趣味で歌と小説と詩を掲載させていただいてます。

流星のうた 第28話 最終話 Song of the meteor 28 Final story



第28話 最終話


タナベは母親が息をひきとる時、その想いを全身で受け止めた。
母親の人生は楽な人生ではなかった。苦しみと辛さを抱えながら、その命を自分に与えてくれた。
優しい言葉をいつもくれた。幼い自分に愛情を抱えきれないほど与えてくれた。
自分は母親に恩を返しきれないままでいた。何もしてあげられなかった。悔しくて泣いた。
「ありがとうね」と母親は最後に言った。

人は人に生かされる。愛情という力に。
「人に愛情を持って生きる限り、人間に不幸などない」と母親は教えてくれた。

タナベは母親を弔った後、一人であの池に行った。葵はもういない。美和にメールを残して居なくなってしまった。
池は変わらずに透明な水をたたえていた。
龍がこの池から地球に潜っていく。「たまり」なんだ、と葵は言っていた。

会えたんだろうか、サポに。

タナベは持ってきた小さな花束を池の淵の岩の上に置いた。







作者 風葉。




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Episode 28 Final story


Tanabe accepted his feelings throughout the body when his mother drew his breath.
Mother's life was not an easy life. While having suffering and spicyness, he gave me that life.
I always gave a kind word. He gave me little affection for her little boyfriend.
I remained indebted to my mother. I could not do anything. I regret and cried.
"Thank you," my mother said last.

People are made alive by people. To the power of love.
"As long as you live with affection for people, there is no misfortune for men," the mother taught.

After mourning her mother, Tanabe went to the pond alone. Aoi is no longer there. I have left Miwa without e-mail.
The pond kept clear water transparent.
A dragon dives from this pond into the earth. Aoi said, "Temari".

I wonder if she could meet, I'm in the supporter.

Tanabe put a small bouquet of brought on the rock of the pool of "Temari".




The end


Author huuyou

流星のうた 第27話 Song of the meteor 27



第27話


貴子はベッドから飛び起きると裸足のまま凛太朗の部屋へ走った。

ドアを開けると黒い獣が二本足で立ち、凛太朗を覗き込んでいた。獣は気配に気づき、ゆっくりとこっちに振り返った。


葵は人間がドアを開けて部屋に入ってくると大きく安堵した。

サポだった。   



貴子は振り返った生き物に攻撃の意思がないことを認めた。その目は獣の目ではあったが、凛太朗に対しても、自分に対しても害のない色をしていた。恐れも怯えもない。怒りも苛立ちもない。人間の表情に近いものがあった。


「サポ」と獣は言った。

その声は人間のような声だった。女の声だ。
「何?」貴子は呟いた。獣が何かいったような気がした。
「サポ」もう一度獣は言った。
貴子は獣のような生き物が自分に向かって「サポ」と呼びかけていることがわかった。自分に話しかけているのだ。

「サポってなに? あなたはなに?」貴子は邪悪さが消えてしまっている生き物に、その呼びかけの意味を聞いた。

「君の名前だよ」と葵は静かに言った。
「あたしの半分。魂の片割れ。あたしのもう一つの名前」
「あたしの半分」貴子はそう生き物に言われて、自分のいきなり出来た空白の意味を理解した。この欠落感は、自分が半分だからだ。何かを癒したい。何かを救いたい。抑えきれない衝動は、獣のその一言でその訳をだんだんと思い出してくる。

貴子はどんどんと欠落感が増していくのを感じた。思い出せば思い出すほど、その空白は領域を広げた。

「僕が魂を宿した時、僕は欠落感でいっぱいだった」と貴子は言った。「アキ、君が居て僕はその空白を埋めていた」
「サポ、あたしは君なんだ。そして君はあたしなんだ」と葵は言った。

僕の名前だ。サポ。陰陽の双子。トットとの再会の約束。


「リンを救いに来た。死なせたくない」と葵は言った。
「アキ、その姿は・・・」貴子は獣の姿をしたアキが生きてきた一千年を思った。
「でも思い出したし、サポも見つけた」葵はサポの気持ちを察してそう言った。

貴子はアキの姿を見て、さぞ過酷な生を生きてきたのだと思った。

「融合しよう」と貴子は言った。「もう一度一人になる」

「そんなことすればサポに邪悪が混じる。あたしは凛太朗に命を譲り、そのまま消える」と葵はいった。
「それはトットの想いとは違うと思う」と貴子は言った。「うん、きっと違う。トットは生きて再会しようと言った。約束したじゃないか、アキ」

「あたしは邪悪さをまとって多くの過ちを犯した。多くの命を傷つけた。そのことを償いたい」と葵は言った。

「償いたいと思うなら生きよう。僕と融合して僕の中で生きるんだ。君に凛太朗を癒せる力があるなら、それをやってから僕の中で生きるんだ」と貴子は言った。

葵は全身から涙がほとばしるのを感じた。鬼の灰汁が涙となってぼたぼたと床に落ちた。
「戻れるんだろうか、元の人間に」と葵は言った。
「僕も泉の龍を呼ぶことができるんだろ? アキの泉は僕が掘りあてる。命を失わずに」と貴子は言った。「僕たちならできる。元の人間の魂になって一緒に生きよう」

貴子は葵に歩み寄り、その肩をしっかりと抱きしめた。
「僕が癒したいのはアキ、君なんだ」貴子は獣になったアキを抱いてその泉を探した。
佐吉への想い。おりょうの料理。美和の言葉。山の「たまり」。龍の入り口。
貴子は山の「たまり」に漂っている龍の波動を衣にして、葵を包んだ。そしてその端で自分も包んだ。アキと自分の魂を包むように。

葵は「龍の衣」に包まれたまま、凛太朗の泉を見つけた。母親の子守唄。眠りと共に歌われる歌。「My funny Barenntainn」
そしてまだある、池に開く新芽の命、ちひろとの握手。貴子の飾った花。向けた言葉。

綺麗な想い。透明な泉。

葵は凛太朗の泉から龍を掘り起こした。

命の歌は歌われ、葵はその命を凛太朗に譲った。

薄れていく葵の魂は「龍の衣」に包まれて貴子の魂と融合し、一つに溶け合った。

貴子は少年が救われたことを見届けて獣を自分の中に取り込んだ。獣の姿は消え、部屋には少年と自分だけが残された。

「アキ、やっと一つになれた。私もやっと人間になれた。私もずっと片端だった。満たされない癒しの想い。ずっとアキを探していた。ずっとアキに会いたかった。アキを癒したい。その想いがやっと叶えられた」貴子は床に座り込んだ。全身から力が抜けた。
月の光が窓から入っている。ベッドに眠る凛太朗を照らしている。

「元に戻ったんだね」とクンネが言った。月が語りかけていた。
「クンネ、思い出した。アキは一緒にいる。トットを目覚めさせる」と貴子は言った。
「トットはもう目が覚めてるみたいだよ」とクンネは言った。「希望の泉が掘り返されたんだ、君たち二人の力で」

クンネはキラキラと輝きながら世界を照らした。




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Episode 27


Takako jumped out of bed and ran to Rintaro 's room with barefoot.

When I opened the door, a black beast stood with two legs, looking into Rintaro. The beast noticed signs and looked back at this slowly.


Aoi greatly relieved when man opened the door and entered the room.

It was a supporter.



Takako acknowledged that there was no intention of attack on the creatures that turned back. The eyes were the eyes of the beast, but they had a color that was not harmful to Rintaro and to himself. There is no fear nor frightening. There is no anger or irritation. There was something close to the human expression.


"Supo" said the beast.

That voice was a human-like voice. It is a woman's voice.
"What?" Takako muttered. I thought that the beast said something.
"Sapo" Once again the beast said.
Takako found out that a creature-like creature calls himself "supporters". It is talking to myself.

"What is suppo? What are you?" Takako heard the meaning of the call to the creature whose wickedness had vanished.

"It's your name" Aoi quietly said.
"Half of me, one piece of soul, Another name of me"
"Half of me" Takako so told the living thing, I understood the meaning of my sudden blank space. This feeling of missing is because I am half. I want to heal something. I want to save something. The impulse that can not be suppressed reminds me of that translation gradually with that single word of the beast.

Takako felt that the feeling of missing increased steadily. The more I remember, the more the space widened the area.

"When I bothered my soul, I was full of missing pieces," Takako said. "Aki, you were here and I was filling that blank"
"Sapo, I am you, you are me," Aoi said.

It is my name. Supporter. Yin and yang twins. Promises to restart with Tot.


"I came to save Lin, I do not want to let him die," Aoi said.
"Aki, that figure is ..." Takako thought of a thousand years when Aki who showed the appearance of a beast had survived.
"But I remembered and I found a supporter," Aoi said after observing the feelings of supporters.

Takako saw the appearance of Aki and thought that he was living a harsh life.

"Let's fuse," Takako said. "Become one again"

"In that way, evil is mixed in the supporters, and I give way to Rintaro and it will disappear as it is," Aoi said.
"I think it is different from Tot's feelings," Takako said. "Yeah, it's not exactly, Tott lived to say I wanted to meet again ... I promised you, Aki"

"I made a lot of mistakes in wickedness, I hurt many lives, I want to make up for it," Aoi said.

"Let's live if you want to make up for it.It fuses with me and lives in me.If you have the power to heal Rintaro, after you do it, you live in me," Takako said It was.

Aoi felt tears flew away from the whole body. Demon 's lye broke as tears and fell down to the floor.
Aoi said, "Will it be able to go back to the original human?"
"I can also call the fountain dragon, I will dig a fountain of Aki, do not lose my life," Takako said. "We can do, let's become the original human soul and live together"

Takako walked in to Aoi and hugged his shoulder tightly.
"I want to heal is Aki, you." Takako looked for the spring holding the Aki who became a beast.
My feelings toward Sakichi. Dishes of rice. Words of Miwa. "Stagnation" of the mountain. The entrance of the dragon.
Takako wrapped the Aoi with the waves of the dragon drifting in the mountain's "Temari" clothes. And at that end I also wrapped myself. Just like wrapping your soul with Aki.

Aoi kept wrapped in "Ryu no Ra" and found a fountain of Rintaro. Mother 's lullaby. A song that is sung with sleep. "My funny Barenntainn"
And there is still, the life of the sprout that opens in the pond, shaking hands with Chihiro. Takako 's decorated flowers. Words that I directed.

Beautiful thoughts. Transparent fountain.

Aoi dug a dragon from Rintaro 's fountain.

The song of life was sung, and Aoi yielded that life to Rintaro.

The fading Aoi 's soul fused with Takako' s soul wrapped in "Ryu no Ra" and blended into one.

Takako saw that the boy was saved and took the beast into himself. The appearance of the beast disappeared and only the boy and himself were left in the room.

"Aki, at last finally I became a man, I finally became a human.I was always one end.The feeling of healing that I could not fill.I was always looking for Aki.I want to see Ak for a long time.I want to heal Aki. That feeling finally fulfilled. "Takako sat down on the floor. The force came out of the whole body.
The moonlight is coming from the window. It is lighting Rinotaro sleeping in bed.

"You came back," Kunne said. The moon was talking.
"I remembered Kunne, Aki is with me, I will wake up Tot," Takako said.
"Tot seems to be awake now," Kunne said. "The fountain of hope was excavated, with the power of you two people"

Kunne shined the world shining brightly.

流星のうた 第26話 Song of the meteor 26



第26話


葵は深く瞑想するのが日課になった。朝と夕方にトカの光が見える前と見えなくなってから、現実の光が世界を照らす前と、それが終わり闇が支配する前に高い木に登り、深く自分を見つめ、内観する。
自分を見つめ、自分を知る。

変化する身体は、それにふさわしい様相へと戻っていく。今までの人間の様相は自分の本質の姿ではなかった。自分の魂にふさわしい姿は獣のような姿なのだ。
本来の姿に戻るのだ。

葵は深く自分を内観することで善なる半分を失った理由を探す。

あたしとサポは一つの命だった。陰陽を内包する人間であった。しかし「四悪趣」が陰の力を借りて魂を宿し、あたしになった。残りの命をサポが宿し陽の魂となった。
分かたれた因はまだわからない。わかることは、あたしもサポも人間の魂ではなくなった事。欠けた魂だという事。人間のようにすぐに地球に産まれ出なかったのは、欠けた部分の魂の成長を待っていたという事。

欠けた部分は陰は陰で補い、陽は陽で補った。
一人前の魂になるまでサポと二人でいつも一緒にいた。片時も離れる事はなかった。
サポはいつも助けてくれた。トットの背中から落ちないように、手を掴んでくれていた。トカの炎で眠ってしまっても、いつもそばにいてくれた。
あたしはサポがいてくれたら、それだけで幸せだった。

シキに命を譲った時、輪廻の廻りに入っていった。サポはもういなかった。何もかも忘れてしまった。シキのこともトットやクンネのことも何もかも忘れた。
鬼の業に生きることがすべてだった。それがあたしの世界だった。あたしが、あたしとして、そこに至る経緯がだんだんとはっきりしてくる。

トットは、お互いを見つけて、それから自分を蘇らせてくれと言っていた。一千年後に再会しようと。約束だ、と言った。
あたしは獣に戻っていく。多分もうサポを探す方法はかなり少なくなっている。

葵は木の上で内観しながら紫に染まる世界を感じていた。

それより今、重要な事がある、凛太朗の命の事だ。たぶんここ数日が境だと思う。命はその一線を越えると取り返せなくなる。凛太朗の波動は消えつつある。

あたしは命を譲る術を知っている。魂の泉を掘り当てて希望を湧き上がらせて龍を呼ぶ。
サポは一人でやれるだろうか。トットを目覚めさせること。思い出して、あたしがいなくても大丈夫だろうか。

大丈夫ではないかもしれない。でも凛太朗を救いたい。鬼の波動を持った少年を。サポならきっと何とかすると思う。

葵は世界が闇に包まれる頃、内観を終え、自分の意思が定まったことを確認した。

美和にメールを書いた。バッテリーはもういらない。山に来てもらう必要はなくなった。星の物語ももう終える。サポは一人でやれると思う。という内容だ。

メールを送ってしまうと、リュックに電源を切った携帯を入れて洞穴の奥にしまった。

手足の変化は、末端はすでに変化し終え、硬い黒々とした爪が鈍く光っていた。足の毛は太ももにまで生え、腕はほぼ獣の腕に変わっていた。美和たちが来てから五日が経ったが変化は加速している。

今夜にでも、もう一度凛太朗のところに行きたい。そしてそれがあたしの最後だ。

葵は川に入り身を清めた。背中の背骨に沿って毛が生えてきていることがわかった。尾てい骨にも違和感がある。
川底の岩を足の指で掴み、流れに耐えながら上流に向かって全身を川に潜らせる。そのまま川底を歩き、滝壺の近くまで来ると息を継いで滝壺の底まで潜る。
落ちてきた滝が深く地面をえぐり、水流は滝壺を撹乱してやがて浮上した水が下流へと押し流される。

嵐のような水流の中で鬼の魂を清める。
凛太朗に譲る命だ、できるだけ清らかでありたい。
そして、それもせめてもの償いなのだ。トットやサポへ、約束を果たせなかったことへの。
今、何が一番大切か、朝夕自分に問うた結果が今の答えだ。凛太朗を死なせない。それが答えだった。

川から上がり、服を着て時を待った。クンネは何も言わずに空に浮かんでいた。
見ていてくれるだけで十分だ。自分は、自分の中に芽生えたささやかな良心に従って正直に行動するだけだ。

暗闇の中、鬼の中のささやかな良心が疼いていた。サポはどこかで生きている、記憶もいずれ思い出すだろう。あたしの事もいずれ解る。サポはなんとかしてトットを目覚めさせると思う。クンネもいるし、トカもいる。
あたしみたいな魂を持つ人間。凛太朗を放ってはおけない。

葵は夜風に吹かれながら美和が「現実」と呼んでいた街を見下ろしていた。
人工的な光は人間の目には美しく見えたが、獣になりゆく者の目には恐ろしい光に見える。癒しの波動も、慈しみの波動も感じない。火の明かりは癒しの波動を感じられるが、電気の光は不自然に人間と自然とを引き離しているように感じる。

葵は街の光を見ながら、人間の波動が静まるのを待った。光が消えることのない街は、人間という生き物の、巨大な蟻塚のようだ。光り続ける巣。陰陽を内包した生き物。

人間の波動が徐々に静かになり、人工的な光りだけが、闇の世界からの魔の手を逃れるように町中を照らしていた。
葵は枝の上に立ち上がり、かかとでコンコンと枝を打った。ジャンプして谷に飛び下り、そのまま沢を下った。
沢は麓の町の手前で暗渠になり地下に潜っていた。
近くのマンションの屋上に駆け上がり、凛太朗のいる施設の位置を確認した。ビル伝いに飛び移りながら凛太朗のいる施設にたどり着いた。

身体が熱を帯び始める。髪の毛が逆立つ。手足の爪が鋭く尖っていく。
背中の毛が服のファスナーを壊す。胸と腹にも黒々とした獣の毛が生えそろう。
口が耳元まで裂ける。牙が伸び、顔中にも毛が生える。目からは白目が消えた。
上顎と下顎が少し前方に伸び、獣のような顔つきに変化する。
熱を帯びたまま、いきなりそれら一連の変化が一気に起こった。声を上げる間もなかった。

獣の完全体になったのか。

葵は熱が引いていくと霞んだ意識の端でそう感じた。敗れた服を全て脱ぎ捨てた。
真っ黒な硬い毛が並々と全身を覆っていた。
人間の時よりも五感が澄み渡り、意識の層ははっきりと深くなっていた。無意識のさらに奥深く、意識は植物のように他の命と繋がっていた。

これが人間の意識か。

葵は人間の意識が植物のネットワークのように無意識のさらに奥深くで張り巡らされているのを感じ、その一端は確かにシキの波動とも繋がっていると感じた。
人間と地球とのつながりだ。確かに人間は地球の住人だ。内包する命。シキの一部だ。

シキの治癒力の一部だ。大きなエネルギーを秘めている。癒しのエネルギーだ。



施設の窓は全て閉まっていた。

葵は凛太朗の意識を探る。そしてその繋がりをたどり、肉体ごとその意識の近くに移動する。
凛太朗のベッドの脇で、葵は凛太朗を見つめながら泉の場所を探す。
必ず助ける。あたしの命にかえても。




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Episode 26


Aoi deeply meditated became a routine. Before and after the light of Tokka can be seen in the morning and evening, climb a tall tree before the real light shines on the world and before it ends and the darkness dominates, gazes deeply and looks inside.
I stare at myself and know myself.

The changing body will return to its appropriate appearance. The aspect of human beings has not been the figure of one's own essence. A figure suitable for his own soul is a figure like a beast.
It returns to its original form.

Aoi finds reasons why he lost a good half by having himself looked deeply.

I and Sapo were one life. It was a man who encompassed Yin and Yang. But the four abuses borrowed the soul with the help of the shade, and became me. Sapo lodged the rest of the life and became the soul of the sun.
I do not know yet why the matter was broken. What I can tell is that neither I nor Sapo is a human soul. To say that it is a lacking soul. It was that people who did not come out on earth as soon as human beings were waiting for the growth of the missing part of the soul.

For the missing part, the shade was supplemented with shade, and the sun was supplemented with sun.
I always stayed together with Sapo until becoming a soul of one serving. I never left the time.
Sapo always helped. He grasped his hand so as not to fall out of Tot 's back. Even though I fell asleep with the fire of Toka, I was always there.
I was happy just when it was there.

When I handed over my life to Shiki, I came in around the circle. There was no longer a supporter. I forgot everything. I also forgot about everything about Tott and Kunne everything about Shiki.
It was all to live in the work of demons. That was my world. As I, the circumstances leading to it become increasingly clear.

Tot said that they found each other and then revive themselves. Trying to resume after a thousand years. He said that it was a promise.
I will return to the beast. Probably there are considerably few ways to find a supporter.

Aoi felt a world that was purple-dyed while treating on the tree.

More than that, now is important thing, Rintaro 's life. Perhaps I think that the last few days are boundaries. Life can not be recovered if you cross that line. Rintaro's wave is going to disappear.

I know the art of giving up my life. Digging a spirit of the soul and raising hope and calling a dragon.
Can you support alone? Awakening Tot. Do not you think it's okay if I remember it?

It may not be okay. But I want to save Rintaro. A boy with the waves of demons. I think that it will surely manage something.

Aoi confirmed that his intention was decided after the world ended the interior when the world was enveloped in darkness.

I wrote an e-mail to Miwa. I do not need the battery anymore. I no longer need you to come to the mountain. The story of the star is already over. I think that supporters can do it alone. It is contents.

When I sent an e-mail, I put a cell phone back on my backpack and put it in the cave.

Changes in limbs, the ends have already changed, hard and dark claws were bluntly shining. Foot hair grew to the thighs, with the arms almost turned into beasts' arms. Five days have passed since the Miwa came, but the change is accelerating.

I want to go to Rintaro once more tonight. And that is the end of me.
I could not meet Totto or Suppo, but I can not leave the boy alone.

Aoi entered the river and purified herself. I found that hair grows along the spine of the back. There is a sense of incompatibility also in cauda.
Grab the rocks in the river bottom with fingers of the feet and let the whole body dive in the river towards the upstream while enduring the flow. As it is walking along the river bottom, when coming near the waterfall bowl, I take my breath and dive to the bottom of the waterfall.
The falling falls deeply gouge the ground, the water turbulence disturbs the waterfall, and the water which eventually floats is swept away to the downstream.

Purify the soul of a demon in a stream like a storm.
I will give it to Rintaro, I want to be as pure as possible.
And that at the very least is atonement. To Totto and Suppo, to not having fulfilled the promise.
What is the most important now, the result of asking myself in the morning and evening is the current answer. Do not let Rinutaro die. That was the answer.

I climbed up from the river, waited for the time. Kunne was floating in the sky without saying anything.
It is enough to just watch. I only act honestly according to a modest conscience that I grew up in myself.

In the darkness, a small conscience in the demon was stabbing. Sapo will remember somewhere living, memories. I know which one is also me. Supposing that I managed to wake up Tott. Kunne is also there, and there are Tokas.
A human with a soul like me. You can not leave Rintaro alone.

Aoi was overlooking the city that Miwa called "reality" while blowing in the night wind.
Artificial light looked beautiful to human eyes, but looks horrible light to the eyes of those who become beasts. I do not feel the wave of healing nor the wave of mercy. The light of the fire feels a wave of healing, but the light of electricity seems to separate humans and nature unnaturally.

While watching the light of the city, Aoi waited for the human wave to quiet. The city where the light never goes out seems to be a huge anthill of the creatures of human beings. A ghost nest. A creature encompassing Yin and Yang.

Human waves gradually became quiet, and only artificial lights were illuminating the town as if to escape the hands of evil from the world of darkness.
Aoi stood up on the branch and struck conch and branches at the heel. Jumping and jumping into the valley, I went down the creek as it was.
Sawa became a culvert before the town in the foot and was dug in the basement.
I ran up to the roof of a nearby condominium and confirmed the location of the institution where Rintaro is. While jumping to the building, I reached the facility where Rintaro was.

The body begins to take on heat. Her hair stands upside down. Nails of limbs sharply pointed.
Hair on the back breaks one piece zipper. Black hairy beast will grow on the chest and belly as well.
My mouth tears to my ear. Fangs grow, hair grows even in the face. From the eyes the white eyes disappeared.
The upper jaw and lower jaw stretch a little forward and change to a face like canine or felidae.
While suffering heat, suddenly those series of changes happened in a stretch. While I was raising my voice.
Have you become a complete body of a beast?

Aoi felt at the end of consciousness that faded as the fever pulled. I pulled out all the defeated clothes.
There were hard black hair covered all over the body.
The five senses were clearer than those of human beings, and the layers of consciousness became clear and deep. More consciousness deeply, consciousness was connected to other lives like plants.

Is this human consciousness?

Aoi felt that the consciousness of man was stretched further deeply unconscious like a network of plants, and I felt that part of it was certainly connected to the waves of Shiki.
It is a connection between humans and the earth. Indeed, humans are inhabitants of the earth. Life enclosing. It is part of the shiki.

It is part of the healing power of the shiki. It has huge energy. It is energy of healing.



All the windows of the facility were closed.

Aoi explores the consciousness of Rintaro. Then follow that connection and move to the vicinity of that consciousness with the body.
At the side of Rintaro 's bed, Aoi looks at Rintaro and looks for a place of a fountain.
Always help. Even if I change my life.

流星のうた 第25話 Song of the meteor 25



第25話


タナベは借りてきた軽トラックに乗って待ち合わせのコンビニまでやってきた。
美和は入り口の前で待っていた。
あれから一週間がたった。山に行く日だ。
美和はフル充電された外付けの充電バッテリーを2本持っていた。足りなければ来週はもう一本追加する予定だ。
「ごめん、ありがとう恩にきる」美和はタナベが着くとそういった。
「どういたしまして、何をそんなに持っていくの?」荷台にリュックを積み込む美和に向かってタナベは聞いた。
「食べ物やバッテリーや着替えやタオルや何やかや」と返事をしながら美和は助手席に乗り込んだ。

二人を乗せた軽トラックは有馬街道を北上して市街地から六甲山に入る道を右折した。
高圧線の下をくぐり、キャンプ場を通り過ぎて再度山から上がってきた道に合流した。
そこまでくると、辺りは深い山中になった。深い闇が星も隠している。
タナベは左折して一週間前に来た場所まで車を走らせると、車を道路際に寄せてエンジンを切った。
エンジンを切ると、一瞬恐ろしいほどの静寂があたりを包んだ。音が全部抜けてしまったかのような静寂だった。
やがてざわざわという音が聞こえてきて、風が木の葉を揺らす音だと気付いた。
風の音が聞こえてくると、それは思った以上に大きくて、時折風がうなるようなゴーっという音も聞こえた。それに応えるように森がざわざわと枝を震わせた。

二人はしばらく無言で森の様子をうかがっていた。

「不気味すぎないか?」とタナベが言った。
「そうね、ちょっと怖い。葵はこんなところによく一人で居られるね」と美和が言った。
「とにかく行こう、もう直ぐ約束の時間だし」美和は気を取り直して荷台からリュックを下ろし、肩に担いだ。
タナベはやっぱり、ここに一人で来るのは無理だと確信した。少なくとも自分には無理だ。本能みたいなものがそう言っていた。今直ぐにでも街に戻りたい。
「行くよ」美和がヘッドライトをつけて登山道に入っていったので慌ててその後を追った。
この前のように笹が生い茂るあたりまで歩き、そこから笹の中に分け入った。ところどころにある岩を足がかりに笹の薄いところを選んで歩いた。少し行くと例の池に出た。土のスペースが残っているところだ。

池は、周りの赤松林や笹に守られて、ほとんど風は吹き込んで来なかった。頭上を渦巻く風の音は聞こえるが松の枝を揺らすだけで、あとの余力は笹が受け止めた。


葵は美和とタナベが池に着いたことを確認した。
車のエンジン音が聞こえ、近くに止まり、徒歩でヘッドライトが近づいてきた。
美和とタナベに間違いなかった。
赤松の枝からそっと降りて、なるべく静かに二人に近づいた。

「美和、タナベ、ライトを消してもらえる?」近くの笹の中から葵は声をかけた。

二人は一瞬飛び上がるほどびっくりしたが、葵の声が静かだったので、すぐに落ち着きを取り戻した。
ライトを消すと、辺りはぼんやりと闇につつまれた。しばらくして目が慣れると空の光を受けて池が同じような光をたたえていた。

「葵?」美和は答えた。
「びっくりさせてごめん。ありがとう来てくれて」葵は姿を見せずにそういった。
「葵、出てこれないの?」と美和はいった。
「手足がもう獣になりかけてるんだ。見たらびっくりする」
「もう十分びっくりした。顔を見せてよ」美和は声のする方に向かってそういった。

笹がゆっくりと左右に分かれ、葵は顔だけをその隙間からのぞかせた。
「ごめん、巻き込んじゃって。タナベもありがとう、美和についてきてくれて」と葵はいった。
「いいさ、美和を一人で来させるわけにはいかないからな。物騒だし」タナベは葵を見て少しほっとしながらそういった。いつもの葵だ。
「バッテリーと、それからおむすびとお茶がある。着替えとかタオルとかも。 葵、大丈夫?食べるものとかどうしてるの? お風呂とか着替えは?」美和は葵の顔が見えると急に心配になってそう聞いた。
「食べるものは山にたくさんあるんだ。もう今は少ししか食べないけど。でもおにぎりはありがたいよ。身体が汚れたら川で泳ぐし着替えは少し持ってる」と葵はいった。
「とりあえずリュックに入れてきたから使って。バッテリーは?足りてる?」
「足りてる。予備は一本で十分だと思う。そこの岩の上に置いてる」と葵はいった。
「これだ」といってタナベが近くの岩の上でバッテリーを拾った。
「じゃあ、リュックもここに置いておくね」美和はリュックを岩の上に置いた。
「葵、美和から話は聞いたんだ。俺はまだ信じられないんだけど、お前その、変化してるんだって?」とタナベは聞いた。
「うん、あたしは人間じゃないんだ。これからだんだん獣に変化する。顔も変わってしまう」葵はタナベが信じられないのも無理はないと思いながらいった。タナベは現実主義なのだ。

「嫌ならいいんだけど、ちょっとだけその変化っていうのを見せてくれないかな?」とタナベがいった。
「怖がらない?」
「たぶん」タナベと美和は同時に答えた。

葵は笹の間からそっと手を出した。その手の甲には黒々とした硬い毛がまばらに生えていた。爪が黒く変色している。
「それが獣なの?」と美和がいった。
「すげえ・・・」とタナベは呟いた。
「まだもっと変化するんだ。まだ入り口みたいなもんだよ」と葵はいった。
「痛くはないの?」と美和は聞いた。
「痛くはないよ。気分もいい。気持ちがクリアになっていくんだ」と葵はいった。

三人はしばらく黙ってそのことについて思いを巡らせた。

「まあ、悪くないならそれでよかった」一番早く考えを切り上げたタナベがいった。
「うん、そうだね」と葵はいった。「荷物をありがとう美和、変化は早くなってるみたいなんだ、着替えやタオルはたぶんもういらないと思う。今持ってきてくれた分で間に合いそうだよ」
「わかった、これ以外に次に何か必要なものはある?」と美和は聞いた。
「今は思いつかない。変化はどういう風にどうなるのかあたしにもわからない。獣に近づくほど何も必要じゃなくなるんだ。思いついたら連絡するよ」と葵はいった。
「メールがあるしね、電話もできる。バッテリーのある間は」と美和はいった。
「怖くないのか?こんなところに一人でいて」とタナベが聞いた。
「怖くない、山の生き物はみんな友達みたいなものなんだ。草や木も動物も」と葵はいった。

タナベはうんうんとうなづいて自分の思考の中に入っていった。

「なぜこの池を待ち合わせ場所にしたの?」と美和が聞いた。
「ここがこの山の『たまり』なんだ。ここが龍が海に向かって地中に潜っていく場所なんだ、龍の入り口ってことだよ」
「龍ってなに?」とタナベが聞いた。
「巡りの神なんだ」と葵はいった。

「神か・・・」とタナベは呟いた。

「私は現実とここを比べると、すごく違和感を感じるんだ、ここが現実であっちが偽物のような。ふとそんな気がすることがあるんだ」と美和は言った。
「どっちも現実だよ」と葵は言った。
「世界には表と裏がある。光と闇がある。見える世界と見えない世界がある。陰陽みたいに」

「葵にははっきりとした目的があるけど、なんだか私の現実って、どこに結びついてるのか考えてしまう」と美和が言った。
「たぶん美和が今、あたしに向けてくれているような優しさが、あたしやシキの力になるんだ。人間に癒しの波動があるんだ。そのことを美和に教わった。美和の現実はきっと間違いないところに繋がってるよ」と葵はいった。

「それならいいんだけど、でもこういうのは友達なら当たり前のことなんだよ。 人間も捨てたもんじゃないでしょ」
「本当にそう思う」と葵は言った。「あたしができるのはトットを目覚めさせることだけなんだ。それが約束だから、親子三人でまた再会するって。もしかしたらシキの声を取り戻すのは人間の役目なのかもしれない。あたしではない気がする。今のあたしにはシキを癒すことはできない」
「どういうこと?」
「鬼の波動がシキを弱らせていたんだ。シキを苦しめていたのはあたし自身だった」と葵は言った。

「よく分からないけど、葵は自分を責めてるの?」
「そうだと思う。一つのことを思い出したら、それにつながる周りのこともどんどん思い出すんだ。自分が何で、どう輪廻してきたのかも見えてくる。自分という結果を見たら、それの因が見えてくる。花を見たらその種がわかるように。そしてその道理が見えてくる。因果の道理みたいなものが。あたしが出す負の波動がシキを弱らせる原因なんだ」と葵は言った。

「負の波動か。人間社会もその負の波動とかでいっぱいだぜ」とタナベが言った。
「そうだね。ずっと昔から、人間は負の波動を放ってた。欲に抗えずに。でも癒しの波動も持ち合わせている。陰陽を同時に内包しているみたいに」と葵は言った。

「光と闇を同時に持っているの?」と美和は聞いた。
「そうだと思う。あたしは半分なんだ。陰。つまり闇だけだ。だから鬼なんだ」
「でも何か、今は少し違うと思う。闇だけなんかじゃない気がする」と美和は言った。

「それなら嬉しい。そう思ってくれるなら。 変化してるんだ、魂も。身体の変化と共に魂も変化するんだ、少しづつ。あたしはできるならシキを癒したい。シキはずっとあたしを癒してくれていた。その償いがしたい。でもあたしは半分だから無理かもしれない。陰陽を内包した人間にしかできないんだと思うんだ」と葵は言った。
「人間がどうやったらシキの声を取り戻すとか、そんなことできるんだろう?」と美和は言った。
「今はあたしにもわからない。でも美和はそれに繋がってると思う」と葵は言った。

シキが振動している。

「美和、シキの振動を感じる?」
「わからない」美和は何か地面が震えてるのか感じ取ろうとしたが地面が揺れてる感じはしなかった。
「目を閉じて、生き物のエネルギーを感じて。そこにシキの波動も感じるはず」

美和は目を閉じて、感覚と音の世界に身を委ねた。生き物の気配はそこかしこに感じられた。街の中では感じない、雑多な圧倒的量の生き物の気配がそこにはあった。草木の一本一本。圧倒的な量の虫の気配。カサカサと小動物の立てる音。 この世界は生き物だらけだ。自分は生き物に取り囲まれている。

生き物は繋がって全体を創り出している気がする。山の中で感じる生き物のつながりは、無駄のない連鎖のようだ。
人間も本当はその中の連鎖の一部なんだ。
「地球の波動が自分の中にもある」美和はなんとなくそう感じた。

「連動してる」と葵は言った。

「わかる気がする」と美和は言った。

「私は、葵がその獣とかになった時に地球のことも癒せるようになるんじゃないかって思う」
「そうだといいけど」と葵は言った。
「美和、タナベありがとう。そろそろ帰ったほうがいいと思う、もう直ぐ龍が池に飛び込んでくる頃なんだ」

「見たい気もするけど、今はまだいい気もする」と美和は言った。
「俺は見たくない」とタナベは言った。

池の水はその透明さを増しているように思えた。その透明さも現実なんだ。

「帰ろうか」と美和はタナベに言った。
「そうしよう」とタナベが言った。
「ありがとう」と葵は言った。
「またな」とタナベが言った。

二人はライトを点けて山を降りた。
葵は笹の中に消えた。

池は透明な水をたたえていた。




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Episode 25


Tanabe came down to a convenience store on a light truck he had borrowed.
Miwa was waiting in front of the entrance.
A week passed since then. It is the day to go to the mountains.
Miwa had two fully charged external charging batteries. I will add another one next week if it is not enough.
"Thank you, sorry, thank you" Miwa is like Tanabe will arrive.
"You are welcome, what are you going to bring so much?" Tanabe asked Miwa who loads the backpack on the loading platform.
Miwa got into the passenger seat while replying "food, battery, change of clothes, towels and something".

The light truck carrying the two headed north on the Arima Highway and turned right from the city into Rokko Mountain.
It came under the high voltage line, passed past the camp ground and joined the road which came up again from the mountain.
I came there, the neighborhood became a deep mountain. The deep darkness hides the stars.
Tanabe turned the car to the place where he came a week before and turned the car off the road and cut the engine.
When I turned off the engine, a fearfully silent moment surrounded me. It was quiet as if all the sounds had fallen out.
Eventually I heard the noise and he noticed the wind was the noise shaking the leaves.
When I heard the sound of the wind, it was bigger than I thought, and I heard a sound like going out from time to time. The trees trembled the branches tremendously to respond to it.

They were silently waiting for the state of the forest for a while.

"Is not it creepy?" Tanabe said.
"Well, I am a bit scared, Miwa said that Aoi can be alone alone in such place.
"Let's go anyhow, it's time we promised soon." Miwa takes care of himself, lowers the backpack from the carrier and carries it on the shoulder.
After all, Tanabe was convinced that it was impossible for him to come here alone. At least it is impossible for me. The instinctive thing said that. I want to return to the town right away.
"I'm going," Miwa turned on the headlight and entered the mountain path, so he pursued and followed him.
As before, I walked around bamboo grass and from there we parted in bamboo grass. I walked by choosing thin places of bamboo with the stones in the streets as a foothold. I went out for a while and went out to a pond in the example. There is space left on the earth.

The pond was protected by surrounding red pine forests and bamboo trees, and almost no wind blew up. I can hear the sound of wind swirling overhead, but just by shaking the branches of the pine, the remaining bamboo catches the bamboo grass.


Aoi confirmed that Miwa and Tanabe arrived at the pond.
I heard the engine sound of the car, stopped nearby, headlight came approaching on foot.
There was no doubt Miwa and Tanabe.
I gently descended from the branches of Akamatsu, and approached the two people as quietly as possible.

"Miwa, Tanabe, can you turn off the light?" Aoi spoke from nearby bamboo shoots.

They were surprised to jump for an instant, but Aoi 's voice was quiet, so I soon regained calm.
When I turned off the light, the neighborhood was vaguely dark in the dark. After a while I got used to my eyes I got the light of the sky and the pond was praising the same kind of light.

"Aoi?" Miwa replied.
"I'm sorry for being amazed. Thank you for coming." Aoi did not show himself.
"Aoi, can not come out?" Miwa said.
"Your arms and legs are already becoming beasts, I will be surprised if you see it."
"I was surprised enough already. Show me your face" Miwa seems towards the direction of the voice.

The bamboo was slowly divided into right and left, and Aoi peered from the gap only the face.
"Thank you Tanabe for sorry, Thank you for Miwa," Aoi said.
"No, I can not let Miwa come by myself, it's a noise," Tanabe said while looking at Aoi and being a little relieved. It's usual Aoi.
"There is a battery, then rice balls and tea, changing clothes or towels.

Aoi, are you OK? What do you like to eat? How about bathing or changing clothes? "Miwa suddenly felt worried when I saw Aoi's face, I heard that.
"There are lots of things to eat in the mountains, but I will eat a little bit now, but thank you for the rice ball, I swim in the river if my body gets dirty, I have a little clothing change," Aoi said.
"Since I've been in the backpack for the time being, use it, is the battery enough?" "I think that one reserve is sufficient, I put it on the rock there," Aoi said.
Tanabe picked up the battery on a nearby rock saying "this is it".
"Well, I'll leave the backpack here," Miwa put the backpack on the rock.
"I heard the story from Aoi and Miwa, I still can not believe it, you are changing that?" Tanabe asked.
"Yeah, I'm not a human being, and I will gradually change into a beast and my face will change as well." Aoi thought that Tanabe could not believe it was also impossible. Tanabe is realism.

"If you do not like it, will not you show me that change just for a moment," Tanabe said.
"Do not be afraid?"
"Maybe" Tanabe and Miwa answered at the same time.

Aoi gently put out his hand from between the bamboo grass. Black hard hair was sparsely grown on the back of the hand. The nail is discolored black.
Miwa said "Is it a beast?"
"Great," ... Mr. Tanabe muttered.
"It still changes more, it's like an entrance yet," Aoi said.
"Does not it hurt?" Miwa asked.
"It does not hurt, I feel good and my feelings are getting cleared," Aoi said.

Three people kept silent about their thoughts.

"Well, if it is not bad it was okay." Tanabe, who cut the idea the first time, said.
"Yeah, that's right," Aoi said. "Thank you for your luggage Miwa, change seems to be getting quicker, I think chances of changing clothes and towels probably do not exist anymore, it seems to be enough in time to bring it now"
"Do you understand, is there anything else you need next?" Asked Miwa.
"I can not think of it at the moment, I do not know how it will happen and how it will happen, nothing is necessary as it approaches the beast, I will contact you if I can think of it," Aoi said.
"There is an e-mail, I can make a phone call, as long as the battery is present," Miwa said. "Are not you scared? Are you alone in such a place?" Tanabe asked.
"Afraid, all the creatures of the mountains are like friends, grass, trees and animals," Aoi said.
Tanabe nodded and went into her thought.

"Why did you make this pond meeting place?" Miwa asked.
"This is the" stagnation "of this mountain, this is the place where the dragon goes to the ground towards the Ryu ga Ai, it is the entrance of the dragon"
Tanabe asked "What is a dragon?"
"A god of visiting," Aoi said.

"God ..." Mr. Tanabe muttered.

"When I compare reality with here, I feel a sense of incongruity, this is reality and the fake is like a fake, suddenly I feel that way," Miwa said.
"Both are reality," Aoi said.
"There are the table and the back in the world There is light and dark There are the world that can be seen and the invisible world like the Yin Yang"

"Aoi has a definite purpose, but Miwa said," I think about my reality in some way. "
"Perhaps Miwa's kindness toward me is now the power of me and Shiki.I have a healing wave of humans.It was taught by Miwa that Miwa's reality It surely leads to a place where there is no doubt, "Aoi said.

"That's fine, but this is a matter of course for friends.
You did not throw human beings away. "

"Really so," Aoi said. "The only thing I can do is to awaken the Tot, as it is a promise, it is reunited again by three parents and maybe that may be the function of human beings to regain the voice of Siki. I feel like I can not heal the shiki for me now.
"What do you mean?"
"The waves of the demons had weakened the shiki, it was myself that was tormenting the shiki," Aoi said.

"I do not know well, Aoi is blaming me?"
"When I remember one thing, I remember the circumstances that lead to it more and more.What I saw in my opinion what and how I came in. If I see the result of myself, I can see the cause of it As you can see the flowers, so that you can know the seeds, and that reason will come to you.The kind of reasons of causality is the cause of negative waves from me that weaken the shiki, "Aoi said .

"It's a negative wave, human society is full of such negative waves," Tanabe said.
"Yeah, long ago, humans have released negative waves, they do not resist desire, but they also have healing waves, just as if they contain Yin and Yang at the same time," Aoi said.

"Do you have light and darkness at the same time," Miwa asked.
"I think so, I am half, yin, that is only darkness, so it's a demon."
"But something, I think it's a bit different now, I feel that it's not just darkness."

"If you think so, if you think so, I'm changing, the soul, the soul will change with the body change, little by little, if I can, I want to heal Shiki, please shiki for me forever I want to make a remuneration, but I may be impossible because it is half, I think that it is only for people who have included Yin and Yang, "Aoi said.
"How can humans regain the voice of the shiki, can we do that?" Miwa said.
"I do not even understand now, but I think that Miwa is connected to it," Aoi said.

Shiki is vibrating.

"Miwa, do you feel the vibration of the shinke?"
"I do not know" Miwa tried to feel something trembling on the ground, but did not feel the ground swaying.
"Close your eyes, feel the energy of living things, you should feel the waves of the shiki there"

Miwa closed his eyes and entrusted himself to the world of sensation and sound. The sign of the living thing was felt there. There was a sign of miscellaneous overwhelming amounts of living things that did not feel in the city. Each one of the plants. An overwhelming amount of insect signs. Sounds of rustling and small animals. This world is full of living creatures. I am surrounded by living things.

I think the living things are connected and creating the whole. The connection of living beings felt in the mountains seems to be a wasteful chain.
Humans are truly part of the chain in them.
"The waves of the earth are inside of myself" Miwa felt so somewhat.

"Aoi said," We are interlocking. "

"I feel like understanding," Miwa said.

"I think I will be able to heal about the earth when Aoi becomes that beast"
"I hope so," Aoi said.
"Thank you Miwa, Tanabe ... I think it's better to go home soon, it's about time the dragon comes straight into the pond"

"I feel like seeing but I still feel good about it now," Miwa said.
"I do not want to see," Tanabe said.

The water in the pond seemed to increase its transparency. That transparency is also a reality.

Miwa told Tanabe, "Would you like to leave?"
"Try it," Tanabe said.
"Thank you" said Aoi.
"Tanabe said," See you again ".

They turned off the lights and got off the mountain.
Aoi disappeared into the bamboo grass.

The pond was clapping transparent water.

流星のうた 第24話 Song of the meteor 24



第24話


貴子は食堂の窓辺に座り、そこから見える庭を見ていた。
ちょうどこの時期、庭では地植えされたワイルドストロベリーが赤い実をつけている。注意していないと見落としてしまうが、しゃがんで葉をめくると小さな赤い実が鈴なりになっている。
菜園ではフキが大きく葉を広げている。
草にまみれてネギも伸びている。食堂の野菜の一部はその小さな家庭菜園で収穫されたものだ。子供達も種まきや収穫を手伝ってくれる。
この小さな庭は、自分と子供達との共有の世界であり、世間と施設とを隔てる中間地帯でもある。子供達を出迎えるささやかな場所だ。
この場所があることで、出ていく時も帰ってきた時も、子供達も自分も、現実に向かう気持ちを前に向けられる気がする。命溢れるものには、そういう力があるのだと思う。


そんな庭を見ながら、貴子はあの夜のことを思い出していた。
あれは何だったのだろう。
凛太朗は眠っていて気がついていないのかも知れない。それならその方がいい。

あれは人間ではなかった。幽霊とかそんなものでもない。生き物だ。何か人間ではない別の生き物だ。
姿を見たわけではなかったが、気配には確かに生命の気配があった。そして邪悪な気配も感じた。肉食獣のような凶暴さと残虐さとでもいうのだろうか。

何かの獣が食料を探して迷い込んだのだろうか。しかし人間を狙って都会のビルの二階の窓から侵入するような肉食動物はこの世にはいない。あれはこの世に存在する生き物ではないのかも知れない。

貴子は熱いコーヒーが飲みたくなったので、食堂のキッチンでお湯を沸かすことにした。
ホーローのヤカンを火にかけ、マグカップに市販のコーヒー豆をセットした。少し時間をかけてお湯を注ぎ、マグカップを持ってまた窓辺の席に座った。

なぜ凛太朗の部屋に。

またやって来るのだろうか。

「人間ではないもの」の存在を他人にしても伝わることはまず無い。聞いてもらえないか、信じてもらえないかのどちらかだ。それは経験として承知している。
相手がいい人間であっても、それは別問題だ。そういうジャンルの事に関しては人の良さは無関係だ。

施設の職員達に相談するわけにもいかない。貴子は熱いコーヒーをひと口飲んで、気持ちを落ち着かせた。

あれは生き物だ。どんな生き物なのかはわからないが、物理的に対応すればいいのかも知れない。壁を抜けたりはできないだろう。

貴子は熱いコーヒーをもうひと口飲んで、とりあえず今はそのことについて考えるのをやめた。

庭に時折、強い風が吹き抜ける。川を降りてきた風が向きを変え、違う風の波とぶつかって強い風が庭に吹き抜けていく。
風は合流し、別れ、流れる。風の唸る音がする。見えないものも確かに存在するのだ。

貴子は自分の「感じやすさ」に時々疲れることがある。街に出た時なんかに、負のエネルギーにやられてしまうこともある。うまくブロックできるものもあれば、うまくいかないものもあった。

あの生き物から発せられる邪悪な気配は、貴子に少なくないダメージを与えていた。そのダメージは感情よりももっと深い部分にまで及んでいる気がする。そんな経験は初めてだ。あの生き物の存在自体が、深い部分に影響を与えているみたいに。

両親を失い、施設に入って間もない頃、心に大きな空白を抱え、孤独に震えていた。目が覚めても両親がいないという悲しみは、経験した者にしかきっとわからないだろう。
出かけているのではない「本当にいない」のだ。それを受け入れるまでにずいぶん長い時間がかかった。
貴子が今受けているダメージは、その時の感覚と似ている。
大きな欠落感のような感覚だ。なぜ不意にそんな感覚に落ち入るのだろうか。 あの生き物の存在が、なぜか自分にそんな空白を不意につくっていた。

ふーっとため息をついた。できるだけ冷静にならなければ。冷静さはいつも自分の見方をしてくれた。
目を閉じ、窓から入ってくる風を感じる。試練はいつも突然にやってくる。不意に世界が変わってしまう。
両親を亡くした時もそうだった。病院勤めの時に、救えなかった命もあった。自分の力のなさを痛感した。
めげずに前に進めたのは、両親との数少ない思い出があったからだ。両親はいつも自分を信じて応援してくれた。それは何ものにも代えがたく、大きな支えになった。そのことは両親に本当に感謝している。
信じてくれる存在は、生きていてくれるだけで守ってくれている。
貴子は幼いながらもしっかりとそれを受け取り、大切にした。

冷静になるのだ。多分またやってくる。凛太朗が目的だ。
でも命を奪う事が目的ではない気がする。もしそうなら少年を連れ去るか、その前に殺めているはずだ。推測する身体能力からしてもそれは可能だろう。

あの生き物は何のためにやって来るのだろうか。

貴子は庭に揺れる草花を見つめた。イネ科のイヌムギが目立って穂を伸ばしている。急成長をする春草は庭に力強さを加えている。草は穏やかなだけではない。
季節を最も感じるのは、そんな草の表情だ。地面の草の表情が最も季節を伝えてくれる。

あの生き物は意思を持っている。人間のように。
命を奪う事が目的ではないのだとしたら、傷つけることが目的ではないとしたら、あの邪悪さは何なんだろう。

話は通じるのだろうか。意思を持っているのだとすれば、考えがあるのだとすれば、会話ができなくても犬や猫と対するようにこちらの意思も伝わるかもしれない。

意思を伝える。そして目的を探る。

次に遭遇した時に貴子はこのことを試してみる事にした。通じあうことを信じて。




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Episode 24


Takako sat on the window of the dining room and was looking at the garden that could be seen there.
Just during this period, the wild strawberry planted in the garden is wearing red fruits. I miss it if I do not care, but when I turn the leaves with a crouch, the small red fruits are belling.
In the vegetable garden, the lake has big leaves.
It is covered with grass and leeks are growing. A part of the cafeteria's vegetables was harvested at the small home garden. Children also help with seeding and harvesting.
This small garden is a shared world between myself and children, and it is also an intermediate zone separating the public from facilities. It is a small place to meet the children.
With this place, when you go out and return, both children and myself will be able to point the feelings toward reality forward. I think that there is such power in what is full of life.


While watching such a garden, Takako remembered that night.
What was that?
Rintaro may be asleep and may be unaware of it. If that is the case better.

That was not a human being. It is not such a ghost or such. It is a living thing. It is another creature that is not something human.
Although I did not see her appearance, there was a sign of life in my sight. And I also felt evil signs. Is it also called ferocity and cruelty like carnivorous animals?

I wonder if some beast has strayed from looking for food. But there are no carnivores in this world that will invade humans from the window of the second floor of an urban building. That may not be a creature existing in this world.

Takako wanted to drink hot coffee, so I decided to boil water in the kitchen in the dining room.
I put on a firepot of an enamel and set a commercially available coffee bean in a mug. Pouring hot water over a period of time, having a mug and sitting at the window side again.

Why in Rintaro's room.

I wonder if it will come again.

Even if you make others existence of "things that are not human beings", it is unlikely to be transmitted. I do not hear you, I do not believe you. I am aware of it as experience.
Even if the other person is a good person, that is another matter. The goodness of a person is irrelevant for such genres.

I can not consult with the staff of the facility. Takako drank a hot coffee and calming her feelings.

That is a living thing. I do not know what kind of living thing is, but it may be good to correspond physically. I will not be able to escape the wall.

Takako drank another piece of hot coffee, I decided to stop thinking about it now.

Occasionally a strong wind blows through the garden. The wind that came down the river changes direction and bumps against the wave of a different wind and a strong wind blows through the garden.
The wind joins, farewells, flows. There is a roaring sound of the wind. There are certain things that can not be seen.

Takako sometimes get tired of his "feelability". Somewhat when you go out into town, sometimes you get stung by negative energy. Some could be successfully blocked, others did not work.

The wicked signs emanating from that creature were giving Takako less damage. I feel that the damage extends far beyond feelings. Such experience is the first time. The existence of that creature itself seems to have influenced the deep part.

When I lost my parents and entered the facility, I was trembling with loneliness, holding a big blank in my heart. Even if I wake up, the sorrow that my parents do not exist will surely only be understood by those who have experienced.
It is not "not really going out" which is not really. It took me a long time to accept it.
The damage Takako is now receiving is similar to the sensation at that time.
It feels like a big missing feeling. Why do I suddenly feel such a feeling? The existence of that creatures made me such a blank space unexpectedly for some reason.

I frantically sighed. I have to get as cool as possible. Coolness always took my own perspective.
Close your eyes and feel the wind coming through the window. Trials always come suddenly. The world unexpectedly changes.
Even when my parents died. There were lives that I could not save at hospital work. I felt a sense of my strength.
I forgot to advance because I had few memories with my parents. My parents always believed in me and supported him. It was hard to replace anything and it became a big support. I really appreciate that for my parents.
The existence which believes is guarded only by being alive.
Takako received it securely, although he was young.

It will be calm. Probably come again. Rintaro is the purpose.
But I feel that it is not the purpose to take away my life. If so, you should take away the boy or kill it before that. Even with the physical ability you guessed it would be possible.

What is the creatures coming for?

Takako looked at the flowering trees in the garden. The grain of the grass family stands out and stands out. Spring grass growing fast adds strength to the garden. Grass is not just calm.
It is such a grass expression that feels the most in the season. The grass expression on the ground gives us the most seasons.

That creatures has a will. Like humans.
If it is not the purpose to take away the life, if it is not the purpose to hurt, what is that evilness?

I wonder if the story can be understood. If there is a will, if there is an idea, even if it is impossible to talk, this intention may also be transmitted as if it is against a dog or a cat.

Tell the intention. Then explore the purpose.

Takako decided to try this at the next encounter. Believe that you can communicate.

流星のうた 第23話 Song of the meteor



第23話


ソナ(太陽の九頭龍)はトットの眠っている間、宇宙から命を見つけて龍に乗せる。命は龍に乗ってトカの家族の間を巡った。
チク二(木星)は命を乗せた龍が巡ってくるのを喜んだ。
龍はシキに近づくとその命をばらまいて生まれてくる星の周りを飛び回らせる。
命は眠っているトットの脈を通りシキの体内に宿る。

ソナの見つけた命も、トットの見つけた命も宇宙に溶けていた命だ。砂糖のように宇宙に溶けていてどこにあるのか分からないけれど、よくよく感じればそこかしこに命はある。
九頭龍はそんな命を見つけると九つある頭でそれを魂にする。

「トットは1日にどれくらいの命を見つけるの?」とソナは聞いた。
「10万かもう少しくらいかな」とトットは答えた。ずいぶん前の話だ。

ソナは1日20万くらいの命を見つける。命は宇宙を飛び地上に降りる。

「命はどれくらい飛び回るの?」とサポは聞いた。
「一瞬だね」とクンネは言った。「数秒なんだ」
「僕とアキは何百年も飛んでいるような気がする」とサポは言った。
「宇宙が楽しすぎたんだね」とクンネは言った。

「ちょうどあの時居合わせたのが、そんなのん気な君たちだから、トカも心配でたまらないんだよ」クンネはサポを見つけたらそう言ってやろうと思っている。




葵は「星の物語」を宇宙に向かって送信した。サポに届けと願いを込めて。


丸い池を見下ろせる赤松の枝は、笹の海に囲まれて谷筋から登ってくる海風に吹かれている。
夏の間、海風は山を駆け上がり空に雲をかける。

池はその雨を受け入れて、深く地中に息吹を送る。


葵は赤松の枝に腰掛けて、春の強い風に吹かれている。ざわざわと森が揺れている。

変化は想像していたよりも早く進んでいるようだ。
足首から下はすっかり獣の足になっていた。親指はその形状を変えて類人猿のように木の枝を掴めるように変化していた。
毛は膝下にまでうっすらと生えてきている。そして手の甲にも黒々とした毛が混じり始めた。爪も硬くなっている。変化は体の末端から始まる。獣の意識がその領域を少しずつ広げていく。


あの人間の気配を感じた時、葵は佐吉が亡くなった時の空白感を感じていた。
人間の一生はとても短い。佐吉の死を迎えて、覚悟はあったがその喪失感は並ではなかった。
何か自分の一部がなくなった感じだ。

なぜ、そんなものを感じるのだろう。
あの人間は凛太朗を守ろうとしていた。
気配からそれは感じられた。それはあたしも同じだ。
凛太朗にも何かを受け入れてもらいたいのだ。現実の世界で彼が受け入れなければいけないことを。

あの人間もそれを思っているはずだ。悲しいのは、お互いにそれを共有できないことだ。
あたしは鬼だ。人間が理解するはずがない。

凛太朗はひどくやつれた顔をしていた。
食欲を夢の中に置いてきたのかもしれない。
生き延びる気持ちがない人間は食欲を捨ててしまう。命は輝きを失いかけている。
死なせたくない。


空には三日月が浮かんでいた。夜の領域に大半を占められ、ほっそりとした光を世界に注いでいた。

「クンネ、死なせたくない人間がいるんだ。あたしと同じ波動を持つ人間だ。そんな人間が生きて、生きる意味を見いだせたら、そんな姿を見たいんだ」

「鬼の波動を持つ人間か」とクンネは言った。
「今は痩せて、死にかけている」と葵は言った。
「自分を入れ替えるしかないんだよ、自分の力で。そうすると世界が変わるんだよ。君がそうして変化してるみたいに」
「凛太朗は人間だ。何にも変化はしない。そして弱い。すぐに死ぬ」
「人間は強いさ。その精神は鬼なんかよりずっとね。生きようという意思を植えてあげるといいよ」とクンネは言った。

「意思を植えるってどういうこと?」
「希望のことだよ。人間の心にそれが湧き上がってくるのを手伝って一緒に穴掘りするんだよ」
「穴掘り?」
「穴掘り」とクンネは言った。
「シキに命を譲ったあの時みたいにね」そう言ってあとは何も言わなかった。

シキに命を譲った時、あたしはサポと一緒にシキの希望の泉を探した。
そこは綺麗な「たまり」みたいになっていてサポと一緒に掘ると龍が踊るようにたくさん生まれてきた。そしてそれはシキを包み、癒しの気を巡らせた。

リンの希望の泉とは何なんだろう。葵は神経をめぐらせ思いを馳せた。




Episode 23


Sona (Nine-headed dragon of the sun) finds life from the universe and puts it on the dragon while Tot's sleep. Life rode on a dragon and went among the members of Toka.
Chikui (Jupiter) was pleased that the dragon carrying the life came round.
As the dragon approaches Shiki, it spreads its life and fly around the star born.
Life dwells through the pulse of Tot asleep in the body of Shiki.

The life found by Sona and the life found by Tot are the lives melting in the universe. I do not know where I am melting in the universe like sugar, but if I feel it well, there is life there forever.
Kyuu dragon finds such a life and finds it as a soul with nine heads.

"How long will Tott find a life on the day?" Asked Zona.
"About 100,000 or so," Tott replied. A long time ago.

Soa finds about 200,000 lives a day. Life jumps to space above the universe.

"How long does life fly around?" He asked.
"It's a moment," Kunne said. 'A few seconds'
"I feel like I and Aki are flying for hundreds of years," Sapo said.
"The universe was too fun," Kunne said.

"It was just such an unnecessary time since you are such a bad guy, I can not help worrying about Toka." Kunne wants to say so if he finds a supporter.




Aoi sent "the story of the star" toward the universe. With delivery and wishes in the supporter.


The branches of the red pine which overlook the round pond are blown by the sea breeze climbing from the valley muscle surrounded by the bamboo sea.
During the summer sea breeze runs up the mountain and clouds the sky.

The pond accepts the rain and breathes deeply into the ground.


Aoi is sitting on the branch of the red pine, blowing in a strong wind of spring. The trembling forest is shaking.

It seems that the change is progressing faster than I imagined.
The foot from the ankle was totally the leg of the beast. The thumb was changing in shape to change its shape so that it could grab branches of trees like an ape.
Hair grows fairly beneath the knee. And black hair was beginning to mix on the back of the hand. Nails are also hard. Changes start from the end of the body. The consciousness of the beast gradually spreads that area.


When I felt the sign of that man, Aoi felt a sense of blankness when Sakichi passed away.
Human life is very short. With the death of Sakichi, though there was prepared, the sense of loss was not unchanged.
It is a feeling that something of myself has gone.

Why do you feel such a thing?
That man was trying to protect Rintaro.
It was felt from the signs. I am the same.
I would like Rintaro to accept something. What he has to accept in the real world.

That man should also think of it. Sad is that we can not share it with each other.
I am a demon. Humans can not understand.

Rintaro had a badly hurt face.
You may have put your appetite in your dream.
Humans who do not feel like surviving throw away their appetite. Life is losing its radiance.
I do not want to die.


A crescent moon floated in the sky. It occupied most of the night area and was poured into the world with slimy light.

"Kunne, there is a human who does not want me to die, I am a human with the same wave motion as I. If I can live such a human, find the meaning to live, I want to see such a figure"

"Is it a human with wave of demons?" Kunne said.
"Now I am thin, I am dying," Aoi said.
"There is nothing but to replace myself, with your own power ... Then the world will change, like you are changing it"
"Rintaro is a human being, it does not change anything and weak, it will die soon."
"Humans are strong, their spirit is much better than demons and you should plant the intention to live," Kunne said.

"What does it mean to plant intention?"
"It's about hope, we help dig it up in the human heart and dig a hole together."
"Digging a hole?"
"Digging a hole" and Kunne said.
"That's like at the time she handed over her life to Shiki" So that's it, I did not say anything.

When I handed over my life to Shiki, I looked for a spring of hope for Shikis with a supporter.
It was like a beautiful "stagnant" and when boring along with the supporters a lot of dragons were born to dance. And it wrapped the shiny and made me feel healed.

I wonder what is the fountain of hope of Lin. Aoi thought about nerves.

流星のうた 第22話 Song of the meteor



第22話


美和はあの池を確認しに行ってから、学校にいてもバイトをしていても、どこか頭の隅であの夜の池のことを考えていた。

昼から夜に、その領域を移行させる森と、水をたたえた黒く透明な池。
漆黒に溶け合った感覚と音の世界。

美和は都会での現実の生活と、ほんの少し車で走ったところにある山中の風景が同じ世界だということにうまく馴染めないでいた。
登山部の時に見た風景とはまた感じ方が違っていた。

一つの現実を知り、それを受け入れた後では、世界はその意味を大きく変えていく。

この世界はこの間までの世界とは違う。
美和はそう感じていた。

美和は、葵の言ったことを思い出していた。

地球(葵はシキと言っていた)は生命体で、そして弱ってきている。声を失っている。

地球が命を宿した生命体だとして、もしもその命が尽きてしまったとしたら、それはどんな世界なんだろうか。

美和はまた、何かの映画の世界が頭の中に展開しそうになったので、それについて考えるのをやめた。そしてぼんやりと現実の街を見る。

人々は働き、生活し、その中で家族を持ち、年老いて死んでゆく。
生は突然やってきて、気がつくと人生が始まっている。
表面的には、花開く人生もあれば、報われない人生もあるだろう。でもその価値は、その人生を生きた本人にしかわからないのではないだろうか。
自分の両親は普通のサラリーマンと平凡な主婦だ。決して安くない学費を工面してくれている。
誰に褒められるわけでもないが、美和は立派な価値ある人生だと思う。自分も両親のように生きられればそれでいいと思っている。

鬼か。その人生に価値を見出せるのかどうかは、たぶん葵自身の問題なんだろう。

美和はその一方で、自分がなんのために生きているのか、葵に比べると恐ろしく不確かなものではないかとも感じていた。
葵には確かな目的がある。やるべき事柄があり、探すべきものがある。受け入れた事と、それと引き換えに手放した事がある。

自分は大学で看護を学んでいる。資格を身に付けて生きるためだ。どこに出しても恥ずかしくない目的なのかもしれない。少なくとも、少し前まではそう思っていた。
ただ今思うのは、それは「自分が生きるための目的」だということだ。本気で人を救うために大学で学んでいるわけではないのだ。

以前、学校でナイチンゲールのことを学んだことがある。当時病人の手伝い程度だった看護を、専門知識の必要な職業にまでその価値を見出し、現場の最前線で働いた。
病室の窓を開け放ち、病人やけが人を隔離から解放した。その功績は「クリミアの天使」と呼ばれた。
彼女のような人間こそが、本当は看護師を目指すべきなのではないのだろうか。
自分にはそこまでの覚悟はない。現実の人生をうまく切り抜けるために今を生きている。少なくとも今はそうだ。たぶんそれが現実を生きるということだと思う。

美和は自分や現実の世界が今どこに向かっているのか、わからなくなる。

自分のために知識やスキルを磨くことも、それが人のためになるのであれば言うことはない。
でもそれはどこに結びついていくのだろう?

表面的な世界は日常にいくらでも見えてくる。大多数の人々が慎ましく生き、その営みはこの地球上で目まぐるしく動いている。

タナベと車で山から下りてきた時、その現実は大きな不自然さを含んでいるように感じられた。何かにその現実を押し付けられているのかもしれない。何か自然の流れではないものがそこにはあるのかもしれない。私たちが服を着なければならないように。

何もかもが均一さをまとい、ルールを設け、常識を重んじる。それが正しいことなのかも曖昧になってきた。
社会の常識とは誰がどこで決めるのだろう。その常識には、例えばシキの命の事柄は記されているのだろうか。
星や龍に思いを馳せる人間がこの世の中にどれだけいるのだろう。

情報が分断されているのかもしれない。
ひとつながりの情報は、バラバラに分断されていて断片的に伝えられているだけかもしれない。
地球が生き物であるという情報はどこか別の場所では真実であり、それはバラバラにされて金庫にでも保管されているのかもしれない。
金庫の管理人は時々そのバラバラのピースをつなぎ合わせ、その事実を確認する。
確かに地球は生きていると。

もしも星に命があるとしたら、そこには感情のようなものはあるのだろうか。そんな情報もバラバラにされて金庫に閉じ込められているのかもしれない。
生き物ならば動物にだって感情はある。
草や木も昼間と夜の領域が違うように、その感情も自分たちには推し量れない何かがあるのかもしれない。会話ができないという物理的な判断だけで命に宿る感情を否定することはできないはずだ。

通りを行き交う人々を見ながら、美和はなにかこの現実の世界が色塗りされた世界だという気がしてきた。
あの、山から下りてきた時の違和感は、ぼんやりとした感覚で美和を包んでいた。

本当の世界はこんな色ではないはずだ。何かがこの鮮明な世界に不自然な色をつけている。


葵は出て行く前に、そんなに多くない荷物のほとんどを置いていった。
獣になればこんな荷物も要らなくなる、と言いながら小さなリュックに小さな荷物を詰めた。「人間の間だけなんだ、こんなものが要るのは」まとめられた荷物を見てそう言った。

この世界は一体何なんだろう。自分はどこに向かっているのだろう。




Episode 22


Miwa had been thinking about that pond in the corner of his head somewhere, even if I was in a school or playing a part - time job after going to check that pond.

From the daytime to the night, the forest that shifts that area and the black transparent pond that pounded water.
A world of sense and sound that blended in jet black.

Miwa was not familiar with the fact that the real life in the city and the landscape in the mountains in the place where I ran a bit with the car are the same world.
The way I felt was different from the scenery I saw at the time of the mountain climbing section.

After knowing one reality and accepting it, the world will change its meaning greatly.

This world is different from the world until now.
Miwa felt that way.

Miwa remembered what Aoi said.

The earth (Aoi was saying shiki) is an organism, and we are getting weaker. I have lost my voice.

If the life is exhausted as the earth is a living entity with life, what kind of world is it?

Miwa also ceased thinking about it as the world of something movie seemed to unfold in her mind. And I look idly and real town.

People work and live, have families in them, grow older and die.
Life suddenly came, and life began when you notice. On the surface, there will be life blossoms, some life will not be rewarded. But I wonder if the value is only understood by the person who lived that life.
My parents are ordinary salaried men and ordinary housewives. It is never cheap to me. I can not praise anyone, but I think Miwa is a worthy life. I think that I can do with it if I can live like my parents.

A demon? Whether we can find value in that life is probably Aoi's own problem.

On the other hand, Miwa felt that he was living for himself and what he was terribly uncertain as compared with Aoi.
Aoi has a certain purpose. There is something to do and there is something to search for. There is something I have accepted and sometimes let go in return.

I am studying nursing at a university. It is to live by acquiring qualifications. It may be an embarrassing purpose no matter where you put it out. At least, I thought so long ago.
I think now that it is "the purpose for living". It is not that he is learning at university to serve people seriously.

I used to learn about Nightingale at school before. I found the value of nursing, which was the extent of the help of sick people at that time, to the occupation that needed specialized knowledge, and worked at the front line of the site.
Opened the window of the hospital room, freeing the sick and injured from isolation. That achievement was called "Angel of the Crimea".
I wonder if people like her should really aim for a nurse.
I am not ready for that. I live my present life to succeed in real life. At least now it is. Perhaps it is that it is living reality.

Miwa will not know where I am and the real world is going now.

There is no way to hone his knowledge and skills for myself, if it is for others.
But where will it tie?

You can see the superficial world in your daily life. The vast majority of people live modestly, and their activities are swiftly moving on this planet.

When I came down from the mountain with Tanabe and a car, I felt that the reality contained large unnaturalness. It may be squeezed into reality to something. There may be something that is not a natural flow. Just like we have to wear clothes.

Everything is dressed in uniformity, rules are set, and common sense is respected. It has become ambiguous whether it is correct or not.
Who and where will decide common sense in society? Does that common sense say, for example, the things of the life of the shikku are written?
How many people can think of stars and dragons in this world?

Information may be divided.
The information of one piece may be fragmented and divided only by pieces.
The information that the earth is a living thing is somewhere true in another place, it may be broken up and kept in a safe.
Shelf managers occasionally join pieces of their disjointed pieces and confirm the fact.
Certainly the earth is alive.

If there are lives in the star, is there something like emotion there? Such information may also be scattered and confined in the safe.
Even animals have feelings if they are living things.
There may be something that the emotions can not be inferior to themselves, as grass and trees also differ in the day and night areas. It is impossible to deny emotions living in life only by physical judgment that conversation is impossible.

While watching the people going along the street, Miwa came to feel that this real world is color-painted world.
Um, the strangeness when I came down from the mountain was wrapping Miwa with a vague sensation.

The real world should not be such a color. Something is drawing an unnatural color in this clear world.


Before going out, Aoi left most of the cash that I had and the baggage that was not that much.
I packed a small baggage in a small backpack while saying that if you become a beast you will not need such a baggage. "It's only for human beings, I need something like this" I looked at the packages that were put together and said so.

What on earth is this world? Where is he going?

流星のうた 第21話 Song of the meteor 21



第21話


足の甲にも獣の毛が生え始めている。足の裏はさらに皮膚が分厚くなっていた。
それに親指の形状が少し変わり始めているようだ。 獣へは骨格ごと変化する。

獣の完全体になったのは白い獣の時だけだ。その後、再び鬼に生まれてから後は一度も完全体になったことはない。変化が始まるか、終わる前に人を殺めたからだ。
自然に、飢えるままにいれば獣の完全体になる。記憶としてそれはある。

山に入ってから、葵は古い記憶の通り木の実や草を食べた。
記憶を向ける方向を少し変えてみれば、おりょうや佐吉との暮らしや、その頃の町人たちとの会話が蘇ってくる。人に混じり、共に暮らした。人間の生きた知恵や技術も豊富に蘇ってくる。
昔の日本人は自然から多くの恵みを受けて生きていた。六甲山の自然はそれを試すのにちょうどいい。
葵は昼の間、山を歩き木の芽や山菜を採った。
寝ぐらと呼べそうな洞穴も見つけた。崖の中腹にあるその洞穴からは向かいの斜面の紅葉が見えて、朝はなかなか綺麗だ。下には沢が流れていて水はそこで水筒に汲める。水道もいたるところにあるので人間の間は利用できる。
ここは、今の自分には一番生きやすい場所かもしれない。

葵は山に入って六甲山の大体の地形と植生を把握した。この山を追われた時のルートも同時に考えていた。獣の姿になれば街には降りられない。北か東の山を目指すしかない。
街へ出るとしたら夜中だ。もう靴を履いていないのだ。


獣になる前にもう一度凛太朗に会っておきたい。葵は変化が進む身体を感じてそう思った。
葵はその日の夜、街へ降りることにした。


夜中、街がようやく寝静まったのを見て、葵は山を降りた。

道路を歩かず、木や塀を伝い用心しながら凛太朗のいる施設を目指した。
川に降りて一気に南へ下り、美術館まで来ると敷地に生えている大きな楠に登り、隣の凛太朗のいる施設の様子をうかがった。

二階建てのコンクリートの建物はどの窓も明かりが消えていて街灯だけが眩しい光を通りに落としていた。
人気のないことを確認して、葵は施設の敷地に飛び降りた。
幾つかの部屋の窓は小さく開いていた。

葵は凛太朗の匂いを探した。鬼の五感は人間よりも鋭い。変化し始めてからは一層鋭くなっている。
施設からは洗剤の匂いや人間の匂いやらが入り混じり、自然界にはないような異様な匂いがしていた。
その中にかすかに凛太朗の匂いがあった。二階のわずかに開いた窓からその匂いは漂っていた。

窓の下まで行ってさらに注意深く確認した。確かにこの部屋から凛太朗の匂いがする。
葵は三歩ほど後ずさりして勢いをつけ、二階の窓までジャンプした。窓枠に足をかけ小さく開いた窓に手をかけた。
部屋のカーテンがわずかに揺れた。そして小さく開いた窓をゆっくりと開け、するりと部屋の中に入った。そこまでほとんど物音はしなかった。

凛太朗はベッドの上で眠っていた。小さく寝息を立てている。
なぜか、葵は凛太朗が以前の凛太朗ではないような気がした。安らかなその寝顔は何かの守護を受けているように柔らかい表情をしていた。

胸が少しざわついた。どくりと鬼の魂が疼く。


貴子は何か胸騒ぎがして目が覚めた。目がさめると嫌な予感は即座に頭をよぎった。何かが施設に入ってきた。時計を見ると夜中の二時半を回ったところだった。

上着を着て部屋を出た。廊下には子供達の部屋のドアが並んでいる。皆静かに寝ているようだ。当直室のスタッフも寝ている。
気配は凛太朗の部屋から漏れていた。貴子は何かわからないが人間ではないということは感じていた。強盗とかそういうものではない。
貴子には昔から何かそういう「感」みたいなものがあった。霊感という言葉が嫌いなので自分ではそれとは違うと思っていた。

気配は明らかに人間ではなかった。貴子は凛太朗の部屋のドアの前まで来ると息を殺して中の様子をうかがった。ただならぬ気配が漏れ出している。邪悪さが気配の中に混じっている。

貴子は深く息をして心に空を思い描いた。青くて聡明な空だ。邪悪さを跳ね返す時、いつもやる儀式のようなものだ。
今までずっとこれで乗り越えてきた。




葵は凛太朗に声をかけた。
「リン、会いに来たよ」

凛太朗は夢の中でその声を聞いた。あおいの声だ。また会えたんだ。

凛太朗は現実と楽園の間で、あおいが夢に飲み込まれてしまうのではないかと思っていた。緩やかに流れ込む守られた夢からの記憶が、あおいを飲み込んであちら側においてきてしまいそうな気がしていた。
それは忘れたくない記憶だった。

「リン 会いに来たよ」
現実の音が聞こえた。凛太朗はぼんやりと目を開けて部屋を見渡した。

ベッドの足元に何かがいた。

あおいだった。
「あおい」と凛太朗は言った。
あおいは凛太朗に少し微笑んだ。凛太朗もそれを見て少し頬を緩めた。

凛太朗は、もう絶対にあおいのことは忘れない。そう思った。


人間の気配がする。ドアのすぐ向こうだ。職員のようだ。葵は意識をドアに集中した。

貴子は急に寒気がした。ゾワッと背中がざわついた。中にいる凛太朗が心配だ。
意を決してドアを開けた。

ベッドで凛太朗が眠っていた。窓が開け放たれ、カーテンが揺れていた。何かがいた気配が漂っていた。
邪悪なもの。人間ではないもの。気配は薄っすらとカーテンを揺らし、徐々に夜の闇に消えていった。

貴子はしばらく警戒していたが少しずつその緊張を緩めて行った。
ふーっと長い溜息をついた。とりあえず災いは行ってしまった。
この少年には何かそういうものを引き寄せる力があるのだろうか。貴子は少年の寝顔をそっと覗いてみた。

少年は何かに守られているような安堵感をたたえて小さく寝息を立てていた。




Episode 21


Hair of beasts is also growing on the instep of the feet. The soles of the feet were further thickened.
And it seems that the shape of thumb is beginning to change a bit. To the beast will change with each skeleton.

Only when it was a white beast it became the complete body of the beast. After that, never once became a complete body after being born again on a demon again. Because the change began or killed the person before the end.
Naturally, if you remain hungry you become a complete body of the beast. It is as a memory.

After entering the mountain, Aoi ate the tree nuts and grass as the old memories.
Try changing the direction of memory a bit, the living with Oya and Sakichi and the conversation with the townmen at that time come back. It mixed with people, and lived together. Many wisdom and techniques of human beings revive abundantly.
The old Japanese lived with a lot of grace from nature. Rokko mountain nature is just right to try it.
Aoi walked down the mountain and took wood buds and wild vegetables during daytime.
I also found a cave that could be called a sleeping lap. From the cave in the middle of the cliff, you can see the autumnal leaves on the slope across the street, which is quite beautiful in the morning. There is a swamp in the bottom, and water can be drawn into a water bottle there. Since the water supply is also everywhere, it is available for human beings.
This place may be the most lively place for me now.

Aoi entered the mountains and grasped the rough topography and vegetation of Rokko Mountain. I was also thinking about the route when I was chased by this mountain. You can not get down to the street if you become a figure of a beast. There is no choice but to aim for a mountain in the north or the east.
If you go out into town, it's midnight. I have not put on my shoes anymore.


I want to see Rintaro once more before becoming a beast. Aoi thought so feeling the body in which the change is going.
Aoi decided to get off the street on that night.


Aoi got off the mountain at midnight when I saw the city finally slept.

While walking on the road, while aware of wood and fence, I aimed for a facility with Rintaro.
I descended to the river and descended to the south at a stretch. As I came to the art museum, I climbed a big Kusunoki growing on the premises and looked at the state of the neighboring Rinchen 's facility.

In a double-storied concrete building the lights were gone in all the windows and only the street light dropped the dazzling light along the street.
After confirming that it was not popular, Aoi jumped into the premises' premises.
The windows of some rooms were small open.

Aoi looked for the smell of Rintaro. The five senses of demons are sharper than humans. It has become sharper from the beginning of change.
From the facility, the smell of detergent and the smell of human beings were mixed, and there was a strange odor which was not found in the natural world.
There was a faint scent of Rintaro in it. The smell drifted from a slightly open window on the second floor.

I went to the bottom of the window and checked carefully. Certainly this room smells Rintaro.
Aoi made a momentum after going back three steps and jumped to the window on the second floor. I put my foot on the window frame and put my hand on the small open window.
The curtain of the room shook slightly. Then slowly opened the small open window, and came inside the room as soon as possible. There was hardly any sound there.

Rintaro was asleep on the bed. I have a small sleeping breath.
For some reason, Aoi felt that Rintaro was not the former Rin Taro. The restful sleeping face had a soft look like being protected by something.

My heart was a little rough. The soul of a demon and a demon is caught.


Takako woke up with something uneasy. The bad feeling instantly crossed my head when my eyes turned on. Something came into the facility. I was just about half past midnight when I saw a watch.

I left the room with my coat on. There are doors in the room of children in the corridor. It seems that everyone is sleeping quietly. The staff of the shooting room is also sleeping.
The sign was leaking from Rintaro 's room. Takako knew something but I felt that he was not a human being. It is not such thing as robbery.
Takako had something like "feeling" from long ago. I disliked the word inspiration so I thought it was different on my own.

The sign was clearly not human. Takako came in front of the door of Rintaro 's room and breathed his breath and watched the inside. There is an indication of unequivocal signs. Wickedness is mixed in signs.

Takako breathed deeply and imagined the sky in his heart. It is blue and intelligent sky. It is like a usual ceremony when you bounce back evil.
I've got over this all the time.




Aoi spoke to Rintaro.
"Rin, I came to see you."

Rintaro heard the voice in his dream. It is a voice of Aoi. I could meet again.

Rintaro thought that the aoce would be swallowed by his dream between reality and paradise. I felt that the memory from a slowly flowing protected dream seemed to swallow the ao on and come around there.
It was memory that I do not want to forget.

"I came to see Lin"
I heard a real sound. Rintaro vaguely opened his eyes and looked over the room.

There was something at the foot of the bed.

It was blue.
"Aoi" said Rintaro.
Aoi smiled a bit to Rintaro. Rintaro also saw it and loosened her cheek a little.

Rintaro will never forget about the aoi. I thought so.


There is a sign of humanity. It's just across the door. It seems to be an official. Aoi concentrates consciousness on the door.

Takako suddenly felt chilly. The zong and the back were rough. I am concerned about Rintaro in it.
I never opened the door.

Rinutaro was sleeping in bed. The window was open and the curtain was shaking. There was a sign that there was something.
Evil one. Things that are not human. The signs shook the curtains even slightly, and gradually disappeared into the darkness of the night.

Takako was alarmed for a while but gradually relaxed the tension.
Found a long sigh. Temporarily the disaster went away.
Does this boy have the power to attract something like that? Takako peeped into the sleeping face of the boy softly.

The boy was breathing small with a feeling of relief as if something was being protected.

流星のうた 第20話 Song of the meteor 20



第20話


朝の光は少し開けた窓からカーテンを揺らせながら入ってきた。カーテンの動きに合わせて、差し込む光もゆらゆらと揺れた。
夢と現実の世界は、起きている時も眠っている時も凛太朗の楽園を揺さぶっていた。
食事を運んでくる職員や点滴を打ちに来る職員が凛太朗のその楽園に食料や薬を持ち込んできた。
何も食べたくなかったし、注射なんてされたくなかった。風や鳥や花があればそれでよかった。悪夢から守ってくれる存在があればそれで十分だった。
美しいものに囲まれて、守ってくれる人の気配があればもう何もいらないと思っていた。

凛太朗は破れた膜の隙間から、青い夢に置いてきた記憶が流れ込むのを傍観していた。
貴子に守られたその記憶は、水の流れのように楽園に流れ込み、流れの先で渦を巻きやがて「たまり」を作って「記憶の池」をつくっていった。
凛太朗はそんな風景をただ傍観していた。その池は美しいものに思えた。
流れは絶え間なくそそぎ込み、そしてそれがどこかで「たまり」をつくろうと、それは自然のなり行きのように感じた。



昨日も凛太朗は黒砂糖を一欠片食べただけだった。食事は毎回、そのほとんどが手をつけられていなかった。
貴子は医師免許をまだ生かしていて、施設にも子供達専用の医務室があった。小児科医も数人交代で勤務していた。
拒食がずっと続いていることが何より心配だった。医療用の点滴も最近は全て拒絶される。貴子が手渡しで与えたビスケットや黒砂糖を凛太朗はわずかに食べるだけだった。
飲み物にも気を使っているが、わずかに口にするだけで水を飲むことが多かった。身体は来た時よりもどんどん痩せていった。

まだこの少年には自分を受け入れてもらった、というだけだった。楽園を出たわけではないし、据え直したわけでもない。自分で世界を据え直すしか楽園を出る方法はない。

貴子は自分の「保護」の按配を模索していた。自分はどこにも行ってしまわない。そのことを少年に伝えることはできたかもしれない。しかしその事が楽園に安住させかねない。
貴子は少年の食事や検診を別の職員に担当してもらったりして、少し距離を置いて様子を見ることにした。

この施設ではある程度の医療行為ならできる。拒食にも、なんとかもうしばらく対応できそうだ。しかし凛太朗の向かっていこうとしている先は、楽園と共に眠ることだった。貴子にはそれを感じ取ることができるのだ。そのことは貴子の胸を締め付けた。

心療内科の医師と相談して食欲が出るような薬を処方してもらったが、凛太朗には拒絶された。副作用もあるので無理に飲ませることもしなかった。
命を繋ぎとめるにはどうすればいいんだろう。貴子は必死に模索していた。必ずどこかに答えはあるはずだ。

自分には家族に囲まれて育った経験がないので、スタッフや当直の医師たちの意見も聞いて回ったり、何度かミーティングもしたりして子供達にもそのことを伝えた。
施設全員で凛太朗の状況をシェアするようになった。凛太朗を悪く言う子供はいなかった。皆、凛太朗の気持ちがわかるのだ。
子供達の中には親身に心配してくれる子供もいた。ちひろちゃんもその中の一人だった。

ちひろちゃんは十歳の女の子で凛太朗が来てから、何かと心配をしてくれていた子だった。
食堂に来なかったり、部屋から出てこないことをいつも心配してくれていた。
貴子はそんなちひろちゃんに随分助けられている。一緒に心配してくれる小さな同志は、花を摘んだり花瓶の水を変えてくれたり「早く元気になるといいね」と言いながらその優しい気持ちを凛太朗に向けてくれている。

友人を思うそんな気持ちを、貴子は本当に嬉しく思う。本当の財産とはそういうものだと思う。施設の子供達は自分が傷ついた分、他人の傷にも寄り添うことができるのだろう。痛みがわかるということがどれだけ大切なことなのか、貴子は実感していた。
この小さな同志は、自分の心にも寄り添ってくれている。貴子はそう感じていた。
小さな同志がいるだけで、勇気や知恵を一人の時以上に出せるのだ。
ミーティングにはちひろちゃんや他の子供達も時々加わった。施設全員が凛太朗に心を寄せるようになっていった。

「話するのがちょっと無理なら手紙を書いたらどうかな」と言い出したのもちひろちゃんだった。乳児を除いて子供達全員が手紙や絵を描いてくれた。スタッフや医師も手紙を書いた。多分読まれないだろうというのは皆がどこかで感じていたことだが、皆の何かをしてあげたいという思いは誰にも止められなかった。

集まった手紙の束を貴子は凛太朗のベッドの枕元に置いた。傍らにはちひろちゃんも一緒にいた。
ちひろちゃんは手を伸ばして凛太朗に握手を求めた。

凛太朗は少しぼんやりとそれを眺めてから弱々しく手を握り返した。
「みんなで手紙を書いたよ、読んでね」ちひろちゃんはそう言って握り返してきた手をぎゅっと握った。
「私もお母さんを亡くしたんだよ、ここにはそういう子たちがみんな一緒に暮らしてるんだよ。凛太朗くんだけじゃないんだよ」
ちひろちゃんはそう言いながら両手で凛太朗の手をぎゅっと握った。

凛太朗はあまり表情を変えずに少し頷いた。
握られた手がぎゅっと握り返してくる感覚を感じた。暖かな親密なものだった。
そんな握手をしたことはなかった。
少女が何を言っているのかもわかった。
言葉には意味があった。
「一人じゃない、みんないる」 少女はそう言って自分の差し出した手を握り返していた。

凛太朗はなぜかわからないが自分がボロボロと涙を流していることに気づいた。 
悲しいわけでも嬉しいわけでもない。 
なのになぜか涙だけがボロボロと溢れてくるのだ。 目をつぶっても涙は溢れた。 凛太朗はもう一度小さく頷いた。

貴子は凛太朗の肩を抱いた。そしてちひろちゃんの肩に手をかけた。ちひろちゃんも少しもらい泣きしているようだった。表情を変えずに泣いている少年とそれを励ましている少女を貴子はそっと抱いた。

施設の子供達は世間に出れば辛い目に会うこともある。学校でも社会でも。今の世の中は「いじめ」が社会全体にはびこっている。そんな中で、偏見にさらされて、彼らの心は生きていく上でどれだけ傷つくかわからない。でも痛みを知った上でそれを許せる心は、何よりも強いものだと思う。世間の評価や噂などで、その人間の本質を知ることはできない。
施設の子供たちには特に、世間に出て何を言われようがブレない心を強く持っていて欲しいと思っていた。

貴子はちひろちゃんを先に部屋から出して、凛太朗が落ち着くまで肩を抱いていた。
凛太朗は目をつぶったまましばらく涙だけを流していた。肩を震わせるわけでもない。表情が険しくなるわけでもない。
ただ目をつぶったまま大量の涙を流した。
それがどういう涙なのか、嬉しいとか悲しいとか、言ってくれたらそれが救いになる。
凛太朗はただ、無言で泣いているだけだった。


少女が握った手が離れ「またね」と言って出て行くのがわかった。膜は、もうその機能を失っていた。夢の世界と現実の世界に境界線はなくなっていた。少女の握ってくれた手には、流れ込んでくる悪夢を一緒に取り払ってくれるような力強さがあった。
「一人じゃない、みんないる」そのメッセージは凛太朗にベッドから起き上がるように言っていた。靴を履きドアを開けて部屋から出て来るように言っていた。
あっちで待ってると言っていた。
その声は、何度も凛太朗の中で木霊した。涙がいくらでも溢れた。

楽園に流れ込んだ記憶の水は、渦を巻いて「たまり」をつくる。その「たまり」は池になり楽園の風景になる。
池を覗き込むと、そこには雲が浮かんでいる。水面にぽっかりと白い雲が浮かんでいる。時折吹く風にゆらゆらと揺れる。木々も水面に映っている。春の新緑をたたえた枝が水面に揺れている。新緑の新しい芽は柔らかな緑に輝いてその命を開こうとしている。
枝にはそんな新しい輝きが無数にあった。
「凛太朗くんだけじゃないからね」と少女は言った。水の中で命が開いていった。




Episode 20


The morning light came in while shaking the curtain from a slightly opened window. In accordance with the movement of the curtain, the light to be shook swayed.
The world of dreams and reality was rocking Rin'ita's paradise both when awake and sleeping.
The staff carrying the meal and the staff coming to the drip infusion bring in food and medicine to that paradise of Rintaro.
I did not want to eat anything, I did not want to be injected. It would be fine if there were winds, birds and flowers. It was enough if there was a presence to protect from a nightmare.
I was surrounded by beautiful things, I thought that if there was a sign of a guardian, nothing was needed anymore.

Rintaro stared at the memory of the blue dream flowing from the gap of the torn membrane.
That memory that was protected by Takako, like the flow of water, flowed into paradise, swirling around at the end of the stream, and eventually making "something" and making a "memory pond".
Rintaro was just staring at such a scenery. The pond seemed beautiful.
The stream pushed in constantly, and it felt as nature went as it somewhere "makes a stop".



Rintaro just ate one piece of brown sugar yesterday. Every meal, most of it was not hand-picked.
Takako still made the best use of his doctor's license, and the facility also had a dedicated medical office for children. A pediatrician also worked for several people.
I was anxiously afraid that refusal continued all the time. Recently all medical drops are rejected. Rintaro only eat slightly the biscuits and brown sugar that Takako gave by hand.
Although I am careful about drinks, I often drink water only by slightly speaking. The body gradually became thinner than when he came.

It was only to say that this boy had accepted himself. I did not leave paradise and I did not change it. There is no way to leave the paradise except to reinstall the world by yourself.

Takako was searching for the distribution of his "protection". I will not go anywhere. I may have been able to tell that to the boy. But that could cause the house to settle in paradise.
Takako decided to take a boys' meal and checkup by another staff member and decided to see the situation a little distance.

This facility can do some medical practice. It seems that I can somehow deal with it for some time. But Rintaro 's going to be heading was to sleep with paradise. Takako can feel it. That tightened Takako's chest.

I consulted with a doctor in psychosomatic medicine, prescribed medicine that appetite appeared, but Rintaro rejected it. I also did not force you to drink because there are side effects.
I wonder what I should do to keep my life connected. Takako was searching desperately. There must be an answer somewhere.

I have no experience of growing up surrounded by my family, so I listened to the opinions of the staff and doctors on duty, and told the children that I had several meetings.
All of the facilities began to share the situation of Rintaro. There was no child to say Rintaro badly. Everyone understands Rintaro's feelings.
Some of the children were worried parentally. Chihiro was one of them.

Chihiro was a child who was worried about something since Rin Taro came when she was a teen - year old girl.
I always worried about not coming to the cafeteria or coming out of the room.
Takako is helped much by such Chihiro. Small comrades who worry about me together are pushing the gentle feelings to Rintaro while picking flowers, changing the water of the vase or saying "I hope to get well soon".

Takako is truly delighted with such feelings of thinking of a friend. I think it is such real wealth. The children of the facility will be able to get close to other people's injuries as much as they are hurt. Takako realized how important it is to know the pain.
This little comrade keeps close to my heart. Takako was feeling that way.
Just with a small comrade, you can put out courage and wisdom more than a single time.
Chihiro and other children sometimes joined the meeting. All of the facilities began to focus on Rintaro.

Chihiro was also the one who said, "If you write a letter if you can not talk a bit, what is wrong?" Except for infants, all the children drew letters and pictures. Staff and doctors also wrote a letter. Perhaps it would not be read that everyone was feeling somewhere, but no one could stop stopping the thought that everyone would do something.

Takako placed a bunch of collected letters at the bedside pillow of Rintaro. Besides, Chihiro was with me.
Chihiro stretched out his hand and asked Rintaro for a handshake.

Rintaro looked at it a little idly and grabbed his hand with a weak hand.
"Everyone wrote a letter, read it," Chihiro tightly grasped his hand holding it back.
"I also lost my mother, and these children all live together here, not just Rintaro-kun."
Chihiro talked about that and grasped hands of Rintaro with both hands.

Rintaro nodded a little bit without changing his facial expression.
I felt the feeling that the held hand grasps tightly. It was warm and intimate.
I never shook hands like that.
I also understood what the girl is saying.
Words had meaning.
"Not alone, everyone," the girl said so and was holding hands held out by himself.

Rintaro did not know why but he realized that he was running down tears.
It is not sad or happy.
But for some reason tears are overflowing. Even if I close my eyes my tears have overflowed. Rintaro nodded small again.

Takako embraced the shoulder of Rintaro. And I put my hand on Chihiro 's shoulder. Chihiro seemed to be crying a bit. Takako gently held a boy crying without changing his expression and a girl encouraging it.

Children of the facility may see painful eyes if they go out to the world. Even at school and in society. In today's world "bullying" is infecting society as a whole. Under such circumstances, being exposed to prejudice, their minds do not know how much they will hurt as they live. I think that the heart that can forgive it after knowing the pain is stronger than anything else.

Takako put Chihiro out of the room first and hugged her shoulders until Rintaro settled down.
Rintaro was shedding tears for a while while closing his eyes. I do not shiver my shoulders. It does not mean that the facial expressions become steep.
Just a blank eye shed a lot of tears.
If you tell me what kind of tear it is, happy or sad, that will save you.
Rintaro just cried silently.


The hand held by the girl departed, "I see you again" I found out to go out. The membrane has already lost its function. The boundary line has disappeared in the world of dreams and the real world. In the hand that the little girl grasped, there was the strength that removes the flowing nightmare together.
"Not alone, everyone" The message said Rintaro to get up from the bed. He told me to wear shoes and open the door to come out of the room.
He said that he was waiting there.
The voice spirited in Rintaro many times. Every tear flowed over.

The water of the memory which flowed into paradise, "swirling" is made by rolling a whirlpool. That "reservation" becomes a pond and becomes a scenery of paradise.
Looking into the pond, clouds are floating there. A white and white cloud is floating on the surface of the water. Occasionally the wind blowing flickers. Trees are also reflected on the surface of the water. The branch that praised the fresh green of spring is shaking on the surface of the water. The fresh green bud will shine softly and open its life.
There were countless such new shines in branches.
"It's not just Rintaro-kun," the little girl said. A life opened in the water.

流星のうた 第19話 Song of the meteor 19



第19話


タナベは会社の社長に電話をして店の軽トラックを借りてきた。少人数の小さな中古車店なので店の軽トラックは従業員も荷物を運ぶときなんかに時々借りて使っていた。車は明日の出勤の時に乗ってくればいい、と社長は言ってくれた。

タナベと美和は再度山の登り口から山へ上がった。山へ上る道は急なカーブがいくつも続き、山肌が道に迫っていた。
軽トラックのギアをセカンドに入れ、タナベは慎重にハンドルを握った。日が暮れてしまうまでにはまだ時間があるが、山が深くなるにつれて時間が早送りされているような感覚になった。

あたりは薄暗く鬱蒼とした新緑の森に包まれた。ヘッドライトを点け、窓を開けると新鮮な風が入ってきた。街の中と空気が違う。

「外国人墓地から尾根筋までの間の赤松林の辺り」と美和は言った。
タナベはさすがに夜中に一人で来るところではないと思った。「何でそんなとこで待ち合わせるの?」
「人目につかないってのが第一よね」と美和がいった。「それに葵がその場所を指定してきたの」

タナベは葵が六甲山に詳しい理由が思いつかなかった。というか葵について特に何も思いつかなかった。葵とはスタジオやライブで会うくらいでほとんどこれといった話もした事がない。必要な事は喋るが、葵はなぜか笑顔を見せた事がなかった。
街ですれ違っても自分は葵に気づかないかもしれないとふと思った。何なんだろう、葵って。

タナベは外国人墓地を通り過ぎ、谷筋の赤松林の側で車を止めた。ヘッドライトを消すと辺りは真っ暗になった。
「こっち」美和は懐中電灯をつけてタナベを呼んだ。林の中に登山道があった。タナベも手に持った懐中電灯をつけて美和の後に続いた。
美和は慣れた様子で登山道を歩いた。
無言のまま二人はひとしきり歩き、やがて笹が生い茂る場所に出た。背丈ほどもある笹が登山道の脇まで迫っている。
美和は山道から外れ笹の中に分け入っていった。時折ある岩を伝い笹の薄い部分を選んで歩いた。
タナベは見失わないように懐中電灯で美和の背中を追いかけながら後に続いた。 登山道から笹の中を少し歩くとわずかに開けた場所に出た。丸い湿った土の地面が笹の侵入を阻止していた。そしてその先にはやはり丸い形で池があった。池は岩場と笹に縁取られて、それを囲むように赤松林が立ち並んでいた。

美和は池に着くとゆっくりと辺りを見回した。夜の森だ。

木々は夜に向かってその性質を変化させているようにも見えた。地上の部分の活発な活動から、地下の領域にその活動範囲を移行しようとしているみたいに。

美和が登山部に入ったのもそんな山の表情に魅せられたからだ。キャンプしながら山歩きをしていると昼間とは違った山の表情が見えてくる。太陽のもとで見る森と太陽がない森。同じ風景のはずなのにその世界はまるで別の世界だ。

昼間の森にはある種の明確さがあった。
木々はその雄々しさを湛え、谷や尾根はその姿を露わにした。見えるものそれぞれにその意味があり役割があるように感じる。
日が暮れた森は尾根も谷もなくなり木々も草もそれぞれが曖昧なひとつながりとなって世界を共有しているように感じる。暗闇の中で役割や意味も曖昧になり気配や音に支配される。

わずかな星とぼんやりとした空以外は漆黒の闇の中にのみ込まれる。
目の世界から感覚と音の世界へと移行させられる。

「ここなのか?」タナベは美和の後ろから声をかけた。
「うん、目印があると思うから探してくれる?」どこかにいつも葵が着ていたジャケットがあるはずだ。葵は目印にジャケットを置いておくと言っていた。
「あれじゃない?」タナベが向かいの赤松の枝に黒いジャケットが結んであるのを見つけた。
二人は懐中電灯で赤松の枝を照らした。葵に初めて会った時に売り場を尋ねられたあの黒の革ジャン。葵はそれをいつも着ていた。
「あれだね」と美和はいった。
「葵は寒くないんだろうか」タナベはなんとなく聞いた。
「たぶん葵は超人的な体力を持ってるんだと思う。獣になろうとしているんだもん、服なんてどんどん必要じゃなくなるんだよ」美和は自分に言い聞かせるようにそういった。
タナベはそれについて考えてみたが、うまく考えがまとまらないのでそれ以上は考えないことにした。
「とにかく、ここで間違いないんだな」とタナベは念を押した。美和はこくりとうなづいて「間違いない」と言った。

池は昼間見た時よりもはるかに底が深そうに見えた。水は空を映して黒く透き通っていた。水生植物が池の淵に生えていたが、池にはそれ以外のものは何も浮かんでいなかった。ただ黒く透き通った水をたたえているだけだった。
少し大きめの谷筋と幾つかの小さな沢筋からの流れが池に注がれている。そしてその流れは池を対流して右側の谷筋の方向に向かってゆっくりと下っていってるようだった。
水の流れる音がわずかに聞こえる。

二人は黙ったまましばらくその池の表情に見入っていた。
どこかで鳥が鋭くないた。警戒音のように一度だけないて再び静寂があたりを包んだ。


タナベは池を見ながら、なぜか母親のことを考えた。
池にたたえられた水は絶え間なく流れ込む水があっても溢れることなはない。静かに変わらない豊かさを保っている。

そんな池を見ながら働くだけ働いて人生を終えようとしている母親のことを思った。
なぜ今そんなことを考えるのだろうか。幸福かどうかが何で決まるのか、タナベは池を見ながら考えていた。
母親は多分幸せだった。自分も母親を愛していたし、母親もそれ以上の愛情を向けてくれた。それ以上の幸せはないと思う。そしてそんなことは多分時間の問題じゃないはずだ。

タナベは母親の死を受け入れてから、そのことを随分考えたのだ。自分が楽をさせてあげられなかった事。親孝行と呼べる事が出来なかった事。本当に母親は幸せだったんだろうか。
そんな思いも母親の言葉に助けられて前を向けた。
「人生は何を得たかではなくて何を与えたかなのよ」
小さい頃から母親はそんな事をよく言って聞かせてくれた。
母親の人生はきっと幸せだった。






「一週間後、もう一度ここに来て葵にバッテリーを渡すの、それくらいしかできないけど」美和はまた自分に言い聞かせるようにそう言った。
タナベは乗りかかった船のような気分でその状況を受け入れるしかなかった。何がどうなっているのかわからないが、とりあえず来週ここに来てみれば状況がのみこめるかもしれない。

「わかった、来週もう一度あの軽トラックを借りてここに来てみよう、とりあえずはそうするしかなさそうだな」とタナベはいった。


二人は池を後にして登山道まで戻り再び少し歩いてから止めてある軽トラックのところまで戻った。軽トラックは暗闇の中で打ち捨てられた鉄の塊のように二人を待っていた。山の中でその存在はいびつな存在のように感じられた。


エンジンをかけると軽トラックは息を吹き返したかのように生き返った。
「さて、待ち合わせは夜中だ。夜中は再度山からは車で上がれない、交通規制がかかっている、有馬街道から上がるしかない」とタナベは言った。
「時間にしてどれくらい?」
「3〜40分余計にかかると思う」とタナベは言った。
「そのルートも走っておこう」と美和が言ったので、タナベは尾根筋に出て有馬街道へのルートを走った。元町辺りまでの時間はこれでだいたいわかる。夜中ならもう少し早いはずだ。
尾根筋に出ると有馬街道まではすぐに出られた。森を抜けてすぐに神戸市北区の街が山の中に広がっていた。街道は街を抜けてトンネルをくぐり川沿いを下って兵庫区に出た。
そこはもう六甲山から見下ろせた街の中だった。
漆黒の闇の森からまだ騒がしい神戸の街に降りてくると二人はなぜか同じことを思っている気がした。
「なんなんだろうね」と美和が言った。
「なんなんだろうな」とタナベがそれに答えた。

月が海の上に浮かんでいた。

美和は久しぶりに月を見たような気がした。普段、月のことなんて考えもしないが今は少し違った。

世界が美和の中で少しづつ変わり始めていた。




Episode 19


Tanabe called the president of the company and borrowed a light truck truck. Because it is a small secondhand car shop with a small number of people, the light truck of the store was borrowed occasionally when employees also carry luggage. The president said that the car should ride at the time of tomorrow's work.

Tanabe and Miwa rose again from the climb up to the mountain. On the road to the mountain there were many steep curves, the mountains were approaching the way.
I put the gear of the light truck into the second, and Tanabe grasped the handle carefully. There is still time before the sun goes down, but as the mountain got deeper it felt like time was being fast forwarded.

I was surrounded by a fresh green forest that was dusky and dense. I turned on the headlight and opened the window and a fresh wind came in. The air in the city is different from the air.

Miwa said, "Around the red pine forest from the foreign cemetery to the ridge line."
I thought that Tanabe is not about to come alone alone in the middle of the night. "Why are you going to meet in such a place?"
Miwa said "I am totally out of control". "Aoi has also specified that place"

Tanabe had no idea why Aoi is famous for Rokko. I mean, I could not think of anything particularly about Aoi. I have never talked about this as much as I meet with Aoi at the studio or live. I talk about necessary things, but Aoi never showed a smile for some reason.
Even though I passed in the city, I thought that I might not notice Aoi. What is it, Aoi?

Tanabe passed the foreign cemetery and stopped the car on the side of the valley forest of the Akamatsu forest. When I turned off the headlight the neighborhood turned black.
"Here" Miwa wears a flashlight and called Tanabe. There was a mountain trail in the forest. Tanabe also wore a hand flashlight and followed Miwa.
Miwa walked on the mountain path with a familiar appearance.
While silent, they walked a lot and eventually went to places where bamboo grown. Bamboo that is as tall as you are approaching the side of the mountain trail.
Miwa separated from the mountain path and divided into bamboo grass. Sometimes I walked through a rock and chose the thin part of the bamboo and walked.
Tanabe continued to follow the back of Miwa with a flashlight so as not to lose sight of it. When I walked a bit inside the bamboo street from the mountain path I went out to a slightly opened place. The ground of the round damp ground prevented the bamboo penetration. And ahead there was a pond in a round shape. The pond was fringed by rocky places and bamboo trees, and red pine forests were lining around it.

Miwa slowly looked around as I arrived at the pond. It is a night forest.

It seemed that the trees were changing their nature towards the night. It seems that from the active activity of the ground part, it is trying to shift its activity range to the underground region.

It is because Miwa entered the mountaineering section was also fascinated by the expression of such a mountain. When camping and doing mountain walking you will see a different mountain expression from daytime. Forest and the forest with no sun seen under the sun. The world is an entirely different world though it should be the same landscape.

There was some kind of clarity in the daytime forest.
The trees were filled with their stinginess, and valleys and ridges revealed their appearance. It seems that each of the visible things has its meaning and there is a role. In the forest where the sunset has passed, the ridges and vallees are gone, and both trees and grass become ambiguous one and feel like they are sharing the world. Roles and meanings become ambiguous in the darkness and are dominated by signs and sounds. Except for a few stars and a blank sky, it is only in the darkness of jet black.
It is transferred from the world of the eye to the world of feeling and sound.

"Is it here?" Tanabe called out behind Miwa.
"Well, since you think there are landmarks, will you look for it?" There should be jackets that Aoi had always worn anywhere. Aoi said that it would keep a jacket on the mark.
"Is not that?" I found a black jacket tied to the branch of red pine opposite Tanabe.
The two lighted a branch of the red pine with a flashlight. That black leather jacket asked for the store when I first met Aoi. Aoi was always wearing it.
"That's it," Miwa said.
"Aoi is not cold," Tanabe asked somehow.
"Perhaps I think that Aoi has superhuman strength, I'm trying to be a beast, I do not need clothes more and more." Miwa said that to himself.
Tanabe thought about that, but I decided not to think about it anymore because my idea did not fit well.
"Anyway, there is no mistake here," Tanabe prudently touched. Miwa nodded and said, "No doubt."

The pond looked much deeper than when I saw it in the daytime. The water reflected in the sky and was transparent in black. Aquatic plants grew on the edge of the pond, but nothing other than that was floating in the pond. It was only praising clear and transparent water.
The flow from a slightly larger valley muscle and several small slope muscles is poured into the pond. And the flow seemed convecting the pond and slowly descending towards the valley line on the right side.
Sounds of water flowing slightly.

They kept silent for a while for their expression on the pond.
Somewhere the birds were not sharp. Like a caution sound, only once did silence wrap around.


While watching the pond, Tanabe thought of his mother somehow.
The water paid in the pond is not overflowing even if there is constantly flowing water. It keeps richness which does not change quietly.

I thought of my mother trying to finish my life working as long as I work while looking at such a pond.
Why are you thinking about such a thing now? Tanabe was thinking while watching the pond what happiness or not was decided.
My mother was probably happy. I also loved my mother, and my mother also gave me more love. I do not think there is any more happiness. And that is probably not a matter of time.

Tanabe thought about it much since accepting her mother's death. That I could not make it easy. Things that I could not call my filial piety. I wonder if my mother was truly happy.
Such a thought was aided by the mother 's words and turned ahead.
"Life is what I got, not what I got"
My mother often told me such a thing from a young age.
My mother 's life was certainly happy.






"A week later, I come here again and hand the battery to Aoi, I can only do that." Miwa said so that I could tell myself again.
Tanabe had no choice but to accept the situation in a mood like a leaning ship. I do not know what is going on, but if you visit here next week you may be able to find the situation.

"Okay, let's borrow that light truck again next week, let's come here, for the time being it's likely to do so," Tanabe said.


They left the pond and went back to the climbing path and walked again a little and returned to the light truck stopped. The light truck was waiting for them like a mass of iron that was abandoned in the dark. The presence was felt like an irregular presence in the mountains.


The light truck revived as if I breathed back when I started the engine.
"Well, the meeting is in the middle of the night, we can not get up from the mountain again by car, traffic restrictions are on, we only have to rise from Arima Highway," Tanabe said.
"How long have you been in time?"
"I think it will take 3 to 40 minutes more," Tanabe said.
Miwa said, "Let's run that route as well," Tanabe went out to the ridge line and ran a route to the Arima Highway. By this we can almost understand the time to Motomachi. It should be a while early in the evening.
I got out to the Arima Highway immediately after entering the ridge line. As soon as I passed through the forest, the city of Kita Ward, Kobe City, was spreading in the mountains. The highway passed through the tunnel and went down the river to Hyogo ward.
It was already in the city that I could look down from Rokko.
When I came down to the city of Kobe that was still noisy from the black dark forest, they felt like I thought the same thing for some reason.
"What is it," Miwa said.
"What is it," Tanabe answered.

A moon floating on the sea.

Miwa felt like I saw the moon after a long time. I normally do not think about the moon, but now it's a bit different.

The world began to gradually change in Miwa.

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