels very heterogeneous.
"This is the place of our facility in the world, I feel like returning very much when I come here, I am worried about my children, I have already left a lot," Takako said.
"Okay, the original world has not advanced a second, I will return you on that time axis," Aoi said. "Try to stand in front of a mirror"

Takako stood in front of the mirror and reflected his whole body. There was a beast whose white winter hair began to mix. When I looked closely, the figure was a wild animals themselves.
"What is this fang and sharp nail for?"
"To protect yourself, humans are also hunted by carnivores, not elevated consumers in the ecosystem.In wolves and birds of prey, they are hunters, we are prey." < br> "Wolf is alive, it has been extinct in Japan"
"Another natural creature plays a necessary role for the natural ecosystem, but the wolf has become extinct even in this world, but the wolf here evolved from the dog," Aoi said.
"I am sorry a little, but will he come again?"
"If you wish, I will always be in your unconsciousness and in the sky, I will pick you up again if I wish in front of a mirror."
"Thank you, I will go back to my world, and I will manage to live my own way. With children"
"It will be a good future, A surely," Aoi said.

Takako offered his hand to the mirror. My fingertips stepped in in the mirror. Takako turned over again. "Aki, I am very happy to meet you, please look at me forever."
"Sapo, we will be together forever, do not forget," Aki said.

Takako waved his hand and went into the mirror.


As I passed through the mirror, it was a room of a facility like a ruin. All the furniture seemed to be brought out, and nothing remained. Broken pieces of the window glass were scattered on the floor, with mud attached.
The sun is plugged from a broken glass window.
The area was very quiet. A bird flew and stopped at broken glass fragments of the window frame, after a while looking through the room, it fluttered and flew away.


"The original world has not advanced for a second, I will bring you back on that time axis," Aoi said.

Sapo thought, "Is this my world?"


I saw white clouds from the window.




The end

四季の輝き 第35話 Shine of the Four Seasons Episode 35




第35話


「この肉体は『触覚』なんだよ」と葵は言った。「見て、触れて、感じて、経験し、学ぶ。その肉体の『触覚』を通して高次の自己がその経験と学びを得る。肉体を持つことによってリアルな現実を体験できる。様々な個性を知り、違いを知る。肉体はその役割や環境や機能によってその姿を得る。虫と鳥と草では同じ肉体でもその姿はまるで違う。あたし達のこの肉体もその機能や役割を反映している。人間は野生に戻ったんだ」
「『触覚』というのは五感や第六感も含めた感覚全部のことよね?」と貴子は聞いた。
「そうだね、無意識も含まれる。意識にも表層と潜在があるように肉体にも表と裏が感知できる機能があるんだ。見えないものは感じればいい。見えるものが全てじゃない。それは世界の一部でしかないんだ。氷山の一角みたいに」と葵は言った。
「見えるものや触れられるものだけが存在しているものでは無いってことね?」
「うん、見えない物の方が深いんだ。見えるものは全体の表層だけなんだ。例えば君のことは見えるけど、あたしの見ている君は、君の表層だけだ。君の肉体的機能や思考なんかは見えない。でもあたしは何かを感じる。君の雰囲気や気分をね。目は入り口にすぎないんだ。その奥に、そのことをどう感じるかの感覚の世界がある。それが目に見えない世界なんだ。その世界には深い次元の重なりがある。その奥深くから高次の自己が『触覚』としてこの肉体を得て、経験を得ている。起こる現実は『触覚としての自己』が感じている事柄で『高次の自己』はいつもそれを俯瞰しているんだ。つまり君の世界で貴子という人間が生きている現実は、高次の君がその経験と学びを得るために次元の違う世界に設定した本来の自己の表面的人生っていうことなんだ」
「それがゲームなのね。あなた達が考えた」
「うん、意識体のままではリアリティーはわからない。この今の世界のさらに高次にあたし達の『本当の自分』がいる。『本当の自分』は肉体とその感覚を通じてリアルさと見える世界を感知する。視覚を得たからね。人間は特に視覚に依存した生き物なんだ。視覚をとても信用している。そして、そのリアリティーには痛みや絶望といったネガティブな事柄も含まれている。本当の『学び』は喜びや楽しみからだけでは得られない。両方が必要なんだ。ネガティブだけでも本当の『学び』にはならない。そしてネガティブから生まれたポジティブが扉を開き、次の次元に自己をガイドする。君はいつでも高次の君からそのガイドを受けられるんだ。それは『祈り』や『瞑想』や『歌』から得られる。喉のチャクラを震わせる瞑想は空と大地の震えと同化する。波長が合いやすいんだ。言葉の意味や声を発することにも意味がある。思考は肉体的な動きと合わせる事で表と裏をつなぐ。高次に行くには肉体の使い方も重要になるんだ」
「それは『歌』なのね?」
「そうだよ、美和がもうそれを君の世界の美和に伝えている」
「美和さん、私はまだ会った事がないけれど、もう一人、この世界と繋がっている人が居るのね」
「一人じゃないよ。沢山いる。そしてどんどん増えている。君の世界も進化が進みつつある。古くから目覚めていた人達と同じように、君の世界の人間はその意識を進化させている。そして君の世界の人間は、その世界に留まりながら意識を高次に移行するんだ。意識を変えながら。そして自分がアバターなんだと気づくんだ」
「そして苦しみが喜びに変わるのね?」
「リアリティーを保ちながらね。苦しみや悲しみは、その本質を知ると自分の個性が見えるんだ。それが自分を知る第一歩だよ。そして意識が高次に移行すると『ジャッジ』をしなくなる。自分のことも、他人のこともね。そして静かにその個性と違いを受け入れる。そうすると自然に自分のことも、他人のことも愛せるようになるんだ。そこにあるのは個性だけなんだと気づくんだ」と葵は言った。










「やあレイ!」と言ってサリは木の下に座っている子供に声をかけた。
レイは二人の姿を認めると手を上げてそれに答えた。
「子供なのか?」とサカウエは聞いた。 「彼がレイだよ。まだ子供だけど目覚めている。未来を見る力も得ている。何か聞きたければ聞いてみるといいよ」とサリは言った。
二人がレイのそばまで歩いていくと、レイは立ち上がって二人を迎えた。サリはレイとハグをするとサカウエを紹介した。
「彼はサカウエだ。日本という国から来たんだ。僕のコーヒーが飲みたくてね」とサリが言った。
「こんにちは、サリのコーヒーは最高だったよ」とサカウエは言った。
「こんにちは、僕はレイ。サリのコーヒーは美味しいね。僕も大好きなんだ」とレイは言って、握手しながらにっこりと微笑んだ。
まだ小さな、細い手だった。「君の取ってきてくれた鰻も美味しくいただいたよ。ありがとう」とサカウエは握手を返しながら言った。
「鰻とコーヒー豆を交換したんだ。サリはミツバチも飼っている、コーヒーの花の蜂蜜も美味しいよ」とレイは言った。
「後でパンにつけて食べよう、お茶にもよく合う」とサリは言った。
「ありがとう、なんだかご馳走ばかりだな」とサカウエは言った。
「あなたは遠い国から来たんだね。日本という国は知らないけど、旅人や老人から聞いたことがある、とても豊かな国なんだってね」とレイは言った。
「そう、とても豊かな国なんだ。日本にも色々な作物が育つ。山も豊かだし水も豊かなんだ。開発が進んで本来の豊かさは失われつつあるけどね」とサカウエは言った。
「世界を旅した老人が言っていた、どこの国もそうだって。この国も街に行けば自然は失われている」とサリは言った。
「俺は、できるなら日本が本来の豊かさを取り戻して欲しいと思う。そのために働きかけている人々もいる。日本だけではないだろうが、今はまだ人々の意識がバラバラなんだ。ルールを作ってそれを守ることで社会を維持している。ルールがなければなんの秩序もない世界になってしまうかも知れない。奪い合いの世界になるかもしれない。そんな世界では、声は声にならないこともある」とサカウエは言った。
「街のシステムの本質は奪い合いのシステムだ。力を得た者がシステムを作り、後の者は搾取される。洗脳されて、常識という枠にはめられる。教育やマスメディアは洗脳のやり口だ。それもシステムの一部なんだよ」とサリは言った。
「力を得た者は『物質』という力を得ただけだよ。得るべきものは『力』じゃないからね。力や物質は『幻』なんだ。死と同時に何の価値もなくなる。本当に価値のある物はそんなものではないからね。それは『死』によっても無くらなない、魂の宝物だよ、経験とか愛とか、思いやりや優しさだよ。そういうものを得た魂は本当の宝物を手に入れることができるんだよ」とレイは言った。
「力を得た人間が世界を動かしているのはわかっている。人々の心は傷ついている、そしてお互いを傷つけ合っている。その傷は、新たな傷を生み出してもいる」とサカウエは言った。
「そう嘆くことはないよ。あなた達の国にも素晴らしい『愛』がある。人間の本質は『愛』なんだ。今は隠されているだけなんだ」とレイは言った。
「なぜ隠されているんだろう? 傷ついているからだろうか?」とサカウエは聞いた。
「それもあると思う。人は傷ついていると思いやりを持てなくなる。与える愛よりも、与えられる愛を求める。『無償の愛』を与え続けることはできなくなるからね。『愛を得る』ということは『無償の愛を与えられる』ということなんだよ。誰かに愛されることではなく、誰かを愛することなんだ。それが『愛を得る』ということなんだ」とレイは言った。
「傷ついていても、愛に溢れている人もいる。その人たちは覚醒しているということなんだろうか?」とサカウエは聞いた。
「きっとそうだろうね。心が強くなければそれはできない。そして、その強さは目覚めに大きく影響している。傷つくたびに心は強くなる。目覚める人間は心に大きな傷を持っているんだ。苦しみと孤独を知っている」とレイは言った。
「君にもそんな経験があるのか? まだ子供なのに」とサカウエは聞いた。
「僕たち子供の目覚めは先天的なものなんだ。物心がつくと同時に目覚める。ネガティブな情報がその心を汚す前に」とレイは言った。
「君は自分が目覚めているという自覚がいつできたんだ?」とサカウエは聞いた。
「3歳か4歳の頃だよ。僕は世界が光で満ちていることに気がついた。それが命の輝きだということにも気がついた。生き物の心は宇宙なんだ。果てしなく広くて深い。そして太陽は、一人ひとりの胸の内に必ず輝いているんだ。太陽を持っていない人はいない。この世界に必ず太陽があるように。その太陽は『愛を得る』ことで輝く。それが人間の本質なんだよ。多くの人たちはまだ、本当の自分に気づいていない『無償の愛を与えられる』という事に」とレイは言った。
「それはいい人間になるということか?」とサカウエは聞いた。
「そういうことではないよ。それはただのパフォーマンスだよ。いい人になろうとしない事だよ。人間はそのままで完全なんだ。気遣いや優しさは、それに気づいたら自然と生まれてくる」とレイは言った。

「会っていきなり深い話をするんだね。パンを焼いてお茶にしないか? サカウエも今日明日にでも帰ってしまうわけではないだろう?」とサリは言った。
「そうだな。すまない、つい驚いて色々と質問ばかりしてしまった。子供なのにこんなにしっかりと受け答えができるとは思わなかった。俺が子供に対して、まだまだ偏見があったということだな」とサカウエは言った。
「いいんだ。旅人にはいつも驚かれる。子供じゃないみたいだってね。でも僕はまだ子供なんだ。僕に足りないのは経験なんだ」とレイは言った。

「レイ、ハーブティーを入れてくれないか? 僕は火を起こしてパンを焼く。パンも蜂蜜も持ってきている。このままではいつまでたってもお茶の時間になりそうもないからね」とサリは言った。
レイはにっこりと笑って「そうだね」と言った。
レイはその辺りに生えているハーブを摘みむために歩き始めた。サカウエはレイの後について一緒に歩いた。日当たりのいい場所に歩いて行って、いろんな草の匂いを嗅いだ。
「どれも美味しいお茶になる。今はどんな気分だい?」とレイは言った。
「いい気分だ。楽しくてワクワクしている」とサカウエは言った。
「じゃあ、そんな気分のハーブを選ぼう、蜂蜜が甘いから少し爽やかな香りがするハーブを幾つかブレンドしよう」とレイは言って数種類の草の葉を手で摘んだ。「ブレンドするとお互いに引き立てあって一種類の時よりもとても深みのある香りになるんだ」レイはそう言って手の中にあるハーブをサカウエの方に差し出した。「香りを嗅いでみてよ」
サカウエは少しかがんでレイの手の中のハーブの香りを嗅いだ。「とてもいい香りだ」
「コーヒーの蜂蜜もいい香りがするからね、このブレンドは僕のお気に入りなんだよ、僕もワクワクした気分だからね」とレイは言った。
サカウエは少年の手の中のハーブの香りを嗅ぐと、とても幸せな気分になった。
「水を汲みに行こう」そう言ってレイは農具小屋の方に歩き出した。
小屋の入り口の、木で出来たベンチの上に置いてあった木桶を取り、小屋の横手に回った。小屋の裏は低い斜面になっていて、その斜面の一部に石が並べてあった。並べられた石の中から竹で作ったパイプが出ていて、そこから水が流れ出していた。
「この水は、この斜面から湧いている水だよ。水の湧く所に少し手を加えると湧き水を絞れるんだ」この細工は父がやったんだ。今は山に行っているけどね」とレイは言った。
「飲んでみてもいいか?」とサカウエは聞いた。
「もちろん、飲んでみてよ」
サカウエは両手で水を受けて飲んでみた。まろやかでまったりとした良い香りがする。
「いい香りだ」とサカウエは言った。
「土の香りだよ。ここの土は食べたくなるくらい良い香りがするんだ」そう言ってレイは落ちていた木の棒で足元の土を少し掘り返した。立っていても足元から土の香りが立ち上がってきた。
「本当だ、とても甘い香りがする。本当に食べたくなる香りだな」とサカウエは言った。
「お米も野菜も美味しくなるのは土が生きているからなんだ。死んだ土は腐っていく。生きた土は、そこで暮らす生き物も本来の力が出せる」
「街は腐った土が沢山ある。街では土は清潔なものじゃない」
「それでも街の土も生き返ることができる。命が沢山土の中に生きづけばね。一番小さな生き物たちが、この世界の生き物たちを支えている」
「本当に、野菜も米も美味しかった。鰻も本当に美味しかった、でもこんな山奥でどうして鰻がとれるんだ?」
「池があるんだよ、この村を流れる川の支流に。その池はMot con rong(ドラゴン)の巣なんだ。Mot con rong(ドラゴン)の巣は地下を通って海につながっている。鰻は海で生まれて回游するみたいなんだけど、その時にこの池に迷い込む稚魚がいるんだ。鰻はMot con rong(ドラゴン)の幼生だって言われている。その池で育った鰻はやがてMot con rong(ドラゴン)になるんだ。そしてまた海を回游する」
「Mot con rong(ドラゴン)というのは日本の龍のようなものか?」
「日本の龍のことはよく知らない。Mot con rong(ドラゴン)は空と大地をつなぐもの、人間の守護神であり、自然の守護神だ。Mot con rong(ドラゴン)は自然神なんだ」
「それならば、日本の龍のようなものだな。不思議だが、世界で地域は違っても、神々の話には共通点が多い。よく似た神々もいる」
「僕は他を知らない、だから世界の神々のことはよくわからない。だから僕は大きくなったら世界を見てみたいと思うんだ。僕が悟った世界の成り立ちが、本当にそうなのか確かめてみたいんだ」
「俺たち大人とは真逆なんだな。目覚めた後に世界を見るのか、どんなものなのか想像できない」
「僕も想像できない」とレイは言った。






Episode 35


"This body is" tactile ", Aoi said. "Hear, experience, touch, feel, experience, learn. Higher self gains its experience and learning through the" tactile sensation "of the body.Experience realistic reality by having the body.You can experience various individuality Knowing and knowing the difference.The physical body gets its shape by its role, environment and function.In the same bodies of insects, birds and grasses, their appearance is completely different.This body of ours also reflects their function and role Humans returned to the wild. "
"Tactual" is all about the senses including the senses and the sixth sense, is not it? "Takako asked.
"Yes, it also includes unconsciousness, there is a function that can sense the front and back of the body as well as the surface and latent in conscious.If you can not see what you can not see, it is not everything that you can see It's only part of the world, like a corner of the iceberg, "Aoi said.
"Does not it mean that there are only things that can be seen and those that can be touched?"
"Well, the one that is invisible is deeper, the only thing that can be seen is the entire surface layer, for example I can see you, you are the only surface you are looking at Your physical function I can not see anything or thinking, but I feel something - your mood and mood - the eyes are just the entrance, behind which there is a world of feeling how to feel that There is a deep dimension overlap in the world, and the higher self from the deep inside gains this body as "tactile" and gains experience.The reality that occurs is "as tactile "Self" of high order always looks at it, that is, the reality that Takako is alive in your world, the higher-order you are experienced and learned The original self's superficial life set in a world with different dimensions to get Do a thing to say it. "
"That's a game, you thought."
"Yeah, I do not know the reality with the conscious body as it is.There is our" true self "in the higher order of this world now.The" true self "senses the world that seems realism through the body and its sensation Human beings are especially creatures that depend on sight, they trust vision very much, and that reality also includes negative things such as pain and despair.The real 'learning You can not get it from joy or pleasure alone, you need both. Negative alone does not become a real "learning." A positive born from a negative opens the door and guides you to the next dimension. You can always get the guide from higher order you can get from "prayer", "meditation" or "song." The meditation that shakes the throat chakra is sky and big It is easy to match with the trembling of wavelength.The meaning of words and voice are meaningful.The thinking connects the front and the back by matching with the physical movement.To go to the higher order the body How to use is also important "
"Is it a" song "?
"Yes, Miwa is telling it to Miwa of your world"
"Miwa, I have not met you yet, but there is another person connected to this world"
"There are a lot of people, there are plenty, more and more, your world is also evolving, people like you in the world are evolving their consciousness, like people who have been awake since a long time ago. And the man in your world will shift consciousness to higher order while staying in that world. While changing consciousness, I realize that I am an avatar.
"And suffering will change to joy?"
"While keeping the reality, suffering and sadness can see their personality when you know its essence, which is the first step in knowing yourself, and you will not" judge "when your consciousness moves to higher order As well as yourself and others, accept the personality and difference quietly, so you will be able to love yourself and yourself naturally, there is only one personality there I realized, "Aoi said.










Saying, "Hey!" Sari called out to the child sitting under the tree.
When Ray acknowledged the appearance of the two, raised his hand and answered it.
"Is he a child?" Heard Sakae. "He is Ray, I am still a child but I am awake and I am also getting the power to see the future, if you want to ask something, you should ask," Sari said.
As they walked closer to Ray, Ray got up and greeted them. Sari introduced Haku and Sakae when he hugged with Rei.
"He is Sakae, I am from Japan, I want to drink my coffee," Sari said.
"Hello, Sari's coffee was the best," Sakae said.
"Hello, I am Ray and Sari's coffee is delicious, I love you too," Ray said, shook hands and smiled with a smile.
It was still a small, thin hand. "Thank you for the delicious eel that you took in. Thank you," Sakae replied while shaking hands.
"We exchanged eels and coffee beans, Sari also keeps bees, coffee flower honey is delicious," Ray said.
"Let's eat it with bread afterwards, it goes well with tea," Sari said.
"Thank you, it's only a feast," Sakae said.
"You came from a distant country, I do not know the country of Japan, but I heard from travelers and old people, it's a very rich country," Ray said.
"Yes, it is a very rich country, a variety of crops grow in Japan, mountains are rich and water is rich, development is progressing and the original richness is being lost," Sakae said .
"The old man who traveled the world said that every country is so, if this country goes to the city nature is lost," Sari said.
"I think that if you can do it, I think that Japan wants to regain its original wealth, some people are working to do that, not only in Japan, but now people still have a different sense of consciousness. Maintaining society by protecting it, it may become a world without any rules without rules, it may become a world of competition In such a world, the voice does not become a voice "Sakae said.
"The essence of the city system is a competing system.The person who gains power makes the system and the latter one is exploited.Brained and brainwashed into the frame of common sense.The education and the mass media are the brains of the brainwashing That is part of the system, "Sari said.
"Those who gained power gained the power of" substance. "The things to get are not" power. "Forces and substances are" phantom. "It is worth nothing at the same time as death. It is not such a thing that is truly worth it, it is a treasure of the soul, which is indispensable even by "death", experience, love, compassion and kindness.The soul that gained such a thing is real You can get the treasure, "Lei said.
"I know that people who gained power are moving the world, the hearts of people are hurting, they are hurting each other, that wound is also creating new wounds," says Sakae Said.
"There is nothing to mourn, there are also wonderful" love "in your country, Ray said, the nature of man is" love. "It is just hidden now.
"Why is it hidden? Is it due to being hurt?" Sakae asked.
"I think that there is it, people can not have compassion if they are hurt, seek love given, rather than giving love, it will be impossible to continue giving 'free love.' That is "to be given free love." It is not loved by someone but loving someone, that is "getting love," Ray said.
"Even if you are hurt, there are people full of love, you heard that they are awake," Sakae asked.
"I guess that's true, you can not do it unless your heart is strong, and that strength has a major impact on your awakening - each time you get hurt your heart gets stronger, the waking man has a big scar on your heart. I know suffering and loneliness, "Ray said.
"I heard that you have that experience? I am still a kid," Sakae asked.
"The waking up of our children is congenital, awakening as soon as it gets mindful, before Ray said negative information would defile that heart," Ray said.
"When you realized that you were awake, Sakae asked.
"It was around the age of 3 or 4, I noticed that the world is full of light, I noticed that it is the radiance of life.The creature's heart is the universe, endlessly wide and deep And the sun is sure to shine within each chest, there is no one who does not have a sun, as there is always a sun in this world that sun shines with "getting love" It is the essence of human beings, many people are still not aware of the true self "to be given free love," Ray said.
Sakae asked, "Will it be a good person?"
"That's not the case.It's just a performance.It's not trying to be a good person.Humans are intact as it is.The care and kindness are born naturally when you notice it," Rei said Said.

"Suddenly talking deeply, do not you bake bread to make tea? Sakae will not return home today tomorrow," Sari said.
"Sorry, sorry, I was surprised to ask a lot of questions, I never thought that I could accept and answer so firmly, even though I am a kid. I mean that there was still some prejudice against children." Said Sakae.
"It's okay, travelers are always surprised, it seems they are not kids, but I am still a child, it is my experience that I am missing," Ray said.

"Will you put in Ray, herbal tea? I get a fire and bake bread, bread and honey are bringing in. As long as it's been like this, Sari will not have time for tea," Sari said Said.
Ray laughed smiled and said, "That's right."
Ray started walking to pick up herbs growing around him. Sakae walked together after Ray. I walked to a sunny place and sniffed the smells of various grass.
"Everything will be delicious tea, how does it feel right now?" Said Rei.
"I feel good, I am excited and excited," Sakae said.
"Then let's choose that kind of herbs, let's blend some herbs that have a refreshing scent because honey is sweet," Ray said and grabbed several kinds of grass leaves by hand. "When you blend each other, it's a fragrance that is much deeper than when it is one kind." Ray said so and presented herbs in her hands to Sakae. "Please smell the fragrance"
Sakae bent over a little and smelled the scent of herbs in the hands of Rei. "It's a very good fragrance"
"Because coffee's honey smells nice, this blend is my favorite because I feel excited too," Lei said.
Sakae felt very happy when he smelled the scent of herbs in the boy 's hands.
"Let's go for water," so Ray walked towards the agricultural tool hut.
At the entrance to the hut, I took a wooden canopy on the bench made of wood and turned to the side of the hut. The back of the hut was a low slope, with stones lined up on a part of the slope. There was a pipe made of bamboo out of the stones lined up, from which water was flowing out.
"This water is the water that is coming from this slope, and if you add a little hand to the place where the water springs, spring water can be squeezed." This workmanship was done by my father. Now I'm on the mountain, "Lei said.
I asked Sakae, "Can I drink it?"
"Try to drink, of course"
I took water from Sakae with both hands and drank it. It smells mellow and relaxed.
"Sakae said," It's a nice scent. "
"It's a scent of soil, the soil here smells so good that I want to eat it," he told me so that Rei diggled a few feet of feet with a falling wooden stick. Even though I was standing, the fragrance of the earth came up from my feet.
"It's true, it smells so sweet, it's a fragrance that I really want to eat," Sakae said.
"The rice and vegetables are also delicious because the soil is alive, the dead soil will go bad, the living beings will live there, the living beings will live the original power"
"The city has plenty of rotten soil, soil is not clean in town."
"Even so, the soil of the city can be revived, if the lives live a lot in the soil, the smallest creatures support the creatures of this world"
"Really, vegetables and rice were delicious, too, the eels were really delicious, but why can you get eels like this in the mountains?
"There is a pond, to the tributary of the river that flows through this village.The pond is the nest of the dragon.The dragon's nest goes through the basement to the sea.Eel is born and born in the sea It seems to turn around There are larvae that get lost in this pond at that time.The eel is said to be a larva of the dragon.The eel raised in that pond eventually becomes a dragon and will also revolve around the sea again. " /> "Is Dragon like a Japanese dragon?"
"I do not know the Japanese dragon well, the dragon is a thing that connects the sky and the earth, the guardian god of man, the guardian god of nature, the dragon is a natural god."
"If that is the case, it's like a dragon in Japan." It is strange, but there are many similarities in the story of the gods, even if the region is different in the world There are similar gods.
"I do not know anything, so I do not know about the gods of the world so I do not want to see the world if I grow up I want to see if the realization of the world I realized really is "
"We are the opposite of adults in the opposite direction. I can not imagine what the things are like seeing the world after waking up."
"I can not imagine," Ray said.

四季の輝き 第34話 Shine of the Four Seasons Episode 34




第34話


「『アワのうた』をカバーしてみたらどうかな?」と真知子は言った。
「『アワのうた』ってなんですか?」とチッチが聞いた。
「日本語の『あいうえお』の元になった古い文字で書かれた言葉よ。古代文字っていうのかな? 文字にはそれぞれ意味があって、それは祈りの言葉でもあったみたいなの、マントラみたいな。縄文時代の人たちはその祈りの言葉を歌いながら、神々と交信していたみたいなの」と真知子は言った。
「それは日本語の歌?」とユウは聞いた。
「そうね、日本語というか日本の『言葉の音』って感じかな。古い言葉だけどどこか懐かしく感じる歌よ」と真知子は言った。
「嬉しい、私、日本語の歌も歌いたかったんだ」とユウは言った。
「それってどんな感じの曲なの?」と美和が聞いた。
「歌詞は決まってるんだけど、曲は色々なバージョンがあって、自分で作曲している人もいるし、何かの曲に歌詞を当てはめて歌うこともあるみたいなの。あんたたちオリジナルで曲付けちゃえばいいのよ」と真知子は言った。
「いいですねえ、セッションしながら色々試してみましょうよ」とチッチが言った。
「でもまた美和が寝ちゃったらどうする?」とユウが言った。
「寝てるんじゃないわよ、意識が飛んでるの」と美和が言った。
「宇宙に飛んでるんだよな。オレもうほとんどついて行けてない気がする」とタナベは言った。
「タナベは演奏だけついて来ればいいよ。現実主義なんて、今時流行んないわよ!」と美和が言った。
「まあまあ」とチッチが言った。

「でも美和が会った獣の姿の自分って、本当に自分だったの?」と真知子は聞いた。
「姿が獣だからね、見た目ではわからない。でも会話をすると確かに自分なんだってわかる。進化した自分って感じ」と美和が言った。
「『あなた達の演奏がシキ(地球)の目覚めに必要だ』って獣の美和が言ったのね?」と真知子が聞いた。
「うん、そう言っていた」と美和が言った。
「なら、やっぱり『アワのうた』だわ。マントラだし、祈りの言葉だもん」と真知子は言った。
「そんな歌が昔からあったのね」とユウが言った。
「縄文時代からあるのよ。昔の人はすごいのよ、海も川も山もなにも汚れていなくて、湧き水を飲んで、食べ物は散歩しながら手に入れたの。だってそこらじゅう食べ物だらけだったらしいからね。薬草も生えていたし、植物たちと上手に生かし合いながら暮らしていたようね。」と真知子は言った。
「なんか真知子さん、縄文マニアなんですか?」とチッチが聞いた。
「縄文は今、私の中ではとっても熱いの、現代文明はせいぜい200年とか300年くらいでしょう、でも縄文時代は1万年以上も続いたのよ、ずっとそのままで人間は暮らしていけたはずなのに、農耕文化が入ってきたの。縄文人には必要なかったのにね。」と真知子は言った。
「農耕文化をもたらしたのは弥生人ですよね、確か」とチッチは言った。
「そうよ、世界が農耕文明を築く中、日本だけは狩猟採集文明を維持していたの、それで十分に暮らしていけたのよ。日本の国土は暖かい黒潮の流れに挟まれている。暖かくて降水量が多いの。日本の山はその雨のおかげで豊かな森が育つ。世界では稀な環境よ、四季があって季節ごとに様々な実がなり野草が育つ、動物たちも生き生きしている。農耕をしなくてもよかったのよ、弥生時代に入るまではね」と真知子は言った。
「弥生の人たちはなぜ農耕文明を持ち込んだんだろう?」とタナベは言った。
「そんなの楽したいからに決まってるじゃない。畑でいっぱい作って、それを貯めておいて、遊びたかったのよ。人間は脳が発達するにつれて色々な楽しみを見つけたんだと思うわ。弥生人は『アリとキリギリス』のキリギリスだったのよ」と美和は言った。
「みんなが働いている時に遊んでいて、冬になって食べ物が無くなるっていうあの話ですか?」とチッチが聞いた。
「冬に備えて蓄える事を思いついたのよ。それを日本という豊かなところでやれば、もっと楽に楽しく暮らせると思ったのね。だから農耕を持ち込んで自然豊かな日本で楽しく暮らしたいと思ったのよ、きっと」と美和は言った。
「あれ美和ちゃんも縄文マニアなの?」と真知子は聞いた。
「マニアじゃないけど色々考えてたら、縄文時代に行き着いたのよ、本当の意味で『持続可能な時代』だったみたいね」と美和は言った。
「富の蓄積と余暇が人間を両極に分断した。富の蓄積に幸福を感じる感覚が生まれた。それまでは無かった感覚よ。『蓄積』は縄文人には必要無かったんだけどね」と真知子は言った。

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*アワのうた歌詞(この「ヲシテ」文字のフォントは、日本ヲシテ研究所に著作権があります。)







「この村の土はとても良い発酵をしているんだ」とサリは言った。「有機物は土の中の大量の微生物にすぐに分解される、ふかふかの土は発酵を促進する。その土から植物は生きる力を得る、免疫力や情報や、もちろん栄養や水や酸素も。土が植物を生かしている。ここは川の源流が始まる場所だ。雨に混じる化学物質も土の浄化力で無害になる。湧き水は微生物が濾過した水なんだ、殺菌も消毒も必要ない、清潔そのものだよ」
「街の水は塩素の入った水道水だ、殺菌して消毒している」とサカウエは言った。
「しばらくこの村に居れば、その毒も抜けるよ。人間の体は半分以上が『水』でできているんだ。綺麗な水でできた体は病気にならない。免疫力も上がるし、抵抗力もつく。村の老人は病気で死ぬことがない。皆、老衰で死ぬ、喜びながらね。体が動かなくなって、食べられなくなって、なにも飲めなくなる。体から『水』が抜けていって枯れるように死ぬんだ、植物のようにね」とサリは言った。
「その死に方は苦しくないのか?」
「苦しくはないようだ。老人たちは、みな楽しそうだ。『水』が抜けていく時は、ほぼ瞑想状態に入る。枯れるようにゆっくりと『死』が近づいてくる。それを体験すると、生まれてくる感覚も思い出すそうなんだ。入り口から出口に出るような感覚で。生と死は入り口と出口とも言えるんだ。僕たちは入り口から入って来て、出口から出て行く。様々な学びを得て」
「だから老人たちは微笑みながら死ぬのか」
「喜びに満ちた『死』なんだ。『生』の始まりでもあるからね。老人が死ぬとみんなで「星のうた』を歌う。僕たちのマントラだ。祈りの歌なんだ。宇宙とつながる歌。素晴らしい癒しも含んでいる。その歌は癒しの歌なんだ。体の傷も治るし、コミュニティーの問題も癒す。そもそも問題なんてどこにも無かったんだって気づくんだよ。もし問題があるとしたら、それは自分の外部にあるのではなくて、自分の内部にあるんだ。問題は、それを感じている人間が作り上げたルールに基づいている。それは宇宙の真理とは全く関係のないものだ。人間が思い込みで作ったルールだ。問題は人間が勝手に作り出している。本当の問題は『自然の流れに逆らうこと』これが一番の問題なんだ。」
「何か問題の話になっていないか? 確か歌の話をしていたと思うが」
「そうだったね、『星のうた』の話だ」とサリは言った。「心と体の癒しの歌、それが『星のうた』なんだ」
「誰かが死なないと歌わないのか?」
「皆、歌いたい時に歌う。一人でも歌うし、皆んなでも歌う。皆んなで歌うと一つになれる。魂の同化。宇宙そのもの。全てを内包した世界。善と悪、陰と陽、両極が存在する世界。僕たちは意識次第でそのどちらにも行けるんだ。目覚めはそれを悟った時にやってくる」
「君は目覚めているのか?」
「わからない。感覚は『目覚めた人』のように感じる。でもまだ完全に目覚めた状態ではないと思う。僕は奥手だからね。早い人は子供の時に目覚める。彼らは真の幸福と自由に目覚めるんだ。でも僕にはまだその感覚はわからない。完全には自由になれていない部分がある。解らない事柄もある。もしかしたら『目覚め』という物事の概要に触れているだけかもしれない。『目覚め』に関しては、道筋があるわけではないし、個人個人で全て違う。学びの場は個人個人の経験と生活だ。僕はあまり他を知らないから、境目もよくわからない。街に行ってネガティブを受け取ってしまうのは、感覚が繊細だからだと思う。ずっと子供の頃からこんな感覚だから、この先の感覚があるならそこまで行きたいと思う」
「神の感覚か?」
「そうとも言えるね。『与える者』ともいうし、世界では『アバター』ともいうらしい。この村の老人たちの感覚だよ」
「この村は本当に縄文の村のようだ」とサカウエは言った。







Episode 34


"Why do not you try covering" Song of Awa no uta", Makiko said.
"What is" Song of Awa no uta"?
"Words written with old letters that became the source of Japanese" Ai Oeo. "Words like ancient letters? There are meanings in each letter, which are also words of prayer, like mantras People in the Jomon period seemed to be communicating with the gods while singing the words of that prayer, "Makiko said.
Yuu asked, "Is that Japanese song?"
"Well, I guess it is Japanese or Japanese" sound of words "It is an old word but it feels nostalgic somewhere," Mashiko said.
"I wanted to sing a song of joy, I, Japanese," Yu said.
"What kind of song is it like?" Miwa asked.
"The lyrics are decided, but there are various versions of the songs, some of them are composing themselves, and there seems to be singing songs by applying lyrics to some songs. Mashiko said, "You can do it."
"Sounds good, let's try various things while sessioning," said Chitchi.
"But what if Miwa sleeps again?" Yu said.
"You are not sleeping, your consciousness is flying," Miwa said.
"I'm flying in space, I feel I can hardly follow almost any more," Tanabe said.
"Tanabe can follow only the performance, realityism is not fashionable at this time!" Miwa said.
"Somewhat", Titch said.

"But Makiko asked himself, was Myself in the appearance of the beast Miwa met?"
"Because the figure is a beast, I do not know at first glance, but I can understand myself certainly by talking, I feel like I've evolved," Miwa said.
"Miwako asked," Miwa of the beast said that "your performance is necessary for waking up the shiki (earth)"?
"Yes, I was saying that," Miwa said.
"If it is, it is" Song of Our Love "after all, it is a mantra, it is a word of prayer," Makiko said.
"There has been such a song for a long time," Yu said.
"It's been from the Jomon period, old people are amazing, the sea, the river and the mountains are not soiled, drinking spring water and getting food while taking a walk, because everywhere food It seems that everything was full of medicinal herbs, and she seems to have lived well with the plants, "Makiko said.
"Is it something Machiko, Jomon mania?" Asked Titchi.
"Jomon is now very hot in me, the contemporary civilization will be at most 200 years or 300 years, but the Jomon period continued for over 10,000 years, while human beings could have lived as it was for a long time Agricultural culture came in, though it was not necessary for Jomon people, "Makiko said.
"It was Yayoi people who brought agricultural culture, is not it, right?" Said Tschitch.
"Yeah, as the world built farming civilization, Japan alone maintained the hunter-gathering civilization, so I could live well enough.The Japanese land is caught in the warm Kuroshio Current.Warm A rainy forest grows in the mountains of Japan thanks to the rain There are four seasons in the world, various seasons and various fruits grows, wild grass grows, animals live alive I did not have to do agriculture until I entered the Yayoi era, "Makiko said.
"Why did Yayoi people bring farming civilization?" Tanabe said.
"I am determined not because I want to have that kind of things, I made plenty of them in the field, I saved it and wanted to play.I think that humans have found various pleasures as the brain develops.Yayo People were the grasshoppers of "Ali and Grasshopper", Miwa said.
"Is that story that people are playing when they are working and that food goes away in the winter?" Asked Titch.
"I thought of storing up to prepare for the winter, I thought that if I do it in a rich place in Japan, I thought that I could live more comfortably and so I wanted to bring farming and live happily in nature rich Japan Well, Miwa said.
Mikiko asked, "Is that Miwa chan a Jomon enthusiast?"
"It's not a mania but if you think a lot, I arrived at the Jomon Period, it seems that it was a" sustainable era "in the real sense," Miwa said.
"The accumulation of wealth and leisure divide human beings into two poles The feeling of feeling happiness was born in the accumulation of wealth.It was a sense that it was not until then," accumulation "was not necessary for Jomon people, Said.








"The soil of this village is doing very good fermentation," Sari said. "Organic matter is quickly decomposed into large amounts of microorganisms in the soil, softer soil promotes fermentation.The plant gains the power to live, from the soil, immunity and information, as well as nutrition, water and oxygen. The soil uses the plant.This is the place where the source of the river begins.The chemical substance mixed with the rain becomes harmless by the purification power of the soil.The spring water is the water filtered by the microorganism, neither sterilization nor disinfection is necessary, It's cleanliness itself. "
"The city water is chlorine-containing tap water, it is sterilizing and disinfecting," Sakae said.
"If you are in this village for a while, that poison will escape, more than half of the human body is made up of" water. "A body made of clean water will not get sick, immunity will also rise, resistance The old man in the village will not die because of sickness, everyone will die of old age, with joy, my body will not move, I will not be able to eat, I will not be able to drink anything "water" comes out of my body It will die as it withers, like a plant, "Sari said.
"Is not it a painful way to die?"
"It seems not to be painful, every old man seems to be having fun." When "water" comes out, it is almost in a state of meditation.The "death" approaches slowly as it dies.Born on experiencing it It seems to recall the feeling of coming in. In the sense that it goes from the entrance to the exit.Life and death can also be said as entrance and exit.We come in from the entrance and go out from the exit.You get various learnings "
"So do the old people die with a smile?"
"Death full of pleasure" It is also the beginning of "life." Everyone sings a "star's song" as an old man dies, it is our mantra, a song of prayer, a song that connects to the universe. Including wonderful healing, that song is a healing song, healing the bodily wounds and healing community problems, if you have a problem, if there is a problem, It's not inside of you but inside yourself.The problem is based on the rule created by the person who feels it.It has nothing to do with the truth of the universe.Human It is a rule that I made with my own thoughts.The problem is created arbitrarily by human beings.The real problem is "to resist the flow of nature" This is the biggest problem. "
"Does not it tell me something about the problem? I think I was talking about a song surely."
"That was the story of" Star's Song ", Sari said. "Healing songs of mind and body, that is" Star nooda "
"Does not anyone sing if they do not die?"
"Everyone singing when they want to sing, singing alone, singing everyone, singing together everywhere, becoming one. Assimilation of the soul, the universe itself, the world that encompasses all. Good and evil, yin and yang, both poles exist You can go to either of them depending on your awareness.Wake up comes when you realize it.
"Are you awake?"
"I do not know, the feeling seems to be" awakened person. "But I think that it is not yet completely awakened, because I am pretty.The early people wake up when I am a child.They awaken to true happiness and freedom But I still do not know that feeling, there are parts that are not completely free, there are also things I do not understand, perhaps it just touches the outline of things called "awakening". As for awakening, there is no way, there is no path and it is different for individuals individually.There are learning experiences and lives of individuals.I do not know too much about other things because I do not know the boundaries well.It go to the town and go negative I think that it is because the feeling is delicate because it is such a feeling since childhood and I want to go there if there is a sense of the future "
"Do you feel God?"
"You can say that as well," it is said to be "give", and it is also called "avatar" in the world, it is a feeling of the elderly people in this village. " "This village is really like a village of Jomon sentences," Sakae said.

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