kayagreenの経営者ですが、仕事ばっかりはしていられませんね。
実は歌うたい、文章書きでもあります。
15歳で初めてアコースティックギターを手にし、作詞、作曲、弾き語りを始める。
その後、レゲエバンド400yearsを立ち上げ神戸を拠点に活動。
同時にベーシストとしてブルース、R&B、ハードロックなどの数々のバンドを経験。
21歳の時、神戸のジーベックホールで行われたアマチュアバンドコンクールでベストベーシスト賞を受賞。
ジャズの歌唱に興味を抱き、ジャズボーカリスト大森浩子に2年間師事。
2008年に「日本語の歌が歌いたい」という理由で、 ふうよう という名でソロ活動開始、小説も執筆。
関西を拠点に活動中。

流星のうた 第16話 Song of the meteor 16

第16話


美和から電話があった時、タナベは母親の見舞いで病院にいた。夕方の少し遅い時間だった。タナベは着信に気づかずに母親のベッドの脇の椅子に腰掛け、本を読んでいた。
母親は末期の癌で余命を宣告されていた。

タナベが小さい頃に父親が亡くなり、その後、母親は再婚をすることもなかった。
タナベは母親と二人で生きてきた。女手一つで子育てをするのは並大抵ではなかったはずだ。昼間の仕事の他にも、深夜のコンビニエンスストアで働くこともあった。

タナベは高校に入るとすぐにアルバイトをした。少しでも母親の助けになりたいと思った。学費もなんとか自分で稼ぎたいと思っていた。早く楽をさせてあげたい。タナベはいつもそう思っていた。

小さな中古車販売店に就職して、なんとか母親に無理をさせないでいられると思っていた矢先に、母親が倒れたのだ。

病床に伏せってしまった母親に、タナベは毎日会いに来た。
若さもあり癌はあっという間に体のあちこちに転移して、ほんの数ヶ月で母親の日常を奪っていった。今は対処療法を施しているだけだ。
ここ数日は高熱が続いたせいか、母親はぐっすりと眠っていた。

タナベは母親の脇で本を読んだり、ノートを広げたりして時間を潰した。眠っている母親の側にただ居るだけだったが、そうしていると自然と自分も安らいだ。
タナベは仕事が終わると毎日病院で、そんな時間を過ごしていた。

日も暮れてきたので、ぐっすり眠る母親に一言声をかけてから、タナベは病院を出た。


美和から着信が入っていた。

「電話では話せない」と美和はいった。 タナベは駅前のドトールで美和と落ち合うことにした。

店ははサラリーマンや学生で混み合っていた。二階の隅に二人分の席を見つけ、タナベと美和は向かい合わせにテーブルについた。

「つまり、サポを見つけないと始まらないってことだな」タナベは一通りの説明が終わるとそう聞いた。
「そうみたい」と美和がいった。「それで、そこから先はわからない」とタナベは確認した。
「うん、でっかい龍を起こすみたい」と美和はいった。
「起こし方がわからない」
「そういうこと」と美和はいった。
「それで、美和は全面的にその話を信じてる」とタナベがいった。「毛が生えてた、人間の毛じゃなかったし、部屋を出てく時、窓から隣の建物までジャンプした」と美和は説明した。

タナベは腕組みをしてしばらく考えていた。最大限の想像力を働かせて現実とのすり合わせを試みていた。とりあえずは、葵のその変化というのを見てみないとなんとも言えない。
タナベは自分の思考がある程度のところまで行くと、現実というボーダーラインの瀬戸際でブレーキがかかるのを感じていた。タナベは自分が現実主義なんだとつくづく思う。




美和は、考え込んでいるタナベを見て、やっぱりそういうリアクションかと思った。
無理もないとも思ったが、タナベはちょっと考えすぎるというか、ギターのソロにしても頭で考えすぎなのだ。もっとノリで音を出してもいいくらいだ。

「それで、美和は協力するんだな、葵に」とタナベはいった。
「うん、一週間に一度バッテリーの受け渡しをする」美和はそう言いながらタナベを見た。「それで、俺にも手伝えっていうんだな」
美和はこくりと頷いた。「約束の時間が夜中だから車かバイクがいるの、場所は六甲山の山の中」

タナベがまた腕組みしそうだったので以前映画で見たセリフを真似て言ってみた。

「考えるな、感じろ!」

「なにそれ?」とタナベが聞いた。

「ブルースリーの名言」と美和は言った。






タナベはほぼ美和に押し切られる形で計画の共謀者になった。


「それで葵とは一週間後、会うことになってるの」美和はそう言ってアイスコーヒーを飲み干した。

「来てくれる?」
「どこに?」
「下見。葵と二人で行って確認したわけじゃないから、葵が言う池と私が知ってる池が同じか確認しに行く」
「今から?」とタナベは聞いた。
「夜になって丁度いいでしょ。感じもつかみやすいし」と美和は言った。


葵が言う池は、確かに美和が以前見たことがある池の景色と同じだった。あまり大きくないその池は、赤松に囲まれて背の高い笹が池の周りで揺れていた。

美和が高校の山岳部の合宿で、六甲登山道を伝って数日間のキャンプしていた時、偶然見つけた池だった。背の高い笹に覆われて、登山道からは見えなかった。美和は用を足しに部員に一声かけて道から外れたのだ。

笹を分けて出たその池は、ほぼ円形に近い形をしていた。池の周囲は岩場になっていた。岩の淵まで笹が迫り、美和がかき分けて出てきた辺りだけに、少し開けた土のスペースが残っていた。
池は丸い空間を天に開け、赤松の群落がそれを縁取っていた。ソヨゴが赤松の間で風に揺れている。
美和は昼間見たその景色の、周囲の凜とした佇まいに圧倒され水の透明さに圧倒された。
水面には空が雲をたたえていた。笹は山肌を伝い斜面をずっと覆っていた。風になびくその姿は、緑の海のようだった。

池に流れ込む水筋が岩を巻きながら複雑にうねって斜面を下っていた。
丸い空間に描かれたその景色は、美和をしばらく呆然とさせた。
静寂の中に描かれたその風景は包み込むように美和を迎えた。
透明なその水は、風が吹くたびに波紋を広げ、水面に浮かぶ木の葉を押した。波紋に揺れる木の葉は、ゆっくりと池の対流に引き込まれていく。

池は水の透明さとは裏腹に、その深部が闇に吸い込まれていた。深さがわからない。恐ろしく深いようにも感じる。
地上で揺れる笹やソヨゴが雲と一緒に水面に映し出される。水に映し出されたその景色は、奥行きのない色をしていた。


美和はその不思議な風景をよく覚えていた。葵が言った池と同じだと思う。






Episode 16


When Miawa called, Tanabe was in the hospital with a visit by her mother. It was a bit late in the evening. Tanabe was sitting on a chair by the mother 's bed without reading the incoming call and was reading a book.
The mother was sentenced to life expectancy at the end of the cancer.

When Tanabe was small the father died, after that her mother never remarried.
Tanabe lived with her mother. It would not have been as common as raising children with one hand. Besides daytime work, I also worked at a convenience store in the late night.

Tanabe worked part-time as soon as she entered high school. I thought that I wanted to help my mother even a bit. I thought that I wanted to earn school fees by myself. I'd like to make enjoyment soon. Tanabe always thought so.

My mother fell down shortly after I got a job at a small secondhand car dealer and thought that I could manage to make my mother impossible.

Tanabe came to see her every morning when her mother fell down on the bed.
As young, cancer has spread quickly around the body in a matter of seconds, robbing her mother's daily life in just a few months. I'm doing counterbored therapy now.
Due to the high fever last several days, my mother slept soundly.

Tanabe read the book by the mother 's side and spread the notes to kill time. I was only at the sleeping mother, but when I was doing it, I am relaxed with nature and myself.
Tanabe stayed at such a hospital every day as he finished his work.

As the sun was getting dark, Tanabe left the hospital after a quick voice to a mother sleeping soundly.


Miwa had incoming calls.

"I can not speak on the phone," Miwa said. Tanabe decided to meet Miwa with Doutor in front of the station.

The store was crowded with salaried workers and students. I found a seat for two for the second floor corner, Tanabe and Miwa arrived at the table opposite each other.

"In other words, it will not start unless you find a supporter." Tanabe heard that after a brief explanation.
Miwa said "It looks like it." "So, I do not know the future from that point," Tanabe confirmed.
"Yeah, it looks like raising a big dragon," Miwa said.
"I do not know how to wake up"
Miwa said "That's it".
"So Miwa fully believes that story," Tanabe said. "Hair grew, it was not human hair, and when I left the room, I jumped from the window to the next building," Miwa explains.

Tanabe was thinking for a while with his arms folded. I tried to match with the reality by working the maximum imagination. For the time being, I can not say without looking at that change in Aoi.
Tanabe felt that the brakes were applied at the brink of the borderline of reality when his thought went to a certain extent. Tanabe thinks that he is realistic.




Miwa saw Tanabe thought in thought, after all, it was such a reaction.
I also thought it was unexpected, but Tanabe seems to be thinking a bit too much, or even thinking of soloing a guitar is too much thought in mind. You can put out more sound with more noise.

"So Miwa will cooperate, to Aoi," Tanabe said.
"Yeah, I will deliver the battery once a week" Miwa said that and saw Tanabe. "So, I'm also going to help you"
Miwa nodded as he caught me. "Because there is a car or motorcycle because the appointed time is in the middle of the night, the place is in the mountains of Mt. Rokko"

Tanabe seemed to be doing arms again so I tried to imitate the lines he saw in the movie before.

"Do not think, feel it!"

"What is that?" Tanabe asked.

Miwa said "Bruce Lee's word."






Tanabe became a conspirator of the plan in the form of being almost pushed by Miwa.


"So it is supposed to meet Aoi a week later," Miwa said that and drank ice coffee.

"Can you come?"
"Where?"
"Because I did not go check it with preview. Aoi, we will go to check if the pond that Aoi says is the same as the pond that I know"
"From now on," heard Tanabe.
"It is exactly right at night, I feel easy to grasp," Miwa said.


The pond which Aoi says is surely the same as the view of the pond that Miwa had seen before. The pond, which is not so big, was surrounded by red pine and a tall bamboo shook around the pond.

Miwa was a camp in a mountain high school high school, when I was camping for a few days through the Rokko climbing path, it was a coincidental pond. It was covered with a tall bamboo and could not be seen from the mountain trail. Miwa got out of the way as he gave a piece to his staff.

The pond which separated the bamboos had almost a circle shape. The surroundings of the pond were rocky. Bamboo approached the edge of the rock, and there was a little soil space opened just around where Miwa came out.
The pond opened a round space in the sky, and the akamatsu community bordered it. Soyogo is shaking in the wind between the red pine.
Miwa was overwhelmed by the transparency of the water, overwhelmed by the scenery which was surrounded by the scenery of the scenery seen in the daytime.
The sky was clapping the surface of the water. The bamboo shoots the mountains and covered the slope all along. It was like a green sea whose appearance in the wind caught the wind.

The water muscles flowing into the pond undulated complexly while rolling the rock and was going down the slope.
The scenery drawn in a round space made Miwa stupid for a while.
That landscape painted in silence wrapped in Miwa.
The transparent water spreads ripples every time the wind blows, pushing the leaves of the trees floating on the water. Leaves of trees swaying on ripples are slowly drawn into the convection of the pond.

The deep part of the pond was sucked into the dark, contrary to the transparency of the water. I do not know the depth. I feel it is terribly deep.
Bamboo trees and soyogo trembling on the ground are reflected on the surface of the water together with the clouds. The scenery reflected in the water was colorless with depth.


Miwa often remembered the strange landscape. I think it is the same as Aoi's pond.

流星のうた 第15話 Song of the meteor 15



第15話


葵は朝の早い時間に美和のアパートを出た。隣の建物から相楽園に抜けるルートが六甲山への近道だった。
靴はもうすぐに履けなくなるだろう、そう思って置いてきた。じきに裸足の方が走りやすくなる。靴を捨てることで自分の心にも整理がつく。
葵は窓に足をかけて隣の建物に飛んだ。

日の出前に以前見つけた赤松の枝のところまで来て、登ってくる太陽を見た。

朝日は明ける前々から世界を輝かせた。
太陽が昇る前に、世界は様々に色を宿した。
その色はそれぞれの色が宿る前の色。滲んだ青や滲んだ赤。境目のない色は柔らかいグラデーションの中に輝いている。

そして朝日が昇る。それぞれの色が鮮明になる。
あたしは鬼であり、眼下に広がる世界は人間の世界だ。

太陽の光は見える世界をはっきりと隔てていく。個々の存在をあからさまにして行く。
鬼と人間をくっきりと浮かび上がらせる。



葵は「星の話」を綴り始める。「思いを巡らすんだよ」とクンネは言った。

シキの振動を聞きなさい。 葵はそう書き始めた。






「シキの振動を聞きなさい」トカは双子が遊びに来るたびにそう言った。「シキはあんまりお喋りが得意じゃないから、その代わりシキの振動を聞いてあげるんだよ」
「聞いてる」「聞いてるっ」双子は決まってそう答えた。トカは少し心配なので双子が来るたびにそう言って聞かせたのだ。
「シキは大事なことは振動の方が伝えやすいって思ってるからね」
「知ってるもん」「知ってるもんっ」と双子は言った。

トットはそんなやり取りを見て思わずいつも笑ってしまう。トカはやれやれ、という表情をして、それでも後でにっこり笑ってしまう。
シキは二人の理解者で、双子はシキの親友だから。
言葉足らずの水の星の振動を双子は子守唄のように聞いた。 シキはいつも振動している。 それは命の振動だった。
シキと共に生きる命の振動だ。 命は響き合い、共鳴し合い、繋がっていく。
そんな命の振動がシキの振動と共鳴し、龍たちがそれを巡らせる。

双子は振動に抱かれて鳥や獣の歌を聴く。波や木々のざわめきを聞く。体に巡る血の音を聞く。 体内を巡る龍の歌を聴く。

シキを巡る水も大気も、自分を巡る水も大気も繋がって巡っている。


双子の記憶に、その音が刻まれる。













葵はその文章を保存して、携帯をポケットにしまった。

空にいる時、海にいる時、振動は水や大気を震わせて双子の心に響いた。その音は水の星に響き渡り、そこに生きる命を震わせた。
水の星が震える時、そこに生きる命も震えていた。

サポもその音を知っているはずだ。
「音」を言葉で表現するにはどうすればいいんだろう。うまく表現できればサポも気づいてくれるかもしれない。

心に響く音を言葉にできたら。


葵はその言葉を探しているうちに、ふと引力に引き落とされる。




あの時の重力が不意に葵を押しつぶしていく。


あれ以来、幾度となくその重力は葵を絶望の淵へと追いやった。


葵はあの屋上での仮死状態が度々起こることを受け入れるしかなかった。

不意に力が抜け、引力に抗えなくなる。
業火に焼かれる苦しみが全身を包む。
身体が動かなくなる。無抵抗な身体に引力が重くのしかかる。

そしてそれは、数時間の後に潮が引くようにゆっくりと遠ざかる。絶望から穏やかに解放される。
呼吸ができる時もあれば、呼吸が止まる時もあった。
呼吸が止まると意識はなくなり、仮死状態のようになっているみたいだ。

葵はその状態で、自ずと深く内に入っていく。鬼の理に触れ、業に触れ、苦しみの種に触れる。

自分がどういう存在なのかを、深く知ることになる。愛のなき場所で生き、人を嫌い、人に焦がれる。その姿が鬼なのだと知る。それは前世から面々と受け継がれた自分の魂が手に入れた様相なのだ。
魂が変わらなければ人間の姿にはなれない。

葵は自分の姿の訳を知る。今世からの鬼ではなく、過去世からの鬼なのだと。泥の中に生きて来たのだと。
そして気づいていく、身近な風や光に生かされているのだと。孤独ではないということ。
業火に焼かれる度に、さらに死ぬ度に、この世で生きながら転生を繰り返すように、その身を焼かれながら、生かされていることを知る。


無防備な魂に注がれる光は、生まれてくる度にいつも柔らかに身を包んでくれていた。
気づいても、気づかなくても。月はその光をいつも届けてくれていた。
夜に迷わないように。太陽はいつもそこにあると気づけるように。

葵はかつて自分に道を説いた人間たちを思い出していた。彼らの迷いのない言葉に射抜かれた魂を思い出していた。鬼の道理など、一睨みで御された。

鬼は、人間の魂の偉大さに気づくのに一千年の時が費やされたことに気づいた。




山に入って何度目かの夜、半分に欠けた月が雲間に見え隠れしていた。 「受け入れたんだね」とクンネが言った。
雲の間からクンネは葵に話しかけた。


葵は仮死状態から息を吹き返したところのようだった。

「クンネ・・・」葵は山の山腹の岩の上で息を吹き返した。
西宮市にほど近い六甲山の中でも険しい山肌が連なる場所だ。

木々は岩肌に根を伸ばし、岩は木々を抱えて山脈を支えていた。

「きれいな場所だね」とクンネは言った。

「ここはずっと昔からきれいな場所なんだよ、景色はどんどん変わっちゃうけど、ここは岩が守る場所だからね。人間も手出しできない岩が沢山あるところさ」

クンネはキラキラと岩肌を照らした。



「クンネ、あたし受け入れた」と葵は言った。

「知ってる。人間に助けられた」

「美和に」と葵は言った。

「人間ってすごいだろ」とクンネは言った。葵は黙ってうなづいた。




「大丈夫か?」と美和が言った。

大丈夫だ。 「ありがとう」 葵は一千年ぶりに心からそう言えた。






Episode 15


Aoi left Miwa 's apartment in the early hours of the morning. Route from neighboring building to Sagakuen was a shortcut to Rokko Mountain.
I have thought that shoes will not be available soon. As soon as barefoot becomes easier to run. By throwing off shoes you can also organize your heart.
Aoi flew over the window and flew to the next building.

I came up to the branches of red pine which I found before sunrise and saw the climbing sun.

The morning sun made the world shine from before the day we opened.
Before the sun went up, the world bore various colors.
The color is the color before each color is inhabited. Bleeding blue or bleeding red. The color without boundaries is shining in a soft gradation.

And the rising sun rises. Each color becomes clear.
I am a demon, the world spreading under my eyes is the human world.

The light of the sun clearly separates the visible world. Going abreast of individual existence.
Cast up the demons and humans clearly.



Aoi begins to spell "the story of the star". "Go through your thoughts," Kunne said.

Listen to the vibration of the shiki. Aoi started writing so.






"Listen to the vibration of the shiki" Toka said so whenever the twins come to play. "Shiki is not good at talking, so I will listen to the vibration of the shiki instead"
"I'm listening" "listening" The twins answered in a fixed way. Toka is a little worried so I said so whenever the twin comes.
"Shiki thinks that vibration is easier to convey than important things"
The twins said, "I know you" "I know you".

Tot always smiles unintentionally looking at such interaction. Toka is looking at me, I still smile a little later.
Shiki is an understanding person of two people, because twins are best friends of Shiki.
I heard the vibration of the star of the water short of words as twin as a lullaby. Siki is always vibrating. It was vibration of life.
It is the vibration of the life that lives with the shiki. Lives resonate, resonate, and connect.
The vibration of such a life resonates with the vibration of the shinkle, and the dragons can make it around.

The twins are embraced by the vibration and listen to the songs of birds and beasts. Listen to the ruffles of the waves and trees. Listen to the sound of blood over the body. Listen to the song of the dragon going around the body.

The water and atmosphere around the shiki, the water and the atmosphere surrounding us are connected and it is traveling around.


The twin's memories are engraved with the sound.













Aoi kept the sentences and put the cell phone in my pocket.

When in the sky, while in the sea, the vibration shuddered the water and the atmosphere and felt in the twins' hearts. That sound resonated with the star of water and shook the life that lives there.
When the water star trembled, the life to live there was trembling.

Suppo ought to know the sound.
How can I express "sound" with words? Supporters may notice it if they can express well.

If I can make words that resonate in my heart.


While searching for that word, Aoi is suddenly withdrawn from gravity.




The gravity at that time unexpectedly crushes Aoi.


Since then, its gravity repeatedly forced Aoi to the edge of despair.


Aoi had no choice but to accept that the state of death in that rooftime happens frequently.

Unexpectedly the force will come out, it will not resist the gravity.
The suffering burnt in the fire spreads the whole body.
My body does not move. The gravitational pull on the body without resistance.

And it slowly moves away as a tide draws after hours. It is gently released from despair.
There were times when I could breathe, and there were times when my breathing stopped.
When breathing stops, consciousness disappears and it seems to be like a suspended state.

In that state, Aoi naturally enters inside deeply. Touching discipline of the demons, touching the work, touching the seeds of suffering.

I will know more about what I am. I live in a place without love, I dislike people, I get soaked. I know that figure is a demon. It is the aspect that my soul inherited from the previous life gained.
If the soul does not change, it can not be a human figure.

Aoi knows the translation of her figure. It is not a demon from this world but a demon from the past world. He came living in the mud.
And it seems to be aware of it, it is made use of familiar wind and light. To say that it is not lonely.
Every time it is burned down by fire, knowing that it is living as it is burned, as it is living in this world, repeating reincarnation every time she dies.


Light poured into an unprotected soul always wrapped herself softly every time he was born.
Even if you notice it, you do not notice. The moon always delivered that light.
Do not get lost at night. Let us realize that the sun is always there.

Aoi remembered the people who preached the way to myself. I remembered the soul that was shot by their lost words. Demon's doctrine, etc. was performed with a glare.

Oni realized that a thousand years was spent to notice the greatness of the human soul.




A few nights when I entered the mountain, a moon lacking in half was seen and hiding in the clouds. "I accepted it," Kunne said.
Kunne spoke to Aoi from among the clouds.


Aoi seemed to be breathing back from a state of death.

"Kunne ..." Aoi breathed a breath on the rocks on the mountainside of the mountain.
It is a place where rugged mountains are continued even though it is close to Nishinomiya.

The trees spread their roots on the rocks, the rocks supported the mountains with the trees.

"It's a beautiful place," Kunne said.

"It's been a beautiful place since long ago, the scenery will change more and more, because here is the place where the rock protects, there are plenty of rocks that humans can not hand out"

Kunne illuminated the sparkling and rocky skin.



"Kunne, I accepted you," Aoi said.

"I know, it was helped by humans"

Aoi said "to Miwa".

"People are amazing," Kunne said. Aoi silently nodded.




Miwa said "Are you OK?"

Should be fine. "Thank you" Aoi said so sincerely for the first time in a thousand years.

流星のうた 第14話 Song of the meteor 14



第14話


現実の世界で新たに書き加えられる少年の記憶は、窓の外の景色と花瓶の花。
花の記憶。
魂の池に浮かぶのは、汚れのない癒しの記憶。そこにいる限り、自分は守られている。
少年は、その新しい現実の記憶に安堵していた。綺麗なものだけがそこにはある。

少年は現実をそんなもので書き加えながらその中に安住した。
美しい世界には風や鳥の音しか響かなかった。そこは、少年が作り上げた楽園だった。

貴子はそんな少年の世界に寄り添った。
花を置くとき話しかける言葉が、ささやかに少年の心を揺らせているようなのだ。
少年は、夢の中にそのほとんどを置いて現実を生きようとしている。それが少年が逃げ込んだ場所なのだ。その場所にそっと花を置き、言葉を向ける。ささやかに何かが揺れる。言葉にならないその何かを、じっと聞き取ろうとしてみる。

貴子は自分が向ける言葉が、少年が置いてきた感情の付属物なのかもしれないと思う。たわいもない日常会話や挨拶だ。
でも花と共にそれを向けた時、わずかに揺れる感情が喜びを含んでいることを感じる。その喜びの感情は、貴子の心にもささやかに広がっていく。

違う世界にいたとしても、感情の波紋を手繰れば、そこにつながり合う心はある。それは貴子にとっては確信みたいなものだった。世界はつながっている。信じるしかないのだ。
思いは必ず届くと。

凛太朗は花の記憶の中に揺れる言葉の記憶の断片を見つける。

母親がもらう花束には、たくさんの祝辞や感謝の言霊が詰まっていた。

プロの歌手として歌っていた頃の母親がもらった花だ。

自分を愛せなくなってからの母親がもらったのは慰めの花たちだ。病院に飾られていた花たちだ。

花は言葉の断片を運び、想いをその場所に咲かせる。

貴子が運ぶ花から凛太朗はその想いが揺れるのを感じた。














靴がもう直ぐ履けなくなるだろうから、といって葵は裸足のまま出て行った。窓から隣の建物に飛び移った。なんとなく見ていたが、後でそれが現実だったのか、わからなくなってきた。

美和は、葵の話は少しオーバーだが、自分に関係なくもないとも思った。

そして葵のように身一つで生きられるのは少し羨ましいとも思った。人間の生活は物が多すぎる。本来は、動物のように何も持たなかったのだろう。
毛に包まれた身体も悪くないんだろうなと思う。
考えてみれば服を着るなんて不自然なことかもしれない。野生ではありえない。 人間は野生ではないんだな、と美和は思う。

美和は朝のキッチンで熱いコーヒーを入れた。
さてどうしたものか、この件に関して自分がどうこうできる訳ではないが、世界中から記憶のない人間を一人探し出すのは不可能に思える。確率からいっても限りなくゼロに近い。
見つけたとして、その後どうするのかということもわからないようだ。
どうする気なんだろう。 コーヒーを飲みながら、美和はトットの目覚めについて思いを巡らせた。

月の龍か。そういうのが目を覚ますとどうなるんだろう。今のところSF映画みたいな想像しか思い浮かばない。
そしてもう一口、熱いコーヒーを飲んでから鬼について想像してみた。大昔の架空の生き物だと思っていたものだ。想像していたのとはだいぶ違うが、リアルさはあった。変化するんだな、獣に。

自分一人で抱えきれそうにもないな。
美和はタナベに電話をして「電話で説明できそうにない」と言った。




Episode 14


The memory of a boy newly added in the real world is the flower of a vase with scenery outside the window.
Flower memories.
It floats in the pond of the soul, a memory of soothing healing. As long as I am there, I am protected.
The boy was relieved in the memory of the new reality. Only beautiful things are there.

The boy settled in the reality while writing it with such a thing.
In the beautiful world, only the sound of the wind and the birds echoed. It was a paradise that the boys made up.

Takako cuddled up with such a boy world.
It seems that the words spoken when placing flowers are modestly shaking the boy's heart.
The boy is trying to live the reality with most of it in his dreams. That is the place the boy ran away. Put the flowers softly at that place and turn the word. Something shakes modestly. I will try to listen to something that is not words.

Takako thinks that the word he / she turns may be an attachment to the feelings that the boy has placed. It is a cute everyday conversation and a greeting.
But when turning it with flowers, I feel that slightly shaking emotions include joy. The emotions of that joy will also spread mildly to Takako's heart.

Even if you are in a different world, there is a heart that connects to it if you handle the ripple of emotions. It was like Takako's conviction. The world is connected. There is no choice but to believe.
The mind surely arrives.

Rintaro finds pieces of memories of words that shake in the memory of flowers.
There were many speech of congratulation and gratitude packed in the bouquet that the mother gets. It is a flower a mother gave me when I was singing as a professional singer. It is comforting flowers that my mother got from being unable to love herself. They are flowers decorated in the hospital.
Flowers carry fragments of words and let their thoughts bloom at their place.
Rinutaro from Takako's flower felt his thoughts shake.








Aoi went out barefoot as it would not be possible to wear shoes anymore. I jumped from the window to the next building. Somehow I was watching, but later I became less sure if it was a reality.

Miwa thought that Aoi 's story is a bit overrunning, but he does not care about himself.

And I thought that I could envy himself a little like living with himself like Aoi. There are too many things in human life. Originally, it probably did not have anything like an animal.
I think that the body wrapped in hair is not bad either.
It may be unnatural to wear clothes if you think about it. It can not be wild. Miwa thinks that humans are not wild.

Miwa put hot coffee in the morning kitchen.
Well what's wrong, I can not do anything about this, but it seems impossible to find a man with no memory from all over the world. Even from the probability it is close to zero.
As I found it, it seems I do not know what to do after that.
What am I going to do? While drinking coffee, Miwa thought about Tot's awakening.
A moon dragon? I wonder what will happen if that wakes up. As far as my imagination like SF movies comes to mind.
And another bite, I drank hot coffee and imagined demons. I thought that it was a fictitious creature of ancient times. It was quite different from what I had imagined, but it was real. It's changing, to the beast.

I can hardly hold it by myself.
Miwa called up Tanabe and said, "I can not explain by telephone."

流星のうた 第13話 Song of the meteor 13



第13話


葵は美和の部屋を出た。 荷物はほとんど持っていない。 獣の姿になるのだ、もう服もそんなにいらない。

葵はアパートを出る前の夜に、美和に全てを打ち明けた。 鬼であること、一千年の記憶があること、サポを探してること。

美和はほとんど質問せずに、一通りの説明が終わるまでじっと葵の話を聞いていた。
葵が自分のことを話し始めたのだ。それだけでも驚いたが、その話がかなりぶっ飛んだ内容だったので、内心「マジでやばいかもしれない」と思っていた。

「・・・で、サポを探してるんだ」と葵は一旦話を切った。

美和は話の内容が頭の中でストーリーとして組み上がってないことを確認した。 
鬼とか月の子とかシキがどうとか、言葉としては入ってきたが、その言葉と葵がどう結びついているのか、わからなかった。言葉はただ単語として浮遊していた。

「もう一回話してくれる?」美和は腕組みをしながらそう言った。 アパートの狭いキッチンのテーブルに向かい合わせで座っていた。 少し開けた窓からは、街の雑踏が聞こえてくる。


「あたしは鬼なんだ。長い間人間を殺めてきた」
葵は結界を屋上に脱ぎ捨ててきた。 押し付けられていたコンクリートから立ち上がる時、美和が震わせた膜がボロボロと剥がれ落ち、無防備な自分になっていることに気づいた。 佐吉にもおりょうにも結局打ち明けられなかった。だから美和には打ち明けたいと思った。 それはエゴかもしれない。 でも美和には聞いてほしい。

「だからもう少ししたら獣の姿になってしまうんだ」と葵は言った。
「獣?!どんな?」美和は少し興奮してきている自分に気づいた。ぶっ飛んだ話はまず楽しもう、と決めた。 葵が姿形の話を終えると「そりゃ怖いな」といった。
「もう少しってどれくらい?」
「数ヶ月」と葵はいった。「変化してきてるんだ」そう言って葵は足の裏を美和の方に向けた。

美和はまじまじと葵の足を見た。指と指の間に硬い黒い毛が生えていた。人間の毛ではなさそうだった。
「屋上から帰ってきてから変化が始まったんだ。五年くらいは余裕があると思ってたんだけど、なぜか変化が始まってしまった」

「変化が始まった? 葵は何回もその変化をしてるの?」
「うん、人間を食べないでいると獣になるんだ。でもあの時それを受け入れたんだ」

「ふむ」と美和は唸った。「深刻な問題だね」美和は、自分がもしそうだとしたらと考えると、葵と同じことをしたかもしれない、と思い至った。そんな姿で永遠に生きるなんて過酷すぎる。美和には想像の範囲を超えていた。

「いつも足首から下が変化し始めて、それが膝から下に広がってずっと上に上がってくる感じで」と葵は説明した。
「どれくらいで変わっちゃうの?」と美和は聞いた。
「たぶんこのままだと夏くらいには完全に変わるかな」と葵はいった。
「夏か・・・」美和はそう言っただけでその先が続かなかった。

二人はしばらくキッチンの蛍光灯の下でそれぞれの思いの中にふけっていた。 ちらちらと蛍光灯はその光を振るわせていた。

「探す方法としては、『星の話』をネットに乗てせてるだけなんだね、今のところ」と美和は聞いた。「それしか思いつかない」と葵はいった。「範囲は世界中だもんな、特徴もわからないし年もわからない、70億人もいるんだからな、性別はわかるの?」
「その時は男だった」と葵はいった。
「じゃあ男なの?」「わからない」と葵はいった。「途方もないな」と美和はいった。
「その話、読んだとしても気づかないってこともあるよね」美和はいつの間にかサポを探すいい手はないか真剣に考え始めている自分に気づいた。 そこで少し、心に一呼吸入れた。

「それでこれからどうするの?」と葵に聞いた。
「獣の姿になれば山の中の方が暮らしやすいんだ。たぶんもう会うこともないと思う」
葵は人間の姿のうちに誰かに打ち明けられたことに感謝した。人間と話をするのも、もうこれで最後だろう。
「ちょっとそんなふうに言うなよ」と美和はいった。
「星の話もたぶん書けなくなると思う、街にはもう出られないから」と葵はいった。
う〜む、と美和は唸った。「そうなったらお手上げだね」と言ってみた。そうならないためには葵の携帯を生かしておく必要がある。
それなら方法はある、と思った。
「たぶんそれはなんとかすれば、なんとかなると思うよ」
「そうなの?」
「まあ、なんとでもなるよ、それで、連絡方法を決めよう」と美和はいった。

携帯も、何もかもがなくなってしまっても大丈夫なように、できるだけシンプルに考えた。

一週間に一度、六甲山の二人で決めた待ち合わせ場所で会う。 そこで充電用バッテリーの受け渡しをする。

人間と鬼はチラチラと揺れる蛍光灯の下でそう約束をした。




Episode 13


Aoi left the room of Miwa. I have little baggage. Being a figure of a beast, I do not need much clothes any longer.

Aoi disclosed everything to Miwa on the night before leaving the apartment. Being a demon, having memories of a thousand years, looking for a supporter.

Miwa had hardly asked questions and heard the story of Aoi till the end of the explanation of the line.
Aoi began to talk about himself. Even so, I was surprised, but because that story was a pretty flying content, I thought that it might be mediocre with internal medicine.

"... I am looking for a supporter," Aoi talked about once.

Miwa confirmed that the content of the story did not set up as a story in her head.
Demons and sons of the moon and shiki came in as words, but I did not know how the word and Aoi are tied together. The words were just floating as words.

"Miwa said that while doing armpit? I sat face to face with the narrow kitchen table in the apartment. From the window which opened a little, the crowded streets of the city come to be heard.


"I am a demon, I've been killing humans for a long time."
Aoi has torn the barrier to the rooftop. When standing up from the concrete being pressed, I noticed that Miwa's trembling film fell off and fell off and it became defenseless himself. Neither Sakichi nor the girl was eventually confident. So I wanted to confess to Miwa. It may be an ego. But I want Miwa to listen.

"So it will be in the form of a beast a little more," Aoi said.
"Beast? What kind?" Miwa noticed himself being a little excited. I decided to have a fun story first. When Aoi finished talking about its form, he said "That's a bamboo monster".
"How long is it?"
"A few months," Aoi said. "Aoi has turned to the side of Miwa with his feet behind.

Miwa saw Aoi 's legs with a whiff. There was hard black hair between the fingers. It seemed not to be human hair.
"Changes began after we came back from the rooftops I thought that we could afford five years or so, but the change has begun for some reason"

"Has the change started, Aoi has changed that many times?"
"Yeah, when you do not eat humans you become a beast, but I accepted it at that time."

"Hmm" and Miawa groaned. "It is a serious matter," Miwa thought that if he thought of that, he might have done the same thing as Aoi. It is too hard to live forever in such an appearance. Miwa exceeded the range of imagination.

"It always feels like the bottom begins to change from the ankle, it spreads down from the knees and rises all the way up," Aoi explained.
"How long will it change," Miwa asked.
"Maybe perfectly in the summer as it is," Aoi said.
"In the summer ..." Miwa said that just because he said so.

They were indulging in their own thoughts under the fluorescent light of the kitchen for a while. Fluorescent and fluorescent lights were shining that light.

"As a method of searching, I'm just letting the" talk of the stars "on the net, right now," heard Miwa. "It only came up with," Aoi said. "The range is all over the world, I do not understand the features, I do not know the year, there are seven billion people, can you tell me the gender?"
"At that time it was a man," Aoi said.
"Well then a man?" "I do not know," Aoi said. Miwa said "Extraordinary".
"That story, sometimes I do not notice even if I read it," Miwa noticed himself who is starting seriously thinking whether there are good hands to find a supporter unnoticed. So I breathed a little in my heart.

"So what are you going to do now?" I asked Aoi.
"In the shape of a beast, it is easier to live in the mountains. Maybe I will not meet again."
Aoi thanked me for being told to someone in the way of human beings. It will be the last time to talk to humans.
"Do not say such a thing a little", Miwa said.
"I think that it is probably impossible to write a star's story, I can not go out to the city anymore," Aoi said.
Muwa groaned, Muma said. I tried saying "I will give up if it does." In order not to be able to do so it is necessary to make use of Aoi 's mobile.
Then I thought there was a way.
"Perhaps it will do something, I think I will manage somehow."
"Is that so?"
"Well, I will do whatever, so let's decide how to contact," Miwa said.

Mobile also thought as simple as possible, as it seems all right even if everything is gone.

I meet at a meeting place decided by two people at Rokko Mountain once a week. I hand over the battery for charging.

Humans and demons promised so under flickering fluorescent lights with glitter.

流星のうた 第12話 Song of the meteor 12



第12話


空は青かった。青い風が吹いてきそうだった。
白い雲が浮かんでいる。
空を見ていると、大きな悲しみも少し小さくなるように思える。悲しみは、消えてしまうわけではないだろうが、それが悲しみなのかどうなのか、もっと別の何かなのか、空を見ていると、自分が小さく見えてくる。

私の戻るべきところはいつも空だ。
貴子はいつも心が揺れると空を見上げた。

施設の庭から見上げる空は、木々の若葉を縁取りにして丸く視界に広がっていた。




貴子は施設の庭に咲いているタンポポと塀際に植えたアジュガの花を数輪、小さな花瓶に入れて凛太朗の部屋に置いた。部屋はそれだけで空気が入れ替わったようになった。

この時期、雑草も含めていろいろな花が小さく咲き始める。凍てついた冬が終わり、穏やかな光とともに咲いた命たちだ。それを見ているだけで癒される。

貴子は春の庭が季節の中で一番好きだった。施設を探していた時も、小さくてもいいので庭がある物件を優先して見て回った。
やっと見つけたこの施設には門から玄関までの間に小さな庭があった。南向きに開けた庭は、樫や紅葉が植えられていた。手入れをしばらくしていなかったようで雑草が好き放題に茂っていた。

貴子はその草の茂り方がとても気に入った。建物ともしっくりきていた。その草がなければ建物と庭木はもっと孤立した感じになっていただろう。物件を見たのが冬だったので、夏草を見たらそんな風には思わなかったかもしれないが、貴子が見たその景色は、冬草の全てが柔らかい表情で、落ち着いた静寂を作り出していた。
春の息吹が詰まったその草の表情は、冬を知っている者にしか分からない力強さを持っていた。

貴子はこの庭を見て、この施設を借りることにした。

自分なりに庭にいろいろな花を植えてみた。本を見たり、知人に聞いたりして試行錯誤しながら庭をいじるのが好きになった。
季節ごとの花を咲かせてくれたし、世話をしただけ答えを返してくれた。
それは物言わぬ会話のようだった。そんな庭いじりは貴子にとって欠かせない時間になっていた。
花を咲かせる草たちにも、その居場所を譲った。生えてる草に馴染む花を選んだりした。
宿根草が芽吹き出すと季節が巡ってきたことを実感した。去年と同じようで去年とは違う、子供達が出て行ったり入ってきたりするのも春が多かった。

何もかもが移ろいゆくんだなと思う。どんなことも変わらないものはない。それは貴子にとっての希望の種でもあった。
良いことも、悪いことも、すべては移ろいゆくのだ。

親を失くした子供達にも、その事実を超えるくらいの幸福が待っていると思える。
絶望に塞いでいても、それは希望と隣り合わせだと思える。
希望という言葉は、あまり使われなくなったみたいだけど、子供達にとってその言葉の意味は、彼らの心を何よりも深く勇気付けるものだと思う。
希望は、命の熱のような、思いの集積のような。 
子供達が自分でそれを見つけることができた時、この仕事をしていて良かったと思う。そのことは、自分自身にとっての希望でもあった。








あれからいつも部屋の窓際に花が置かれるようになった。買ってきたものではなくて、名前も知らない見知った花だった。道端に咲いている花だ。

そんな花を大事に花瓶に生けて、職員は絶やさず窓辺に置いた。

学校の帰り道に、少し悲しい時に、道端に咲いていた花だった。
そんな時、花は何も言わずに凛太朗を見つめていた。

気がつくといつも、道端の花を探していたような気がする。植えられた花ではなく、草がつけた花を凛太朗は探した。
泡立草の黄色い蕾を見つけると、その黄色さに魅せられた。エンドウの藤色やドクダミの白。
凛太朗は、夢の中からそんな花の記憶を探し始めた。花の記憶は溢れるように凛太朗に押し寄せた。
太陽に照らされて、その命を咲かせている。それだけのことだった。だからなぜか花を探してしまう。
凛太朗は、道端に花を見つけただけで、少しの悲しみもゆっくりと溶けていくのを感じた。花はいつも笑っている。何だかそんな感じがした。

タンポポが花瓶の中で揺れていた。小さな黄色い笑顔みたいだ。 と凛太朗は思った。





Episode 12


The sky was blue. A blue wind seemed to be blowing.
A white cloud is floating.
Looking at the sky, it seems that big sorrows are a little smaller. Sorrow will not disappear, but I wonder if it is sadness, whether it is something else, something else, looking at the sky makes me look smaller.

My place to return is always empty.
Takako always looked up at the sky as his heart shook.

The sky looking up from the garden of the facility had rounded out to the field of view with the young leaves of the trees edged.




Takako placed dandelions blooming in the garden of the facility and flowers of Ajuga planted in the fence in a small vase and put it in Rintaro 's room. The room was just replaced by air.

At this time, various flowers including weeds start to bloom small. The frozen winter is over and the lives bloomed with gentle light. It is healed just by looking at it.

Takako liked the spring garden the most in the season. Even when I was looking for a facility, I could prefer it to be small so I preferred to look around the property with a garden.
At the finally found facility there was a small garden between the gate and the entrance. Oak and autumn leaves were planted in the garden which opened south. It seemed that I did not keep it for a while, and it was all-you-can-eat like weeds.

Takako liked the way the grass grew. The building was also very good. Without that grass, buildings and garden trees would have become more isolated. As I saw the property in the winter, when I saw the summer grass, I might not have thought that way, but the scenery that Takako saw is that all of it is a soft expression, creating calm quietness It was.
The expression of the grass full of breath of spring had the power strength which only the one who knows winter knows.

Takako decided to borrow this facility by looking at this garden.

I planted various flowers in my garden. I liked fiddling with the garden while seeing books and listening to acquaintances while trial and error.
The seasonal flowers bloomed, and they took care and returned the answer.
It seemed like a naive conversation. Such garden messing was supposed to be an indispensable time for Takako.
I also handed over the place to the flowers of grass. I chose flowers that are familiar to the growing grass.
I realized that the season has come around as the plants burst out. It was the same as last year, different from last year, there were many springs that children went out and got in.

I think that everything moves. Nothing has not changed. It was also a kind of hope for Takako.
All good things and bad things will change.

It seems that happiness awaits beyond that fact even for the children who lost their parents.
Even though it is blocking despair, it seems that it is side by side with hope.
The word hope seems to be not used much, but I think that the meaning of that word for children is to encourage their hearts deeper than anything else.
Hope is like accumulation of thought, like fever of life.
I think that it was good to have done this work when children were able to find it by oneself. That was also a hope for ourselves.








Flowers have always been placed at the window's side of the room from that time. I did not buy it, it was a familiar flower I did not know the name. It is a flower blooming on the roadside.

I carefully planted such flowers in a vase, and the staff put it on the window side without extermination.

On the way home from school, when it was a bit sad, it was a flower that bloomed in the roadside.
At such time, the flowers stared at Rintaro without saying anything.

I always feel like I was looking for a flower at the end of the road. Rintaro searched for the flowers that the grass did, not planted flowers.
When I found a yellow bud of frothpaste, I was fascinated by its yellowness. The wisteria color of the peas and white of the beetle.
Rintaro started looking for such a flower memory from a dream. The flower memory rushed to Rintaro as if it were full.
It is illuminated by the sun, its life is blooming. That was it. So for some reason I look for flowers.
Rintaro felt that just by finding flowers on the roadside, a little sorrow slowly melted. Flowers are always laughing. Somewhat like that.

The dandelion was shaking in the vase. It looks like a small yellow smile. Rintaro thought.






流星のうた 第11話 Song of the meteor 11



第11話


「今どこ?」美和は開口一番にそういった。
「いつも・・の屋上・・・」消え入りそうな声が携帯から聞こえてきた。 

駅前のジャズバーの入っているビルの屋上だ。葵はよくそこで過ごしてると言っていた。 そこで何をしてるのかと聞いたら「星を見てる」と言っていた。


「どうした?大丈夫か?」美和は少し心配になった。
ん・・・。と葵は電話の向こうで言った。空気で喉を鳴らしただけの声だった。
「本当に?具合悪いのか?飲みすぎたのか?」美和は一気に喋った。
ん・・。と言って電話が切れた。 かけ直したが繋がらない。

今までに知っている葵の声ではなかった。駅前のビルまでは10分くらいで行ける。
美和は財布と鍵をポケットに突っ込んでタナベを急かした。「行くよ」
「そんな具合悪そうなのか?」
「知らない、ちょっと様子が変だと思う。とりあえず一緒に来て」美和はタナベの上着を投げて渡した。「オッケイ、行きますか」

美和とタナベはアパートの階段を下りて元町駅の方角に坂道を下っていった。
美和は早足で歩きながら空を見上げた。
少し曇っていて微かな星が見え隠れしている。
月はもう沈んでしまったらしく、その姿はどこにもなかった。 
月なんて、最近全然見てないな、美和は薄曇りの夜空に見切りをつけて道を急いだ。 星を見るって、葵は一体何をやっているんだろう。
坂の途中にコンビニがあったのでタナベに「水買ってきて!」と言って自分は先にビルに向かった。 嫌な予感がする。 
途中から少し小走りになり、高架下を抜けてからはダッシュで葵のいるビルまで走った。 

階段を駆け上がり屋上に出る鉄扉を開けようとしたが、鍵がかかっていて開かなかった。2〜3回ドアを叩いてみたが、状況は変わらなかった。ドアはしっかりとロックされていた。
「葵!」と一度大声で呼んでみたが、物音ひとつしなかった。 コンクリートの壁や床に反響しただけで、美和の声はどこにもだどり着かずに消えていった。
携帯を忘れてきたことに気がついた。電話をかけようとポケットを探したが持ってこなかったみたいだ。 鉄扉に両手をついて少し考えた。 

葵はここにいる。それはなんとなくわかった。でも返事ができないし、多分動けないでいる。
事件か何かに巻き込まれたのだろうか、警察を呼んだ方がいいのだろうか。
少し考えてからそれは後だと思った。 
多分そんなことじゃない。

タナベがコンビニの袋を下げて階段を上ってきた。ドアの前で立っている美和を見て「どうしたんだ?」と聞いた。
「鍵がかかってる」と美和はいった。
タナベはドアノブをガチャガチャ回して扉を押したり引いたりしてみた。「呼んでみたのか?」
「一回だけ、でも葵はここにいる気がする。多分動けないんだと思う」
「そうなのか?!なんで?」
「なんとなく、多分いると思う」美和はそう言ってタナベを見た。
タナベは美和のその思いに確信めいたものを感じた。
「いるとして、どうやって出たんだろ、鍵なんていつもは空いてるのかな」
「多分、いつも閉まってるんだと思う、防犯上」と美和は言った。
「出口は他にはなさそうだな」タナベは辺りを見回して腕組みをした。
「携帯持ってる?」美和はタナベに聞いた。
タナベがかけて美和がそれを受け取り耳に当てた。
コール音が鳴り始めた。 八回鳴って留守番電話になった。 もう一度かけなおす。
三回目のコールで回線が繋がった。 
「葵!」と美和は叫んだ。「美和・・・」葵が弱々しい声でそう言った。
「大丈夫なの?怪我してるの?」
「大丈夫、怪我はしてない・・・」と葵は言った。 さっきより少し声がはっきりしてきた気がする。
「動けないの?」と美和は聞いてみた。
「大丈夫、動ける、眠ってたみたいなんだ・・・」葵は電話の向こうでそう言った。
美和は眠っていたんじゃないことがすぐにわかった。 声に精気がなかったからだ。
「もう少ししたら戻るよ・・・」と電話の向こうで葵が言った。

美和はドアのところまで来ている、という言葉をぐっとのみ込んだ。 葵は一人でいたいのかもしれない、ふとそんな気がした。
「本当に大丈夫なの?なんなら迎えに行くよ」口を開きかけたタナベを制して美和は言った。

電話の向こうでしばらく沈黙が続いた。
その沈黙は、葵が途方もなく遠くにいるような感覚にさせた。このドアのすぐ向こうにいるはずなのに。 沈黙は電波を伝ってその距離感を曖昧にしていく。
「大丈夫だよ、自分で帰れる・・・」
その声はまるで月から発信されているかのように響いた。




美和は、葵が人を寄せ付けないところがあることを知っていた。 メンバーともあまり話をしない。 ほとんど自分とだけ、話をするような感じだ。 付き合いも悪かった。 部屋をシェアし始めたが、ほとんどの時間を一人で過ごしていた。 部屋にも帰らない日が何日もあった。 仕事も何もしていないと言っていた。 何をしているのかと聞いたら、「星を探してる」と言っていた。 説明も何もなかった。
美和は、それでも葵がなぜか気になった。 全部を聞くつもりも無いし、聞いても聞かなくても何も変わらないような気がした。 ドライなやつだと思えばそれほど気にならない。でもその無機質さが漂う感じは、少し狂気じみたものがあると感じていた。

どこかで人と確実に一線を引いていた。 
バリアのような結界のような入っていけない雰囲気があった。 何かに怯えているのかもしれない。 美和は、警戒心がそんな結界のような雰囲気を作るんじゃないかと思っていた。 何かに怯えて、その何かから自分を守るために結界をつくる。 閉じこもっているのだ。 
葵は何に怯えているのだろう。 美和は葵に出会ってからいつしかそんなことを考え始めた。 何をそんなに怯えているのだろう。 人間が怖いのだろうか。
葵の無機質さは、その時々で濃さを変えたが、閉じこもった心には不変の立ち入らせない雰囲気があった。

美和から見て、葵は確実に人間社会に属してはいなかった。








「自分で帰れる」葵はそう言って電話を切った。 まだ息が苦しい。 多分、呼吸が止まっていたのだ。 気を失っていたのは二時間くらいだろうか。 二時間、呼吸が止まっていても自分は死ねないんだ。 地獄だな、と葵は思った。 
死は、自分を見放して永遠に地獄に繋ぎ止める気なのだろうか。 
真っ暗なビルの屋上で、葵は二時間の死の中に見た幻想を思い出していた。 
その幻想は、今まで自分が接した人間が走馬灯のように現れ、実態化していく幻想だった。 

僧に会い、陰陽師に会い、侍や町人に会い、おりょうに会い、佐吉に会い、殺めた数多の人間に会い、凛太朗に会い、美和に会った。
幻想の中で、彼らは時を変え、場所を変え、何かを語り、何かを訴えた。
彼らは皆、自分に向かって何かの話をした。 聞こえるのはその場所の風の音や波の音、街の音や列車の音。 幻想は人間の話し声をそっくり消し去っていた。
それなのに人間は次々にやってきては、その無音の話を続けるのだ。

何を言っているのだろう。 人々は何かを訴えていた。
葵はその音のない訴えを必死で聞き取ろうとするが、いくらじっと耳を傾けても、彼らの声は聞こえなかった。 彼らの訴えは自分への忠告であり、たわいのない日常会話であり、罵詈雑言であるはずだった。 傷つけた魂の訴えは、次々に現れてはその声を発することなく、やがて別の誰かに引き継がれた。 
別の誰かが現れると場所が変わり風景が変わった。 街道のお茶屋から、新幹線の中に変わり、街の路地裏になり、庄屋の屋敷に変わった。
佐吉桜の花びらが舞い散る中、佐吉に肩を抱かれていたが、佐吉の声は届かなかった。
何を言っているのか、今なら理解できるはずなのに。 もうその声は永遠に聞こえることはないのだと思った。 風景が美和の部屋に変わり、美和が話をする。 音のない話を葵はただ受け入れるしかなかった。

人工的な振動がポケットから伝わってきた時に、美和は話をやめてゆっくりと立ち上がった。 そして何も言わずに葵を見ていた。

人工的な振動が途切れた時、何もかもが消えていた。 幻想は終わり、呼吸が再開された。息苦しい感覚が全身を包んだ。 葵はコンクリートに押さえつけられながら、再開された呼吸を微かな意思で繫ぎ止めた。 人工的な振動がまた伝わってきた時、再開された呼吸の中で現実の音が聞こえてきた。


葵は携帯の画面を見つめながらその確実さを確かめた。
美和が「大丈夫か?」と言っていた。 
現実の言葉だった。 すぐそこにいるように、美和は耳元で「大丈夫か?」と言った。 その言葉は、葵が巡らせた結界にするりと滑り込んで不意に内側からその膜を震わせた。 

「君は何にもわかってないんだよ」とクンネは言った。

「そうだね」と葵はつぶやいた。




葵は今の自分がいるこの都会の屋上で、気を失うほどに苦しんだ事に感謝した。 この経験がなければ、あたしは永遠に気づかなかったかも知れない。

「大丈夫か?」と美和が言った。

その声は、すぐそこで葵に囁いた。

大丈夫だ。 獣を受け入れるよ。

葵は美和に向かってそう言った。




Episode 11


"Where are you now?" Miwa said that the first time in the opening.
"The roof of the usual ..." A voice that seems to be lost is heard from the cell phone.

It is the rooftop of the building containing the jazz bar in front of the station. Aoi often said that he was staying there. When I asked what I was doing there, I was saying "I am watching stars."


"What's wrong? Are you OK?" Miwa became a little worried.
Hmm???. Said Aoi across the phone. It was a voice that just throat sounded in the air.
"Are you really feeling sick? Did you drink too much?" Miwa spoke at a stretch.
Hmm??. The phone ran out of saying. I tried calling but I could not connect.

It was not Aoi 's voice I knew so far. It is possible to go to the building in front of the station in around 10 minutes.
Miwa hurried Tanabe by putting his wallet and key in his pocket. "I'm going"
"Is that sick like that?"
"I do not know, I think that the situation is strange a little. Come with me for the time being," Miwa threw a Tanabe's coat and handed it over. "Okay, are you going?"

Miwa and Tanabe descended the stairs of the apartment and went down the slope to the direction of Motomachi station.
Miwa looked up at the sky while walking fast.
It is slightly cloudy and faint stars are invisible.
The moon seems to have already sunk, and its appearance was nowhere.
I have not seen the moon recently, Miwa hastened the road with a clog in the light sky night sky. What does Aoi do on the planet?
Because there was a convenience store on the slope, I told Tanabe "buy water!" And I headed for the building first. I have a bad feeling.
I ran a little farther from the middle and after running through the elevated track I ran to the building with Aoi with a dash.

I tried to open the iron door running up the stairs and going out to the roof, but it was locked and it did not open. I hit the door two or three times, but the situation did not change. The door was locked tightly.
I call it "Aoi!" Once in a loud voice, but I did not make a single sound. Just echoing on the concrete walls and floor, Miwa's voice disappeared without reaching anywhere.
Miwa noticed that he forgot his cell phone. I searched my pocket for making a phone call, but it seems I did not bring it. Miwa thought a bit with his hands on the iron door.

Aoi is here. I figured it out. But I can not reply, I can not move.
Perhaps it was better to call the police, whether it was involved in a case or something.
I thought it was a while after thinking for a while.
Probably not.

Tanabe lowered the bag at the convenience store and came up the stairs. I saw Miwa standing in front of the door and asked "What happened?"
"Miwa said" It's locked ".
Tanabe turned the doorknob and rattled the door by pulling it. "Did you call it?"
"Only once, but Aoi seems to be here, I think it probably will not move"
"Is that so? Why?"
"I think it is probable," Miwa said so and saw Tanabe.
Tanabe felt something that Miwa convinced of that thought.
"Well, how did you come out, I wonder if the keys are always free?"
"I think that it is probably closed all the time, on crime prevention," Miwa said.
"The exit does not seem to be any other." Tanabe looked around and did armpits.
"Do you have a cell phone?" Miwa asked Tanabe.
Miwa accepted it after Tanabe put it on the ear.
The ringtone began to beep. I rang eight times and became an answering machine. I call you over again.
The line was connected by the third call.
"Aoi!" Cried Miwa. "Miwa ..." Aoi said so with a weak voice.
"Are you all right? Are you hurt?"
"Okay, I have not been hurt ..." Aoi said. I feel that the voice has become a bit louder than before.
"Might not move?" Miwa asked.
"It's okay, I can move, I seem to be asleep ..." Aoi said so at the other end of the phone.
I soon realized that Miwa was not sleeping. It is because there was no mental voices.
Aoi said over the phone "I will return a bit more ...".

Miwa entered the word that he came to the door. Aoi might want to be alone, I suddenly felt that way.
"I'm really okay, I will pick you up." Miwa said, limiting the Tanabe who opened her mouth.

Silence continued for a while at the end of the phone.
The silence made me feel like Aoi is tremendously far away. You ought to be right over this door. The silence transfers radio waves and obscures the sense of distance.
"I am OK, I can return home myself ..."
The voice sounded as if it were being transmitted from the moon.




Miwa knew that Aoi could not hold people. I do not talk much with members. It almost feels like talking with myself almost. My relationship was also bad. I began to share the room, but I spent most of my time alone. There were days when I did not go back to my room. He said he was not doing any work either. When asked what I was doing, I was saying "I'm looking for a star". There was not any explanation either.
Miwa still worried why Aoi for some reason. I did not intend to listen to everything, I felt that nothing changed even if I heard it or not. If you think that it is a dry guy you do not mind it much. But I felt that the feeling of its mineraliness drifted a bit crazy.

I was definitely drawing a line with someone somewhere.
There was an atmosphere that could not enter as barrier like barriers. It may be frightened by something. Miwa thought that vigilance would make the atmosphere like such a barrier. To be frightened by something, to create a barrier to protect you from something. It is confined.
What is scared of Aoi? Miwa began thinking about such a thing after encountering Aoi. I wonder what is being frightened so much. I wonder if people are scared.
Aoi 's mineral matter changed its strength from time to time, but there was an atmosphere in which a confined heart could not enter unchanged.

From Miwa, Aoi certainly did not belong to human society.








"Aoi who can return home" said so and hung up. My breath is still painful. Perhaps, the breath was stopped. Is it about two hours that I was missing it? Even if breathing is stopped for two hours, I can not die. Aoi thought he was a hell.
I wonder if death is going to let himself out and connect to hell forever.
On the roof of a pitch dark building, Aoi remembered the illusion I saw during a two-hour death.
The fantasy was an illusion that human beings touched up so far appeared like running lamps and became real.

I met a priest and met a samurai and a citizen, met a ruler, met a Sakichi, met a number of human beings who killed, met Rinrou and met Miwa.
In the illusion, they changed times, changed places, talked about something, appealed something.
They all talked about something about themselves. The sound of the wind and the sound of the waves, the sound of the city and the sound of the train can be heard. The fantasy had completely erased human speech.
Even so, once humans arrive one after another, keep on talking about that silence.

I wonder what he is saying. People were suing for something.
Aoi desperately tried to hear the soundless appeal, but no matter how much I listened, they could not hear their voice. Their complaint was advising themselves, it was an unfamiliar everyday conversation, it should have been an abusive phrase. The appeal of the injured soul eventually appeared one after another, without giving out its voice, and eventually succeeded to someone else.
When someone else appeared, the place changed and the landscape changed. From the tea house on the highway, it turned into a bullet train, turned downside of the alley of the town, changed to a house of Shoya.
While the Sakichi cherry blossom petals were scattering and dancing, Sakichi was holding a shoulder, but Sakichi 's voice did not arrive.
You ought to be able to understand what you are saying now. I thought that the voice had never been heard forever. The landscape turns into a room of Miwa, Miwa talks. Aoi only accepted the story without sound.

When artificial vibration was transmitted from the pocket, Miwa stopped talking and slowly stood up. And I was watching Aoi without saying anything.

Everything was gone when artificial vibration broke off. The illusion ended, breathing was resumed. A stuffy sensation wrapped the whole body. Aoi stopped the resumed breath with a slight intention while being pressed down by the concrete. When artificial vibrations were transmitted again, real sounds were heard in resumed breathing.


Aoi checked its certainty while looking at the mobile screen.
Miwa said "Are you OK?"
It was a real word. As Miwa is right there, Miwa said at his ear "Are you OK?" That word slipped into the boundary where Aoi was able to surprise and unexpectedly shook the film from the inside.

"You do not understand anything," Kunne said.

"That's right," Aoi murmured.

Aoi tried to change this life like hell with strength. I struggled to become a human figure, I did not think about my inner change.


Aoi thanked me for suffering enough to lose my mind on the roof of this city where I am now. Without this experience, I may not not notice it forever.

Miwa said "Are you OK?"

The voice whispered to Aoi there soon.

Should be fine. I will accept beasts.

Aoi said so toward Miwa.





流星のうた 第10話 Song of the meteor 10



第10話


貴子は少年の体をそっと起こしてベッドに座らせた。 後ろから支えるように抱き、しばらくじっと目を閉じていた。
少年は何も言わず、貴子に抱かれていた。

貴子は、この少年の悲しみに寄り添いたいと願いながら、じっと少年の心を探した。

施設に来る子供達に精神をじっと傾けると、彼らは皆、大きな虚無感を抱えていた。 なくなってしまった部分を、どうやっても埋めることができない非力さに、絶望している子供もいた。 でも絶望は希望と背中合わせなのだ。 希望があるから絶望する。 希望を求めているのだ。 だから救いがある。

しかしこの少年は、絶望すらしていないように感じる。 何にも行き当たらない。
貴子は胸が締め付けられる思いがする。 
精神科の投薬でどうこうなる問題ではない。自分は医者だが、心は医学では癒せないと思っている。 本当に傷ついた心は誰かの心でないと癒せないのだ。 自分が育ててもらった恩を、貴子は少しでも子供達に返したいと思っていた。

自分の受けた恩は、命そのもののように思う。 施設の育ての親たちは少しづつ、その命を分けてくれたのだ。 貴子は子供の頃からずっとそんな風に感じていた。
このもらった命を、自分は子供達に返す役割があるんだと感じていた。 自分の医学では救えるものが限られる。 

貴子はじっと、少年の心を探した。




凛太朗は貴子に抱かれながら、その熱を感じていた。 

職員は部屋に入ってきてベッドに座り、凛太朗の体をそっと抱きかかえた。 少し開けた窓からは風と共に春の透明な陽気が差し込んでいた。
静かに、ゆっくりと春風は光と共に吹き込んだ。

凛太朗はその温もりを、始めは違和感を覚えながら感じていた。 

熱が体にまとわりついてくる感覚。 不快だと感じた。 そう感じただけで、抗おうとはしなかった。 
抗わずとも、やがて不快感は消えてしまう。 職員はやがて行ってしまう。

凛太朗の感情の池に水はなかった。 何かが投げ込まれても、それはぽとりと池の底に落下するだけだった。 感情の波紋を立てることもなく。

それでも熱は、不快感を保ちながらじっと凛太朗に寄り添った。 何かの意思を持っているかのように。 何も言わず、ただその存在を示していた。

時が、音もなく二人を運んだ。 何も言葉は交わされなかった。


なぜこんなに不快なんだろう、自分は今、色鮮やかな現実の世界で、無感覚を手に入れたんだ。 放っておいて欲しいんだ。 何とも混ざり合いたくないんだ。 


貴子は、少年の心が少し揺れたような気がした。 感情のひとひらがゆらりと揺れたのだ。その揺らぎは貴子を安堵させた。 


この少年の心を見つけた。


少年の体はわずかにこわばった緊張を表した。 徐々に緊張は高まり、波紋が水面いっぱいに広がっていくのが感じられた。 そしてやがて、波紋は緩やかに消え、真っ新な水面が現れた。
少し風が吹いただけで壊れそうな水面だった。 何も浮かんでいない、何も映っていない純粋な水だけだった。 感情の水面は、混じり合うことを拒絶していた。

混じり合うことを拒絶している。 それはメッセージとして確実にそこに示されていた。
あまりにも水面が純粋なのだ。 何もない。 と貴子は思った。



広がる波紋の淵に、わずかに別の波紋が交差している。 この熱から発せられる波紋だった。 わずかに感じられるその小さな波紋は、凛太朗にこの人は行ってしまわない、と語っていた。 熱が柔らかみを帯びていく。 不快さが薄らいでいく。 そしてそれは無感覚な温もりに変わる。
行ってしまわない人の温もり、母親の温もり。

無感覚な温もりは、やがてわずかな波紋を水面に広げる。 夢の中に置いてきたもの。 記憶。


「ありがとう」貴子は凛太朗を抱いたまま、やっと見つけた心に言った。 その声は白く塗られた部屋の壁に響いて消えた。 

花を飾ろう、と貴子は決めた。 窓から見える桜は散ってしまったし、この部屋にいつも花を絶やさないでおこう。 

貴子は花が人の心を癒すことを実感していた。 花は、いつも何の見返りも求めず、その献身的な命を人に与えてくれる。 柔らかな春の日差しのように。

貴子はもう一度「ありがとう」と少年に言った。

凛太朗はその声を現実の色のように鮮やかに聞いた。




Episode 10


Takako gently raised the boy 's body and let him sit on the bed. I hugged to sustain it from behind and kept my eyes closed for a while.
The boy said nothing and was held by Takako.

Takako looked for the boy 's heart in peace while wishing to snuggle up in the sorrow of this boy.

Tilting the spirit into the children coming to the facility, they all had a big emptiness. Some children were desperate for the ineffectiveness which can not be filled anyway, the part which has disappeared. But despair is back to back with hope. Because there is hope, despair. It is seeking hope. So there is salvation.

But this boy feels not even desperate. I can not find anything.
Takako has a thought that his chest is tightened.
There is no problem with psychiatric medication. I am a doctor, but I think that the mind can not be healed in medical science. A really hurt heart can not be healed unless someone else's mind. Takako wanted to give her a little gratitude to her children.

I think that the grace I received is life itself. The parents who raised the facility shared their lives little by little. Takako had been feeling that way since childhood.
I felt that I had a role to return this life to the children. Something that can be saved is limited in my medicine.

Takako stared carefully for the boy 's heart.




Rintaro felt its fever while being held by Takako.

The staff came into the room, sat on the bed, gently holding the body of Rintaro. From the window which opened a little a transparent transparent cheer of spring was inserted with the wind.
Quietly, the spring breeze slowly blew in with the light.

Rintaro felt its warmth, while feeling a sense of incongruity at the beginning.

The feeling that heat gathers in the body. I felt it was uncomfortable. I just felt it, I did not try to resist it.
Even if it does not resist, discomfort eventually disappears. The staff will go soon.

Rintaro's emotional pond did not have water. Even if something was thrown in, it just dropped to the bottom of the pond. Without rippling emotions.

Still, the fever kept close to Rintaro while keeping discomfort. As if having any intention. I did not say anything, just to show its existence.

Time has carried two people without sound. No words were exchanged.


I wonder why it is so uncomfortable, now I got insensible in a colorful reality world. I want you to leave it alone. I do not want to mix anything.


Takako felt that the boy's heart shook a little. A person of emotions rocked swayingly. The fluctuation made Takako feel relieved.


I found the heart of this boy.


The boy's body represented a slightly stiff tension. The tension gradually grew, I felt the ripple spreading over the surface of the water. And then eventually the ripples slowly disappeared and a new water surface appeared.
It was a water surface that seemed to be broken just a little wind blew. There was nothing floating, there was only pure water not showing anything. The surface of emotions was refusing to mix.

I refuse to mix. It was definitely shown there as a message.
The surface of the water is too pure. nothing. Takako thought.



Slightly different ripples intersect at the edge of the spreading ripples. It was a ripple emanating from this heat. That little ripple that is felt slightly told Rintaro that he would not go. The heat gets soft. The discomfort will fade away. And it turns into insensitive warmth.
Warmth of a person who does not go, mother's warmth.

The insensible warmth eventually spreads a slight ripple on the surface of the water. Things I put in my dream. Memory.


"Thank you" Takako held the Rintaro, finally said to the heart he found. The voice echoed and disappeared on the wall of the room painted white.

Takako decided to decorate the flowers. The cherry blossoms that can be seen from the window have scattered, and let's keep flowers out of this room all the time.

Takako realized that the flowers heal people's hearts. Flowers do not always ask for anything in return and give their dedicated life to people. Like soft spring spring sun.

Takako told the boy again "Thank you" again.

Rintaro vividly heard the voice like a real color.

流星のうた 第9話 Song of the meteor 9



第9話


「君はただ思い出しただけなんだよ」とクンネは言った。

葵は混濁していく意識の中で、その言葉を反芻していた。 
あたしは、自分の心がどこかにあることを佐吉との出会いで知った。 知っていた。 人間に追われ、焼き殺されたあたしにも、心があることを知っていた。

鬼になって一千年、葵は自分の魂が安らいだことが一度もない、と気付いた。

あの、記憶が溢れ出した一瞬、神々と話した一瞬だけが、孤独を忘れ、暖かいものがあふれ、生の息吹が巡るのを感じた。 心を許し、魂を解放できた。 産まれて初めての安堵の時だった。 初めての理解者が龍神や神々だった。 彼らはあたしを受け入れ、その意味を語ってくれた。 あたしが生きる意味は確かにあったんだと、気づかせてくれた。



「思い出しただけなんだよ」とクンネは言った。 


「あたしにもちゃんと心はある・・」と葵は言った。 人間に戻りたいんだ・・・。 人間のように生きたいんだ・・・。 涙があふれた。 泣いたのはどれだけ前だったろう数百年分の感情が一気に溢れ、コンクリートに額を押し付けた。 悔しくて、悲しくて、息ができなくなった。

陰陽の陰、あたしの魂。 片割れが見つかれば、あたしは救われるのだろうか。 
人間に戻れるのだろうか。

「獣の姿に戻ることを受け入れるんだね」とクンネは言った。 

受け入れたくない。 人間に戻りたい・・・。 

「君は何がしたいの?」とクンネは言った。 「あたしは人を愛したいんだ」と葵は言ってみた。 佐吉の時みたいに。 
でもそれが愛だったのかはわからない。 
あの時代でさえも、修羅の鬼そのものだった。 人の容姿を得るために人を殺めた。 愛が何なのかわからなかった。 
わからなくなってしまった。 一千年も前から。 記憶の彼方に・・・。




葵はぼんやりと目を開けた。 どれくらい時間が経ったのだろう。 意識を失っていた感じだ。 月は山の陰に隠れて、空には澱んだ星が見えた。 灰色の雲がゆっくりと流れていた。

ポケットで携帯が振動していた。 その機械的な振動は、葵をゆっくりと現実に引き戻した。









美和は電話に全然出ない葵に腹を立てていた。明日家賃を払わなくてはいけないし、光熱費も立て替えてあるから、そのことも伝えたいのに。
「全然出ない! ねえ!」と美和はタナベに言った。「知らねーよ」とタナベは言った。「2〜3日帰らんくらいいつものことだろ」と言いながらギターの弦のチューニングをいじっている。
「じゃあ、あんた葵の分の家賃立て替えてよ」美和は枕に携帯を投げてタナベに突っかかった。
「なんで俺が立て替えなあかんねん」タナベは早く退散した方が良さそうだと感じた。
「そう言えば葵、バンドも抜けるって言ってたよな」とタナベは話題を変えてみた。 
「・・・そう言ってたね、この部屋も出て行くって」
「あいつ一体何なんだ?」とタナベは言った。話題が変わりそうで少しホッとしていた。

「さあ、葵としか知らない」


葵とは、年末の寒い冬の日に神戸の街で会った。黒の革ジャンを探していて、どこで手に入るかを尋ねられた。元町の商店街の信号を待っていた時だった。

その時の葵は、すごく無愛想でニコリとも笑わなかった。第一印象はただただストレートでシンプルな奴だと思った。言葉にも表情にもそれは現れていた。
美和は一目で葵が気に入った。 家がないというので自分のアパートに折半でということでシェアすることになり、バンドに引き入れたのだ。

こんなに無感情で歌うやつは初めてだ。 
葵の歌声を聞いた美和はそう思った。
葵は声を音響装置に増幅させてそれを楽しんでいるだけだった。 パンクロック向き。自分たちの音によく合った。 
反体制的な自分たちの音を、葵の声はさらに共鳴させながら増幅させていった。
 
その行為は破壊的だった。 
シンプルでストレートな破壊行為だ。
世界に響かせるためにハウリングの限界までボリュームを上げながら、世界全体を震わせるように破壊の音を世界に共鳴させた。

葵の歌は、破壊行為そのものだった。











葵は、今どこで何をしているんだろう。

  美和はもう一度ベルを鳴らした。






Episode 9


"You just remembered," Kunne said.

Aoi chewed her word in the consciousness of becoming cloudy.
I met with Sakichi to know that my heart was somewhere. Already knew. I was pursued by humans, I was burned and knew that I had a heart.

One thousand years after becoming a demon, Aoi realized that he was never a soul solemn.

Um, a moment when memory came out, only one moment when I told the gods, I forgot the solitude, I felt warm things overflowing, the breath of life was going around. I forgave my mind and I was able to release my soul. It was the first time of relief when I was born. The first understanders were Ryujin and gods. They accepted me and talked about its meaning. It made me realize that I definitely had a meaning to live.



"I just remembered," Kunne said.


"I also have a proper heart ..." Aoi said. I want to return to humans .... I want to live like a human being .... Tears overflowed. I was crying how long ago, hundreds of years of emotions overflowed and pushed my forehead on concrete. I regretted it, I was sad, I could not breathe.

The shade of yin and yang, my soul. If I found a half, would I be saved?
I wonder if I can return to humans.

"Accept that you return to the appearance of the beast," Kunne said.

I do not want to accept it. I want to return to humans ....

"What do you want to do?" Kunne said. "I want to love people," Aoi said. Like Sakichi 's time.
But I do not know if it was love.
Even in that era, it was a demon of Shura itself. I killed a person to get a person's appearance. I did not know what love is.
I did not understand. A thousand years ago. Beyond memory ...




Aoi opened his eyes vaguely. How long did it pass? It is a feeling I lost consciousness. The moon hid behind the mountain and in the sky saw the stellar star. Gray clouds were flowing slowly.

The phone was vibrating in the pocket. The mechanical vibration slowly brought Aoi back to reality.









Miwa was angry with Aoi who does not appear on the phone at all. I have to pay the rent tomorrow and I am reworking utility expenses, so I would like to tell that as well.
"No coming out !, hey!" Miwa said to Tanabe. "Do not you know," Tanabe said. Talking about the tuning of the strings of the guitar while saying "It is usual thing about two or three days back."
"Well then, change your rent for Aoi's amount" Miwa threw a cell phone in a pillow and caught him by Tanabe.
"Why is I changing?" Tanabe felt that it would be better if he went away earlier.
"Talking about that, Aoi, I said that the band will go out," Tanabe changed the topic.
"... I was saying that, this room will also go out"
"What is he doing?" Tanabe said. The topic seemed to change and I was a little relieved.

"Now, I only know Aoi."


I met Aoi in the city of Kobe on the cold winter day of the year. I was looking for a black leather jacket and asked where I could get it. It was when I was waiting for the signal of Motomachi shopping street.

Aoi at that time was very unfriendly and did not smile with Nicolle. I thought that the first impression was just straight and simple. It appeared in both words and expressions.
Miwa liked Aoi at first sight. Because I had no house, I decided to share it with my apartment so that I could share it with my apartment, and I brought it to the band.

It is my first time to sing like this with no feelings.
Miwa who heard Aoi's singing voice thought so.
Aoi only amplified his voice into an acoustic device and enjoyed it. For punk rock. It fits well with their sounds.
Aoi 's voice was amplified while further resonating, as opposed to their own sounds.

The act was devastating.
It is simple and straightforward vandalism.
While raising the volume to the limit of Howling in order to echo in the world, it resonated the sound of destruction to the world so as to shake the whole world.

Aoi 's song was a vandalism itself.











Aoi, I wonder, where are you doing now?

In case Miwa rang the bell once more.





流星のうた 第8話 Song of the meteor 8



第8話

薄れていく意識の中で、葵はこの苦しみの種を探そうとしていた。
なぜ、あたしは人に産まれながら鬼にならなければいけなかったのだろう。



一千年もの輪廻のうちに

人の世に生まれ、欲に生き、人を苦しめた。 
人のために生きず、 己のために生きた。

全てはその報いだった。 

今世でも、己の容姿のために人を殺め、己の幸せのためにそれを続けた。 
佐吉との幸せの時でさえ、それを繋ぎ止めようとして、他人の犠牲の上にその幸せを築こうとしていた。
あたしは人に転生し、その欲に生きたのだ。 

ある時代には陰陽師であり、王妃であり、旅行者だった。 そのどの人生もが欲にまみれ、己に生き、人を苦しめた。

  転生は、その報いを果として夢の続きが始まるだけなのだ。 


鬼になって当たり前だ。 それを知った時に葵は変わりたいと思った。 もしもこの生の内にそれを変えられるのなら、心底、変わりたいと。 

クンネ・・・。




「なに」とクンネは言った。「辛そうだね」鬼を光で包みながら言った。

葵はクンネの声が聞こえて、重力の重みに抗った。 「あたし、変わりたい」と声にならない声を発した。 その声は、その大半がコンクリートに吸い込まれていった。

「アキ、君はどうしたいんだ」とクンネは言った。

「変わりたいんだ、人の痛みがわかる人間に」
「人間に戻るのは無理だと思うよ」とクンネは言った。 「君はあんまりにも人を殺めた、今の生の内に人間に戻るのは無理だよ、でも人間じゃないものになら、なれるかもしれないね」

「それは何?」
「獣だよ」とクンネは言った。

「君は、もう人間は食べないって言ったよね、本当にそれができるの? 人間を食べなくなったらそのうち獣の姿になるんだよ」

「食べない」と葵は言った。

「食べるね」とクンネは言った。

「サポを探すことを理由に、人の姿でいるために、きっとまた君なら食べるよ」

葵は何も言い返せなかった。 その通りだったのだ。
あたしは、サポが見つからなかったら、獣に戻る前にまた誰かを殺めるだろう。 
サポを探すことを自分の言い訳にして。



「そうだね・・・」と葵はやっとの声でそう言った。 涙も出なかった。 あたしは変われないのか。

「獣になるんだよ」とクンネは言った。 

「獣になる覚悟を決めるんだ、アキ、君は鬼なんだよ人間の姿にはなれないんだよ、そういうの欲って言うんだよ」
「だって鬼の姿で人探しなんてできないじゃん!」と葵は言った。
「ばっかじゃないの?!」とクンネは言った。

「君は何もわかってないんだ」
「君は何がしたいの?」とクンネが言った。

「サポを探すんだ、そしてシキのためにトットを目覚めさせる」

「嘘だね」とクンネは言った。

「君は本気でそう思ってないよ、思い出しただけなんだよ、記憶だけを、君はたいそうに待機名文を振りかざして、自分が生きたいだけなんだよ、目的が先延ばしになれば、なんだかんだ言ってまた人を食べるんだよ」

「思い出したくらいでいい気になってるんだよ」とクンネは言った。 がっかりしたという感じで。 
葵は何も言えなかった。 クンネのいう通りだ。

「君には心がないんだよ」とクンネは言った。 「ただ思い出しただけなんだ。 シキのこともトットのことも、今の君には自分が生きるためのただの言い訳だね」

「本当に変わりたいと思うんなら、獣の姿に戻ることを受け入れるんだね」

月はそう言って、もう何も言わなくなった。







Episode 8

In consciousness to fade, Aoi was trying to find the seed of this suffering.
Why, I suppose I had to be a demon while born by a person.



In a circle of a thousand years

Born in the world of man, living in greed, afflicting people.
I lived for myself, live for myself.

Everything was a reward for that.

Even now, I kill people for their own appearance and I kept it for my own happiness.
Even at the time of happiness with Sakichi, trying to connect it, I was trying to build that happiness on the sacrifice of others.
I am reincarnated in a person and lived in that desire.

In one era it was a Yin Yang teacher, a queen and a traveler. All their lives were covered with greed, they lived in their own way and tormented people.

In case Reincarnation is just a continuation of a dream that starts with the reward.


It's quite natural to become a demon. Aoi wanted to change when I learned of it. If I can change it within this life, I want to change my mind.

Kunne ? ? ?.




"What," Kunne said. "It looks hot" I said while wrapping the demon with light.

Aoi heard the voice of Kunne and resisted the weight of gravity. "I want to change," I did not hear a voice. The voices, most of which went into concrete.

"Aki, what do you want to do," Kunne said.

"I want to change, to those who can understand people's pain"
"I think it is impossible for humans," Kunne said. "You killed a person too much, it is impossible for us to return to human beings in our present life, but if we become something that is not human, we may be able to become it"

"What is that?"
"It's a beast," Kunne said.

"You said that you do not eat by humans anymore, can you really do it? If you do not eat humans you will be the appearance of a beast a while.

Aoi said "I do not eat".

"I will eat," Kunne said.

"Because you are looking for a supporter, because you are in the shape of a person, I'm sure you'll eat again."

Aoi could not say anything. That was true.
If I could not find a supporter, I would kill someone again before I return to the beast.
Make my excuse to find a supporter.



"Yeah right ..." Aoi barely said in a voice of barely. There was no tears. Can not I change?

"You become a beast," Kunne said. In case

"I decide to become a beast, Aki, you are an ogre I can not become a human figure, I say that's a desire of that"
"You can not look for a man in the form of a demon!" Aoi said.
"Is not it a danger," Kunne said.

"What do you want to do?" Kunne said.

"Look for a supporter, and let Atsuketa awaken for a shiki"

"It's a lie," Kunne said.

"You do not think so seriously, just remember, you only have to remember the waiting name sentence, you just want to live, if the purpose is postponed, Say something like that and eat others again.

"I remembered that I remembered it," Tott said. With a feeling that I was disappointed.
Aoi could not say anything. It is as Kunne said.

"You do not have a heart," Kunne said. "I just remembered that both Shiki and Tot are just excuses for you to live for you now."

"If you really want to change, accept that you return to the appearance of the beast."

The moon so told me not to say anything anymore.

流星のうた 第7話 Song of the meteor 7



第7話

クンネは倒れたまま動かないアキを見ていた。 柔らかな光で包みながら。
鬼の魂は月の光でも癒せない。 苦しんで気づくしかないのだ。 アキには苦しみが必要だった。 

クンネはじっとアキを見ていた。




葵は命を奪ってきたことへの罪の深さを、今この身に感じていた。 この起き上がれない程の重力は、今まで殺めてきた命の重さだった。 人に戻りたいと願ったが、人に戻ったのは姿だけだったのだ。 
魂は、ずっと鬼のままだった。

白い鬼の時、獣の姿のまま、一時の幸福の中にいた。 その記憶だけはあった。 白い時代、魂は人に戻れていたと感じるのだ。

今は、黒い魂は、その一切の業を、今この身で受けることを求めているのだ。 葵には抗う術がなかった。 その苦しみは逃げ場のない業火なのだ。

重くて、焼けるように痛い。 もう意識もほとんど無くなっていた。 このまま、命の報いのために、眠りたいと思った。 業火に焼かれたまま、もう目覚めたくはなかった。




月は苦しみ蠢めく黒い鬼を照らしていた。 鬼の業火がゆらゆらと黒い影になり、鬼の身を焼いていた。 生きてるのが辛いだろうな、とクンネは思った。 
でも僕には助けてあげられない。 君の業火だ。 特別扱いできないんだ。 シキのことがあってもね。

たくさんの命を殺め、魂を傷つけ、その魂の家族まで苦しめたんだ。 耐えて気づいて生きて行くしかないね。 その苦しみを苦しみ抜いたら、サポを探すっていう約束も、本当の意味で果たすこともできるかも知れないね。

今の君はただ約束を思い出しただけなんだ。 今の君のままじゃ、サポを見つけるのは無理だろうね。 何年でも、何十年でも、そのビルの屋上に居たいだけいればいいさ。

クンネは冷静さを放つ光の中に、祈りにも似た波動を込めた。 どうかこの黒い鬼が魂の浄化を経て、蘇生の時を迎えるように。 

僕はずっと見守っているよ。 クンネはトカの癒しを自分に映して鬼を照らした。






Episode 7

Kunne was watching an aki that fell down and did not move. While wrapping in soft light.
The soul of a demon can not heal even the light of the moon. It suffers and only notices it. Aki needed suffering.

Kunne was still watching Aki.




Aoi had now felt the depth of sin to what he robbed his life. The gravity that can not get up is the weight of life that I have killed so far. I wanted to go back to people, but I only went back to the person.
The soul remained demon all the time.

At the time of the white demon, I was in temporary happiness with the appearance of the beast. There was only that memory. In the white age, I feel that the soul was returning to people.

Now, the black soul is seeking to receive all its work now with this body. Aoi had no way to resist. That suffering is a firework without an escape place.

Heavy, it hurts to burn. Almost no consciousness was lost anymore. I thought that I would like to go to bed as a way to pay for my life. I did not want to wake up while I was burned by fire.




The moon was illuminating the dark black demon who was suffering and dragging. The ogre 's fire broke down into a black shadow, burning the demon' s body. Kumne thought that it would be painful to live.
But I can not help it. It is your business fire. I can not handle it specially. Even if there is thing about Shiki.

I killed a lot of lives, hurt my soul and hurt my soul's family. You have to endure, you just have to live and realize. If you suffer from that suffering, you may be able to fulfill the appointment to find a supporter, in a true sense.

You just remembered your promise. It would be impossible to find a supporter if you left now. Even years, even decades, I only want to stay on the roof of the building.

Kunne puts a wave similar to prayer into the light that radiates calm. Please let this black ogre go through the purification of the soul and have time for resuscitation.

I always watch over you. Kunne shines the healing of Toka on himself and lighted the demon.

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